文在寅
韓国・文在寅前大統領、検察が令状に「収賄の容疑者」と記載…娘の夫の航空会社役員採用巡る疑惑 読売新聞 2024/09/01 23:21
【ソウル=小池和樹】韓国の 文在寅ムンジェイン 前大統領に収賄容疑が浮上していることがわかった。検察が直接の事情聴取に踏み切るかどうか注目される。
主要メディアが1日一斉に報じた。聯合ニュースなどによると文氏の娘ダヘ氏の前夫が格安航空会社(LCC)の役員に特別採用された疑惑を捜査する検察が8月30日にソウルのダヘ氏宅を捜索した際、令状に文氏を収賄の容疑者と記載していた。
LCC「タイ・イースタージェット航空」は、文政権が2018年3月に中小ベンチャー企業振興公団理事長に任命した元国会議員が設立した会社だ。
文氏は、ダヘ氏と前夫に生活費の支援をしてきたが、航空会社が前夫を採用して以降、支援を中断した。前夫は航空業界での実務経験はなかったにもかかわらず役員として月800万ウォン(約90万円)を受け取った。検察はこれらの報酬2億ウォン(約2200万円)以上が、元国会議員から文氏に対する賄賂にあたるとみているという。中央日報は1日、「検察が文氏に照準を合わせた」と報じた。元国会議員は別の罪で実刑判決が確定している。
検察は20~21年、当時野党だった「国民の力」などからの告発を受けて捜査を開始。8月下旬に文前政権の高官らに対して相次いで事情聴取に踏み切った。文政権が元国会議員を理事長に起用した経緯や資金の流れを集中的に捜査している模様だ。
検察は8月31日、文政権で当時、人事について検証する大統領府民情首席秘書官を務めた左派系新党「祖国革新党」代表の ●国チョグク 氏を約3時間にわたって事情聴取した。元国会議員が人事検証過程で「不適格」と報告されたにもかかわらず登用された経緯を問いただしたとみられる。最大野党「共に民主党」の 李在明イジェミョン 代表は「政治報復だ」と訴えている。
※●は恵の下が「日」