昨年、小石を道具に使って網を張るオニグモを紹介しました。http://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20131007
今回は、失敗から学んで工夫を凝らすオニグモです。
子どもの日の朝、長屋の屋根にクモの網が張り巡れされているのが目にとまりました。
クモの糸をたどっていくと、軒下を通って地上に向かっている糸がありました。
糸の先には、土くれがぶら下がっていました。
三角点法の重石替わりに使ったようで、発見した時には地上から50cmほどの位置でしたが、時間の経過とともに上の方に持ち上げられていきました。
夜、網を覗きに行くと、オニグモが暗いところで活動していました。
この日の夜は、雨で風も吹いていました。
翌朝、覗いてみると、ぶら下がっていた土くれはなく、代わりにホタテ貝の殻片がぶら下がっていました。
土くれは、夜の風雨にうたれ、崩れてしまったのでしょう。
もう一つ、クモの網に変化がありました。
Y字型に作った糸の間に、新たに小さな網(中心の白い点)が張り巡らされていました。
拡大して見ると、小さな網で右の糸と左の糸がしっかりと固定されていました。
クモの網のバランスをとるために、重しにしたホタテ貝の殻片。
クモの糸は見えませんが、地上20cm位の位置にぶら下がっていました。
雨にあたってダメになった土くれの重しに変えて、雨にも強い貝殻を使い、風による揺れを少なくするために糸の間に小さな網を張って巣を安定させるオニグモの知恵に驚きました。
しばらく観察を続けたいと思っておりましたが、長屋を行き来して遊ぶ子どもたちにぶつかり、クモの巣は崩れてしまいました。
次に、オニグモはどんな知恵を働かせるのでしょうか?