ネタニヤフ
イスラエル軍、ネタニヤフ首相に「ハマスが攻撃」4度警告…首相府は否定「真実は正反対」 2024/05/25 07:29
【エルサレム=福島利之】イスラエル軍は23日、昨年10月のイスラム主義組織ハマスによる奇襲の前にベンヤミン・ネタニヤフ首相に対し、攻撃の可能性を警告する文書を4度出していたことを明らかにした。首相府は同日、「真実は正反対だ」と否定した。パレスチナ自治区ガザでの戦闘を進める政権と軍の亀裂が表面化した。
軍は、地元紙の報道を受けて事実関係を問いただしていたNGO(非政府組織)に回答した。軍の文書によると、軍情報局は昨年3月~7月、4度にわたり「敵はイスラエルと軍に被害を与えようとしている」と警告する文書を出したという。
首相府は「ハマスがガザから攻撃するという警告はなかったばかりか、完全に反対の評価が下された」と反論した。首相府によると、四つの文書のうち二つは、ハマスがガザからイスラエルを攻撃しないと指摘するものだとしている。野党党首のベニー・ガンツ前国防相は23日、調査委員会の設立を求める声明を出した。