ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

原発トイレ問題に光か

2024-08-12 13:37:02 | 日記
けさのことである。起きがけにスマホで「朝日新聞紙面ビューアー」を開いたら、こんな見出しが飛び込んできた。

地下450メートル 世界初の最終処分場、試運転へ フィンランド

この記事を見て、私は思ったのである。世界中の原発から出た「核のゴミ」は、ここに集められ、そういう形で最終的に「処分」されることになるのだ、と。

聞くところによれば、日本に限らず、欧米でも「核のゴミ(高レベル放射性廃棄物)」の最終処分場探しではいろいろ難渋しているらしい。
原発が「トイレのないマンション」と揶揄されて久しいが、この事情は欧米でも変わらない。そういう事情を受けて、フィンランドに「原発の共同トイレ」を作るプロジェクトが持ち上がったのだろう。
生まれるべくして生まれた巧いビジネスで、この企画の立案者の商才にはほとほと感心させられるが、日本もこのビジネスのカスタマーになれば、それなりの利用料金を支払うことになるのだろう。この料金を算入すれば、原発エネルギーは決して「安価なエネルギー」ではないことになる。

記事によれば、フィンランド南西部のオルキルオト島。原発から出た高レベル放射性廃棄物の世界初となる最終処分場「オンカロ」は、8月末に試運転を始める予定で、まだ本格的な操業には至っていない。

オンカロでは当初、2020年の受け入れ開始を目指したが、原子力安全当局は操業許可の前提となる安全性評価の期間を延ばすなどして慎重に進めている。そのため、本格稼働の時期についてはまだ流動的だ。」
(朝日新聞8月12日)

この「オンカロ」の運営は、世界中の懸案を一挙に解決する企てで、めでたし、めでたしとまずは一件落着を喜びたいが、それにつけても気になるのは、やはりカネの問題である。地獄の沙汰もカネ次第。「オンカロ」を運営する企業(TVO)は、世界中の各国が「原発のトイレ問題」に苦慮している窮状を見て、「オンカロ」の利用料として高額の料金をふっかけてくるのではないか。「足下を見る」というビジネスの鉄則である。

そうなれば、日本もこのビジネスの顧客としてバカ高い利用料金を支払うことになり、この利用料金を算入すれば、原発エネルギーは決して「安価なエネルギー」ではないことになる。

どこかの会社が原発用の「無料トイレ」を作ってくれることを期待したいが、むろんこの世の中、そんな旨い話はない。
とはいえ高額トイレ利用料のツケが我々消費者にまわってくることを考えれば、この話、手放しで喜ぶわけにはいかない。やれやれ。


コメント
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