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大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

虫を呼ぶキヌガサタケのグレバ

2014年08月04日 | 昆虫

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先月の末(31日)、竹林のそばの藪の中にキヌガサタケが顔を出しましたが、草刈り機で刈り取ってしまったようです。グレバは無く、レースのようなマントと、柄の一部が残されていました。

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キヌガサタケの基部をのぞくと、その隣には幼菌が2個肩を並べて生えていました。

そこで、幼菌の上に草をかけ日差しを遮って、数日後には生長するであろうのキヌガサタケを楽しみにしていました。


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昨日、幼菌を見に行くと、2個とも白いマントを付けた立派なキヌガサタケになり、グレバにはさまざまな虫たちが集まっていました。

最初に発見した日の翌日か、翌々日には、幼菌が生長し、大きなキヌガサタケになっていたようです。グレバは虫たちの餌になり、マントもしぼんで今にも倒れかかっていました。


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グレバには、アオカナブンはじめ、オオナガコメツキ、キンバエなどたくさんの虫たちが群がっていました。


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アオカナブンは、全部で11匹いました。うち2組は交尾中で、オスに抱えられたメスは、グレバのエキスを夢中でむさぼっていました。

アオカナブンの飛翔は「緑の飛ぶ宝石」と言ってもいいほど陽に輝き、見事なものです。今年は、3度ほど目にしましたが、静止した姿を見ることはできませんでした。が、グレバに集まったアオカナブンは、近づいてもさわっても逃げようとはしません。グレバが虫たちにとって大いに魅力ある餌のようです。

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グレバの傘の下には、コクワガタやヒラタクワガタもいました。


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グレバに集った生き物たちを観察している間、ヒメジャノメも飛んできて仲間入り、キヌガサタケの近くにはルリボシカミキリもやって来ました。

キヌガサタケは、匂いの強いグレバでたくさんの虫たちを誘い、その代償として昆虫たちに胞子を拡散してもらい、子孫を残していく戦略です。移動できる生き物と移動できない生きものの持ちつ持たれつのすてきな関係ですね。

昨年も、キヌガサタケとグレバに集う虫たちに感動しましたが、今年は、アオカナブンはじめたくさんの昆虫たちが、所狭しと群れ仲良く食餌する様子に、改めて里山の素晴らしさを実感しました。


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