わくわく活動日記

山本ゆきこ~子どもこそ未来

「金沢子どもを育む行動計画2013」に対してパブコメを提出しました

2013-01-27 00:12:31 | 教育
 金沢子ども条例に基づく「第三次金沢子どもを育む行動計画」を策定する上でパブコメ募集していたので、いしかわ教育総研として、1月16日に意見を提出しました。

 私は9月議会にも、子ども条例を子どもの権利条約の精神に基づいたものへと改正すべきであり、行動計画も子どもの権利保障の観点を盛り込むべきであると質問で主張しました。
 計画(案)では、家庭の分野では、自主性・自立性を身につける、自己肯定感を高める、子どもを人格を持つ人間として尊重するなどの視点が盛り込まれています。昨今のいじめ自殺、体罰等の問題が学校を舞台として起きていることから、学校の行動指針においてもこのような視点がぜひとも必要だと思います。
 しかし、学校の行動指針は「学力向上」を中心とする大人目線のもので、「子どもを育む」ことからは程遠い印象を受けます。
 また、2010年、国連・子どもの権利委員会から、「高度に日本の競争的な学校環境が、いじめ、精神障害、不登校、自殺を序y等している可能性があることを懸念する」という勧告をしっかり受け止める必要があります。

 以下、提出したパブコメを転載します。

「金沢子どもを育む行動計画2013」(仮称)案についての意見
いしかわ教育総研

1. 金沢子ども条例の基本理念、3条2項に「子どもが社会において保障されるさまざまな権利を有することを認識するとともに」との記載があるが、本行動計画(案)に「子どもの権利」はどのように具現化されているのか。

2. 金沢子ども条例に「子どもの健やかな成長」との文言がたびたび登場する。大人にとっての「健やかな成長」だけではなく、子どもが自分の成長を実感できることが必要ではないかと考える。子どもの育ちに大人が責任を持つことは当然だが、「子ども自身に関わることは子どもに意見を求める」「子ども自身が参加する意識を持つこと」といった子どもの自主性・自立性を尊重し伸ばすという視点が重要であると考える。本行動計画(案)においては、家庭の行動指針に「自主性・自律性を身に付けよう」といった視点があるが、地域や学校の行動指針においてもその視点を取り入れるべきではないか。

3. 2010年、国連・子どもの権利委員会から日本は以下のような勧告を受けている。
・ 高度に競争的な学校環境が、いじめ、精神障害、不登校、中途退学、自殺を助長している可能性があることを懸念する
・ 委員会は、締約国が、質の高い教育と児童を中心に考えた能力の育成を組み合わせること、及び極端に競争的な環境による悪影響を回避することを目的とし、学校及び教育制度を見直すことを勧告する。
・ 委員会はまた、締約国が同級生の間でのいじめと闘う努力を強化し、及びそのような措置の策定に児童の視点を反映させるよう勧告する。
この勧告内容を本行動計画(案)の学校の行動指針においても取り入れるべきではないか。

4. 本行動計画(案)「家庭の行動指針」のとりまとめの観点には、「大人が子どもを一方的に『教える』『身につけさせる』という発想ではなく、家族が『ともに学び成長』するという視点を基本とする」とある。この視点は、他の領域、特に「学校の行動指針」においても必要ではないか。

5. 本行動計画(案)「家庭の行動指針」の具体的行動において、「各個人が尊重され、『かけがえのない存在』であることを日々実感できるようにし、思いやりの心を育もう。」「子どもも人格を持つ一人の人間として認識し、お互いの価値観を認め合おう。」との記載がある。子どもの間でのいじめ、自殺が大きな問題として世間の関心を集めているところであり、昨今の状況を踏まえた適切な改訂であると考える。本行動計画(案)の地域や学校の行動指針においても、このような人権の尊重や自己肯定感を高める視点を取り入れるべきではないか。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。