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大小迫 つむぎの家

よみがえれ!大小迫の里山。 人と人、人と自然をつなぎ、つむぐ「つむぎの家」

甘えん坊で好奇心旺盛な「ユキちゃん」

2014年07月26日 | 動物

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ヤギの「ユキちゃん」は、どうやらつむぎの家に慣れてきたようです。

連日会いに来てくれた5年生の女の子たちにもすっかりなつき、口元を寄せて親しみの表現をするようになりました。リノちゃんが近づくと、優しい目つきで顔をなめようとしましたが、リノちゃんは反射的に身を引いています。


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昨日は、川の水質調査のために、山の中に入ることになり、暑い中”ユキちゃん”と遊んでいたユウナちゃんとミオちゃんに声をかけると、一緒に山に入りたいと言うのでみんなで小川に向かおうとしました。

すると突然、柵の中にいた”ユキちゃん”が、肢を折り長い首を曲げて身を乗り出し、柵のすき間から這い出てきて「私を一人にしないで!」とでもいうように後を追ってくるではありませんか。仕方がないので一緒に連れて行くことにしました。

始めて外に出たユキちゃんは、まるで人に歩調を合わせるように、気品よく川べりの林道を歩いていきました。


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川べりの木につないで、水質調査をしている間、初めての景色に興味津々、少々興奮気味に目をきょろきょろさせながら周囲を歩き回っていました。

傍に寄ってきたユキちゃんにミオちゃんが、両手で水をすくってあげると顔をすくめて飲んでいました。


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人の動きにも興味を示し、川に入って遊んでいた子どもたちの様子をよく観察していて、ユキちやんも川に下り前足を水につけて感触を試していました、があまりの冷たさにとっさに肢をひっこめ、その動作が愛らしく、無邪気な幼子の好奇心にも似た行動に笑みがこぼれました。

川べりに腰を下ろして、タオルで靴をふく動作を後ろから覗き込むように見つめられたユウナちゃんは驚きの表情で振り返っています。


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この日の夕方、ホタル観察に来た子どもたちから餌をもらうユキちゃん。

小屋で横たわっていたのですが、子どもたちの声を聞きつけ、小屋から出てきました。長い首に長い耳、整ったプロポーションで気品のあるユキちゃんは、子どもたちの人気者です。

ヤマトが大好きで、ユキちゃんと初対面のホナちゃんは、「ヤマトよりも人気者になるかも」と心配顔でつぶやいていました。

ホナちゃんの妹のサッちやんは、ますますユキちゃんが好きになったようで、イタヤカエデの葉をせっせとユキちゃんに食べさせていました。

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でも、ホタル観察の後は、しっかりヤマトとも触れ合ってから家路へと向かった心優しい子どもたちです。

新しいものに興味を示し、人が好きで姿が見えなくなると後追いをする甘えん坊のユキちゃんは、思いのほか手がかかりますが、可愛いさは想像以上です。

日中は、寂しくないようにヤギ小屋にラジオをつけっぱなしにしていますが、やはり人恋しいようです。


「子ヤギ」が、つむぎの家の仲間入り

2014年07月23日 | 動物

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昨日、生後5か月のメスの子ヤギが、はるばる群馬県のヤギ牧場からつむぎの家にやって来ました。

長旅の疲れも見せずに、車から降り、藁を敷いたヤギ小屋に入ると、まもなく大量のおしっこをしました。「我慢していたのね。」と飼い主だった望月さん。車での移動中はやはり緊張していたようです。

小屋の中で、望月さんに首筋を撫でられ、穏やかな表情でカメラを意識してくれました。


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お腹もすいたようで、牧場で食べていたのと同じ内容の、フスマと小麦やコーンを混ぜた餌を与えると、おいしそうに食べ始めました。


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つむぎの家の代表が、ご挨拶変わりにヨモギの葉を差し出すと、恐れることもなく喜んで食べてくれました。


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ヤギ牧場の望月さんが、ヤギが好きなものを幾つか教えてくれたので、その一つのイタヤカエデの葉を口元に持っていってやると「むしゃむしゃ」と食べつくしました。

これまで、親、兄弟、たくさんの仲間と一緒に暮らしていたメイ(仮称)ちゃんが、遠く離れた三陸で、しかも一人ぼっちでの生活が始まりました。さぞかしさびしい思いでいることでしょう。「メエーメエー」と鳴きながら訴える言葉の意味もまだ理解できませんが、ヤギ牧場の望月さんが教えてくれた飼育マニュアルを基に、たくさんのスキンシップをしながら、つむぎの家の人気者になるように育てていきたいと思います。

