わくわく活動日記

山本ゆきこ~子どもこそ未来

教育の独立性を侵害する「大阪維新の会・教育基本条例案」

2011-09-09 11:52:43 | 教育
 8月23日付け朝日新聞より抜粋
 大阪府の橋下知事が率いる地域政党「大阪維新の会」は8月22日、大阪府・市の9月議会に、教育行政への政治関与を明記した「教育基本条例案」と、職務命令違反をした職員や組織再編に伴う過剰となった職員を分限免職にできる「職員基本条例案」をそれぞれ提出すると発表した。

 教育基本条例案は前文で教育行政の中で「政治が適切に役割を果たす」と明記。
 知事や市長が学校が実現すべき教育目標を設定し、教育委員が「目標を実現する責務を果たさない場合」は罷免できると定めた。また、校長に幅広い裁量権や予算要求権を認め、教職員には「校長の職務命令、経営方針に服す」ことを義務付けた。

 橋下知事の「政治主導」への思いは、2008年、全国学力調査の市町村別結果をめぐる「紛争」で表れた。
 橋下氏は学力向上につなげる一環として府内の各市町村教委に対しテスト結果の公表を求めた。しかし、一部の教委は「過度な競争をあおる」などと反対。府教委は市町村の判断にかかわらず公開したが、橋下氏は、自治体トップの意向が教委には通用しないことを知った。教委に幅広い裁量権があるからだ。
 教育の政治的中立性が強調されすぎ、政治の意思が反映していないー教育基本条例には、橋下氏のそんな思いが込められている。

★教育が政治に利用され、戦争に加担してしまったとの強い反省から、戦後制定された教育基本法には「教育の政治からの独立」が謳われています。その精神をないがしろにするこの条例案は、決して認めることができません。しかし、残念なことに、維新の会は議会の多数を占めているため、条例案が可決することが予想されます。

 「教育目標を実現する責務を果たさない」とは、どういうことをさすのでしょうか?
 学力テストの点数を上げる、大学への進学率を上げる、中退者の多い高校は統廃合するなど、競争原理主義にもとづく子ども不在の教育に陥ることが十分予想されます。数字のみを重視すると、数字では測れない取り組みが顧みられなくなります。教育行政は、子どもが育つ上での条件整備にこそ力を注ぐべきです。

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