黄金色に実った稲穂の上を赤とんぼが舞い、カサコソと見え隠れしながら飛び跳ねるイナゴ、つむぎの家の里山は実りの秋を迎え、昨日から、稲刈りを始めました。
まず、「ハセ」にする部分の稲を刈り取っています。
例年のことですが植木さんが、刈り取った稲を自然乾燥するための「ハセ」を組んでいます。ハセ木は先祖代々営々と使われてきたクリの木です。
気仙地方では、長さや形の異なる杭木を、うまく組み合わせ、それに長木を二段に掛けるやり方が一般的です。
植木さんによると、「真っ直ぐな杭は殆んどないので、杭木の性質をうまく組み合わせるのがコツ」と教えられているのですが、稲作り四年目に入っても「ハセ作り」は、植木さんに頼っています。
モチ田を刈り終え、刈り取った稲をハセにかけています。モチ稲の作柄は、スズメやシカの食害に加えて実入りが悪く、例年の5割ほどです。
「何年やっても、百姓は一年生」の言葉通り、自然農法の米作りは、自然の気候や里山の生き物たちとの対応などに左右されています。
でも、田んぼに目を移すと、いろいろな生き物たちの楽園が広がっています。
稲刈りを終えた田んぼから、稲が残る田んぼに集まるイナゴ。少しずつですが、イナゴが増えてきています。
秋空を染めるマユタテアカネ。
稲穂で羽を休めるノシメトンボ。
稲の害虫(幼虫)であるイチモンジセセリは、古巣に戻ってきました。
稲の中を覗いてみると、葉陰に隠れて獲物を狙うコカマキリが潜んでいました。
こちらでは、獲物を捕らえたナガコガネグモが。
溜池そばの水たまりで産卵するナツアカネ。
実りの秋を迎え、秋晴れの下、一昨日から稲刈りを始めました。刈り取った稲束をハセに掛け、一休みしながら辺りを見回すと、いろいろな生き物たちが、作業の疲れを和ませてくれています。
つるべ落としの秋の空の下、田んぼの生き物たちと触れ合いながら農作業に勤しんでいます。
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