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私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

ハルビン

2025-07-10 21:47:06 | 映画鑑賞

ハルビンを見た感想

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ハルビンを見に行く前、以前読んだ「韓国併合」を再び眺めてみる。

再読という言葉を使いたいが、新書を購入した際にも、2度目に新書を開いた際にも、目次を見ながら、時系列を確認し、自分が知っている内容から全体像を把握しようとするのが精一杯だった。

学生時代、世界大戦前後の部分は3学期の時期に駆け足で学習する部分で、その駆け足も日本がどんどん追い詰められた部分が中心だったので、韓国併合に関する事で学生時代に覚えた出来事は今回の映画の題材である「伊藤博文の暗殺」だけだった。それも、その事実を暗記しただけで、その事実関係は殆ど分からないまま通り過ぎただけだった。

映画を観る前に「韓国併合」を眺めてみると、伊藤博文が「韓国併合」の完全な強硬派とは言い切れない事や、併合を見据えて、かなりな費用を韓国に投入したもののそれに見合う結果が出なかった事に不満を感じていた事、そして日本が法的に処理したという体で既成事実を固めていき、韓国側が身動きが取れなくなった様子が伝わってくる。

又、併合という一大事を前に、皇帝高宗に交渉力や主導的に選択肢を考えるという力がなかったことが薄っすらと分かってきた。

映画でも、併合はいわゆる植民地化と語られ、それに対抗する勢力として義兵の存在が語られる。リリー・フランキー演じる伊藤博文は「韓国の民は時に途轍もない力を発揮する」とリーダー不在の中での義勇軍の動きは侮れないと語っている。更にいくら金を使っても効果は思ったほどでないと、対費用効果の少なさにがっかりしたセリフもあった。
政治的な交渉力を持たない義兵は、取りうる手段はなんでも行うということから暗殺を計画、それがその後の道を切り開いたと認識されているのだろう。

韓国側から見た映画故、このような内容になるのは当然だろう。「日本は手続き上の事はそれなりに行ったが、韓国側の同意の取り方は不十分だった」映画を観、本を読んでそんな風に感じる。一つの物事でも立場が違えば見える姿は全く違うのだろう。