名前はまだ決まっていません。とりあえず「メェ~、メー」可愛い声で啼いているので「メイちゃん」としていますが、子どもたちやご近所の方々から募り、今月中にも決めたいと思っています。

”子ヤギの名前募集中!”よろしくお願いします。


ビニールハウスに居座るマムシ

2014年07月21日 | 動物

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7月11日の朝、ハウスの中に、マムシがいることに気づきました。我が家のハウスには、いろんな生き物が同居していますが、

ハウスの中の生き物 http://blog.goo.ne.jp/yukitixyann/d/20120613 マムシは初めてのことです。

「来るもの拒まず」と、ハウスに入るときには、大きな声で「マムちゃん。仕事に来たよ~ 悪さしないでね~」と言葉をかわしてから作業に入ります。時々、ヤマトが不意打ちマムシに咬みつかれた状況がよみがえると「マムちゃん!、ここにいるからね~」と声をだし、人の存在を知らせながらの農作業です。作業を終えると「あと、帰るよ~、留守番よろしくね。」と声掛けをしてハウスを出ます。

そのうちに、ビニールハウスから脱出してくれるだろうと、ヘビが出入りするくらいの出入り口を空けておいたのですが、1週間たっても居座っています。日中、ハウスの中は、30℃~40℃近くまで気温が上がる猛暑、居心地が悪いと思うのですが、何が魅力なのでしょう。

昨年、セロリーの根がことごとく食べられたことがあり、ネズミかモグラのようなものがいるのも事実ですが、マムシがこれらを退治してくれれば、ありがたいと思う反面、ハウスの中で害虫を食べてくれているカエルがマムシに食べられては困ると、いろいろ思いを巡らしています。


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10日経った今朝も、マムシはハウスの中で胴体に頭を載せ、目をつむってのんびりとくつろいでいました。朝は動かないでジッとしていることが多く、夕方は、ハウスの中を動き回っていて、足音や気配に反応して、すぐに茂みに隠れてしまいます。ヘビの中でもマムシは、夜に活動する生き物と言うことを知りました。

マムシを脅かすことをしなければ、マムシは自ら咬みつくことはないようですし、毎日の声掛けに、マムシも慣れてきて、ハウスは安全地帯と思っているのでしょう。

夫にマムシの話をすると、「それは危険なので、生け捕りにしてマムシ酒でも造ろうか」と言っていますが、10日もハウスで過ごしていることを思うと、「それはやめて!」と断っています。でも、ハウスの中に居座って子を産み、10匹も一度に家族が増えてしまったらどうしようと言う不安も頭をよぎります。

今年はマムシが多いようです。5日前の真夜中(2時30分ごろ)に激しく吠えるヤマトに目覚め、外に出てみると、何と犬小屋の傍でとぐろを巻き、バタバタと尾を激しく振っているたマムシがいました。ヤマトは1mほどの距離をおいてマムシに向かって吠えたてていたのです。近頃、動く物にじゃれつくことが多いヤマトも、毒へビと言う認識があるかのように離れてマムシと向き合っていました。

昨年までは、シマヘビが最も多く、次はヤマカガシ、そしてアオダイショウやマムシと言う状況でしたが、今年はマムシとの出会がダントツです。つむぎの家の里山に、ヘビの餌になるカエルなどが増えてきたのは事実ですが、ヘビの天敵であるタカやフクロウはほとんど見ることがありません。夕方に聞こえていたフクロウの鳴き声も4~5年前から途絶えていますし、野鳥の姿も少なくなっています。やはり身近な自然の生態系が崩れてきている証なのでしょうか?。


防護ネットに絡まったオスジカ

2014年07月10日 | 動物

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今、里山は増えすぎたニホンジカの食害に悩まされています。防衛手段は、鹿柵ネットを張り、食べられないようにしていますが、網を破られたり、飛び越えられたりと、攻防が続いています。

昨朝、犬の散歩を終え帰ろうとしたときのこと、いつもと違った気配を感じ見渡すと、畑の中に木製の置物のようなものが見えました。

目を凝らすと、なんと角をネットに絡ませたニホンジカのようです。全く身じろぎをしないので死んでいるのかと思い、まず、犬のヤマトを離れた木に括り付け、近づいていきました。

