今日の産経新聞朝刊の茨城版のページにあった記事。
60年間連れ添った夫婦の悲しい最後・・・
「俺は今から死ぬ。お前はどうする?」と問いかけた夫(89歳)。
「私も早く死にたい」と答えた妻(84歳)。
3年前から寝たきり状態の妻が出した夫の問いかけへの答え。
ベッドからトイレまで抱えて移動した際には、「こういう思いをするならもう死にたい」と妻は夫にもらしていたそう。
そして、子どもさんたちを含めた家族会議の結果、妻を介護施設へ入所させることが決まった。
ここで夫の介護負担は減るものかと思われたが、費用負担もありこれ以上家族に面倒をかけたくないという思いからの夫婦の決断。
妻は夫が首を絞めやすいよう自ら頭を上げたという。
夫は妻が息を引き取ったのを確認して首をつったが死にきれず。小刀で胸を突こうとしていたところを長男に発見されたとのこと。
9日。この事件についての公判が行われ、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役4年)の有罪判決が出た。
担当した裁判官は「家族が厳刑を望んでおらず、被告も反省している。(減刑を求める)嘆願書も更生の一助になる」などとして執行猶予をつけたとのことです。
この事件は現在の在宅で増えている老老介護の問題を考えさせられるものだと思います。
記事の中にも「家族にも相談できず、殺人事件まで発展するケースも全国的にも後を絶たない」と書かれていました。
国は在宅介護を重視する方向に動いています。
けれど実際には、在宅介護ではどうにもならないケース、また施設入所の順番が回ってこなくて在宅介護を続けているけれど危ういというケースも多いです。
実際、夫を妻が介護してるケースや妻を夫が介護しているケースに出会うと、いつ介護している側が潰れてしまうんじゃないかと思われるケースも少なくありません。
各家族化が進んでいる今、また同居していても若い人たちが仕事に出ているための現実、これからもまた老老介護は増えていくと考えられます。
介護保険制度が動いていても、実際にはカバーしきれていないものです。
こういった悲劇を増やさないために早急に対策を考えていく必要がある時期なのではないかと思います。
「せめて相談してくれれば」との思い。
でも実際には、家族にもなかなか相談できない場合もあるでしょう。
公共機関への相談の方法が分からない場合もあるでしょう。
家族は任せきりにせず、できるだけ状況を汲み取ってあげて欲しいです。
今回の事件のケースでは家族も考えて色々と行動していたようですが、それでも事件は起こってしまい「介護中に座り込んでいる姿を見て苦労しているのは知っていた。でも、そこまで思いつめていたなんて」と家族は悔しさをにじませていたそうです。
こういった悲劇を増やさないような社会にしていく必要があります。
介護疲れが積もれば、介護者も体調を崩したり、思いつめると虐待や殺人につながるケースも出てきてしまいます。
ご近所さん、民生委員さん、宅介護支援センター、地域包括支援センター、ケアマネージャーさんなどなど、こういった周囲からの働きかけも大切だと思います。
潜在的な困難を拾い上げていけるようなシステムがあったら良いのかなと思いました。
有罪判決を受けたご主人も、この一連の内容を見ると一概に責めることはできません。
執行猶予がつき社会の中で更生していくことになったご主人には、奥様を弔らいながら、家族との関わりで心を癒して欲しいと感じました。
追い詰められたが故に起こしてしまった悲しい事件、おそらくご主人はしっかりと反省され、更生の道を歩まれるでしょう。
事件自体はもちろん許されるものではないのですが、これまでの苦労や事件のいきさつを考えると、これからの人生が穏やかなものであることを願わずにはいられませんでした。
60年間連れ添った夫婦の悲しい最後・・・
「俺は今から死ぬ。お前はどうする?」と問いかけた夫(89歳)。
「私も早く死にたい」と答えた妻(84歳)。
3年前から寝たきり状態の妻が出した夫の問いかけへの答え。
ベッドからトイレまで抱えて移動した際には、「こういう思いをするならもう死にたい」と妻は夫にもらしていたそう。
そして、子どもさんたちを含めた家族会議の結果、妻を介護施設へ入所させることが決まった。
ここで夫の介護負担は減るものかと思われたが、費用負担もありこれ以上家族に面倒をかけたくないという思いからの夫婦の決断。
妻は夫が首を絞めやすいよう自ら頭を上げたという。
夫は妻が息を引き取ったのを確認して首をつったが死にきれず。小刀で胸を突こうとしていたところを長男に発見されたとのこと。
9日。この事件についての公判が行われ、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役4年)の有罪判決が出た。
担当した裁判官は「家族が厳刑を望んでおらず、被告も反省している。(減刑を求める)嘆願書も更生の一助になる」などとして執行猶予をつけたとのことです。
この事件は現在の在宅で増えている老老介護の問題を考えさせられるものだと思います。
記事の中にも「家族にも相談できず、殺人事件まで発展するケースも全国的にも後を絶たない」と書かれていました。
国は在宅介護を重視する方向に動いています。
けれど実際には、在宅介護ではどうにもならないケース、また施設入所の順番が回ってこなくて在宅介護を続けているけれど危ういというケースも多いです。
実際、夫を妻が介護してるケースや妻を夫が介護しているケースに出会うと、いつ介護している側が潰れてしまうんじゃないかと思われるケースも少なくありません。
各家族化が進んでいる今、また同居していても若い人たちが仕事に出ているための現実、これからもまた老老介護は増えていくと考えられます。
介護保険制度が動いていても、実際にはカバーしきれていないものです。
こういった悲劇を増やさないために早急に対策を考えていく必要がある時期なのではないかと思います。
「せめて相談してくれれば」との思い。
でも実際には、家族にもなかなか相談できない場合もあるでしょう。
公共機関への相談の方法が分からない場合もあるでしょう。
家族は任せきりにせず、できるだけ状況を汲み取ってあげて欲しいです。
今回の事件のケースでは家族も考えて色々と行動していたようですが、それでも事件は起こってしまい「介護中に座り込んでいる姿を見て苦労しているのは知っていた。でも、そこまで思いつめていたなんて」と家族は悔しさをにじませていたそうです。
こういった悲劇を増やさないような社会にしていく必要があります。
介護疲れが積もれば、介護者も体調を崩したり、思いつめると虐待や殺人につながるケースも出てきてしまいます。
ご近所さん、民生委員さん、宅介護支援センター、地域包括支援センター、ケアマネージャーさんなどなど、こういった周囲からの働きかけも大切だと思います。
潜在的な困難を拾い上げていけるようなシステムがあったら良いのかなと思いました。
有罪判決を受けたご主人も、この一連の内容を見ると一概に責めることはできません。
執行猶予がつき社会の中で更生していくことになったご主人には、奥様を弔らいながら、家族との関わりで心を癒して欲しいと感じました。
追い詰められたが故に起こしてしまった悲しい事件、おそらくご主人はしっかりと反省され、更生の道を歩まれるでしょう。
事件自体はもちろん許されるものではないのですが、これまでの苦労や事件のいきさつを考えると、これからの人生が穏やかなものであることを願わずにはいられませんでした。