ヤマガラ(シジュウカラ科)
凍てつく朝、「ツィツィ ニーニー」と鳴きながら庭先のビャクシンの木にシジュウカラのつがいがやってきました。頭と喉は黒く、背と腹はレンガ色で翼は青灰色,中々おしゃれな野鳥です。
逆さになってビャクシンの種をついばんでいます。柿の実などの果実よりも、堅果の木の実が好きなようで、このところよく食餌に来ていました。
くちばしにビャクシンの種子を挟み、隣接しているイチイの木に飛び移りました。
イチイの木では「コッコッコッ」とキツツキが枯れ枝をつついているような音がし、キツツキ類も来ているのかと見渡しても、ヤマガラ以外は姿が見えません。ヤマガラには、木の実を樹皮のすき間などに隠して貯蔵する習性があり、ビャクシンの実をイチイの木に保存していたようです。
このヤマガラは、脳震とうをおこすのではと心配するほど盛んに頭を振りながら枝を突ついていました。昆虫をとっていたのでしょうか?
ひとしきり木の実を食べた後、切り株で一休止、パートナーを気遣っているようです。
ヤマガラのお腹も満たされたようで、ビャクシンの木の窪みにすっぽりと入ってしばしくつろいでいます。
その後、ビャクシンの木から飛び立ったヤマガラは、一旦数メートル離れたカエデの木の枝に止まって、「ごちそうさまでした」と深く頭を下げて林の中に去っていきました。
”親しい仲にも礼儀あり”とでもいうように、人なつっこいヤマガラのしぐさにより一層の親しみを覚えました。
枝をこつこつと叩いているのは、たぶん餌を足で抑えて固い皮を破って中身を食べている行動だと思います。ヒマワリやエゴノキの実が大好物です。木の皮の隙間に種を隠しており、クルミの幹からヒマワリの芽がニョキニョキと伸びているのもよく見られます。
殻つきピーナツ、クルミのむき身も大好きですが、リンゴ、カキ、メロンなど果物や脂身などにはほとんど(まったく)関心を示しません。
春先のいかにものんびりとした囀りが待ち遠しいですね。
これからも野鳥ウオッチングを通して鳥に心に近づいていきたいと思います。