中学1年生が6人、基地遊びをしたいと自転車に乗ってやってきました。
基地は、中学生になる春休みに「秘密基地」として造っていたのですが、中学生になって初めてやってきました。6人の中学生は、春休み中に、みんなで作った基地が、暴風で壊れ、「振出しに戻った」と言って山から下りてきたのを最後にしばらく山に入ろうとはしなかった子どもたちです。
一昨日の大雨で、林道がえぐれていることや、大水が出て危険な場所があるので、くれぐれも注意して遊ぶことを伝えると、彼らは勇んで山の中の基地に入っていきました。
午後の4時を回ったころ、犬のヤマトの散歩方々、途中から遊びに来た5年のツバサ君を連れて秘密基地に行ってみました。実は、6人の中の一人が、ツバサ君のお兄さんでした。基地の場所に着くと、みんな楽しそうに遊んでいました。
ツバサ君は、早速中学生のお兄さんたちの洗礼を受け、石堤からのジャンプを求められました。
運動がそれほど得意でないツバサ君でしたが、石堤から何とか飛び降り、仲間入りを果たしたようです。私は子どもたちの無事を確認したので、ツバサ君をお兄さんたちに預けて、ヤマトと周辺を散策しながら、里に下りることにしました。
帰り際、子どもたちの遊びに目をやると、輪になって両手を合わせ、何やらお祈りをしているような様子です。ツバサ君も、一緒に輪に入って手を合わせています。どんな遊びをしていたのでしょうか?
基地入りしてから3時間近くたち、子どもたちがそろって満足顔で山を下りてきました。みんな足元は泥んこ、ぐっしょり濡れていました。暖かくなってきたとはいえ、まだ小川の水は冷たく、夕暮れの寒さが身に浸みているはずなのに、笑顔で自転車に乗り、帰っていきました。
古い砂防堤で、土砂がせき止められ、じめじめしたこの場所を、秘密基地に選んだ子らの心理もつかめませんが、春休みに秘密基地をつくり遊んだ思い出を、中学生になっても忘れずに、遊びに来てくれたことを嬉しく思いました。