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畑のサツマイモやジャガイモを食べに、柵を越えて入ったニホンジカのオスでした。美しい斑紋や古い角が落ちて新しく生え変わったこれまでの角とは違う形・色をしていました。

野菜を食い荒らした後に、網を潜って柵から逃げようとして角が絡まり、はずそうと暴れまわった様子で、ジャガイモ畑は地肌がむき出しになり、イモがゴロゴロところがっていました。近づいて行くとニホンジカは暴れだしましたが、ネットが角にガンジガラメになっていて、逃げだせない状況でした。

その様子を見ていたヤマトは興奮し始めました。以前、シカがネットに絡まった時は、果敢にシカの足首に喰らいついており、今回もシカに近づきたがるヤマトの力に抗しながら、まず家に戻り、市の害獣対策課に連絡を入れました。

今年、ネットに絡んで動けなくなったシカは、これで3頭目ですが、角が生え始めたばかりのシカは初めてです。すぐに担当のFさんが来てくれ、手際よくシカを処分してくれました(岩手県は、今年からシカに対する捕獲期間と制限を解除しています)。立派なオスの成獣で、袋角の段階でしたが、角は三段に成ろうとしていて、車に運ぶにもずっしりと重く、二人では持ち上げられませんでした。

たまたま牛の世話に来ていた植木さんが居合わせましたので、三人で何とか車に積むことができました。Fさんは、植木さんに「この時期の袋角は、貴重な漢方薬で、焼酎に付けて飲むと、マムシの焼酎漬けのように精がつくから」と言って、暴れて途中から折れ曲がった角を切り取り植木さんにあげました(袋角=鹿茸(ろくじょう)と言い、鹿茸は全身強壮薬、ノイローゼ、低血圧症の医薬品材料に利用されているそうです)。

その後、植木さんは大事に持ち帰ろうと、沢水できれいに洗って干しておいたそうですが、牛の世話を終えて帰ろうとしたところ、何と!角がありません。どうやらカラスが持ち去ったようです。植木さん曰く、「Fさんがあんまり大きい声で話すもんだからカラスの野郎がFさんの話を聞いて『そんなら、オレも強くなりたい』と思って、盗んでいったようだ。まぁ、カラスが強くなってシカを追っ払ってくれれば、安いもんだ!」と、笑って後日談を話してくれました。

自然豊かな里山ですが、何か少しずつ生態系が崩れてきています。原因の根幹は、人間の身勝手さにあり、それに対する動植物のしっぺ返しの一コマを垣間見たようでした。


真昼間のキツネ

2014年05月10日 | 動物

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昨日、農作業のために畑に向かう途中、土手で獲物を探している様子のキツネがいました。カメラを取り出しシャッターを切りましたがキツネの目線は、私ではなくカラス、2羽のカラスが「カアーカアー」と鳴きながらキツネに向かって飛んできました。

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カラスの攻撃に山側に向かって猛スピードで走るキツネ。


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キツネは里をあとに、山の中に消えていきました。


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3日前、里に降りてきたキツネ。

人と鉢合わせになり、驚いたキツネは、逃げるように山の斜面を駆け上っていきましたが、「オイデー オイデー」と声をかけると言葉がわかったかのように引き返してきました。でも里までは、下がりきらずに途中で立ち止まり、好奇心の眼差してこちらを向いています。

キツネは夜行性ですが、子育て期や交尾期には日中にも活動するようです。

生態系の頂点に位置するキツネのいる環境は、さまざまな生き物が生息する多様な環境が求められます。今後も、生態系の豊かさを反映する哺乳動物が、より安心して暮らせるような里山づくりを目指していきたいと思います。

*カラスの攻撃ーつむぎの家の里山には、畑作をしていた方が手なずけたカラス(カーコロン)がいて、人懐っこく、作業中に近寄ってきて、畑の土を掘り起こした矢先を狙って、土中のミミズなどを食べています。縄張り意識が強く、トビや水鳥などを追う姿もよく見かけます。

近所の農家では、ハクビシンによる農業の被害が多く、困っているという話をよく聞くのですが、つむぎの家では、これまでハクビシンによる被害はありません。山で目撃をしているのですが、里に降りてこないのはもしや長年住み着いているカラスの縄張りが功を奏しているのかなあと、キツネを追い払うカラスの行動を見て思いました。つむぎの家の里山の食害動物の第1はなんといってもニホンジカ、第2はカラス、第3はアナグマといったところでしょうか。