バイデン大統領 イスラエルの戦闘休止に向けた新提案明らかに:ハマス “提案に応じる用意ある” 肯定的な受け止め発表 https://t.co/sVifK36AYH #gooblog
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【随時更新】イスラエル パレスチナ 中東情勢(8月20日) NHK 2024年8月20日 15時01分
イスラエル軍はガザ地区の南部で人質6人の遺体を発見したと発表しました。
イスラエル国内では人質の解放を急ぐよう求める声が強まっていますが、ネタニヤフ首相は強硬姿勢を崩しておらず、恒久的な停戦を求めるハマスとの溝は深いままで、停戦が実現するめどは立っていません。
※中東情勢に関する日本時間8月20日の動きを随時更新してお伝えします。
“人質6人の遺体発見” イスラエル軍発表
イスラエル軍は、20日もガザ地区の各地で攻撃を行っていて、パレスチナのメディアは地区の中部や南部で住宅が爆撃されるなどして10人が死亡したと伝えています。
一方、イスラエル軍は20日、ガザ地区南部のハンユニスで、人質6人の遺体を発見し、家族に知らせたと発表しました。
これについてイスラエルのネタニヤフ首相は、声明を発表し「私たちは深い喪失感と悲しみを抱いている。イスラエル政府はすべての人質を取り戻すあらゆる努力を続ける」としています。
イスラエル国内では、戦闘の長期化によって人質の命が危険にさらされているとして、ハマスとの交渉を進め、人質の解放を急ぐよう求める声が強まっています。
一方でネタニヤフ首相はハマスの壊滅を目指し軍事的圧力を強めていく強硬な姿勢を崩しておらず、恒久的な停戦とイスラエル軍のガザ地区からの完全撤退を求めるハマスとの溝は深いままです。
アメリカのブリンケン国務長官は19日にイスラエルを訪れたのに続いて、20日には仲介国のエジプトやカタールを訪問して、停戦や人質の解放に向けた協議の進展を目指していますが、合意が実現するめどは立っていません。
去年犠牲になった国連やNGOなど支援関係者 過去最多280人
OCHA=国連人道問題調整事務所は19日、去年紛争などに巻き込まれ、犠牲になった国連やNGOなどの支援関係者は過去最も多い280人で、そのうち半数以上は、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ暫定自治区のガザ地区で亡くなったと発表しました。
このまとめは、OCHAが「世界人道デー」の8月19日にあわせて発表しました。
それによりますと、犠牲者280人は、22年と比べて、162人、増えているということです。
去年の犠牲者の半数以上はガザ地区で亡くなっていて、その多くは、空爆に巻き込まれて亡くなったとしています。
さらに、世界各地では、今年に入ってからも8月7日の時点で、172人の支援関係者がすでに亡くなっているとしています。
OCHAは、「支援関係者への暴力の常態化と犠牲への説明責任の欠如は容認できない」などとして、民間人への攻撃を停止し、一刻も早く状況を改善するよう求めています。
また、国連のグテーレス事務総長は19日に公開した動画メッセージで、国連が去年、調整した支援は1億4000万人以上に提供されたとした上で、「支援関係者の多くは自分のコミュニティーに尽くす現地スタッフで、残忍な暴力に耐えながら任務を遂行している。ガザ、スーダン、そのほか多くの場所で支援関係者が支援対象の民間人とともに、攻撃されるなどしている。すべての紛争当事者に民間人を保護するよう、圧力をかけるよう求める」などと訴えました。
停戦へのアメリカ新提案 イスラエル “支持” ハマス“応じず”
アメリカのブリンケン国務長官はエルサレムで19日、ネタニヤフ首相と会談し、ガザ地区での停戦と人質の解放に向けて、イスラエルとハマスの隔たりを埋めるための新たな提案などについて、意見を交わしました。
新たな提案の具体的な内容は明らかになっていないものの、ブリンケン長官によりますと、ネタニヤフ首相は、これを支持したということで、ハマスに、提案に応じるよう求めました。
これについて、ハマスの報道官は、中東の衛星テレビ局アルジャジーラに対し、ことし5月にバイデン大統領が発表した3段階からなる停戦や、人質解放を含む提案を支持する立場を改めて示し「バイデン大統領の提案の実施のみ同意する」などとして、新たな提案には応じない姿勢を明らかにしました。
さらに、アメリカについても「イスラエルに虐殺を続ける時間を与えているだけだ」と述べて、批判しました。
こうした中で、ガザ地区では戦闘が続いていて、パレスチナのメディアは、19日、ガザ市西部の難民キャンプへの攻撃で複数の子どもを含む9人が死亡したと伝えています。
戦闘開始から10か月がたち、4万人以上が死亡し、人道状況の悪化も続く中、合意に向けて進展するのかは依然、不透明な状況となっています。
アメリカ 民主党大会の会場周辺 中東政策に抗議するデモ
民主党大会が開催されているシカゴでは19日、イスラエルへの軍事支援など民主党の中東政策に抗議するデモが行われ、数千人が参加しました。
参加者は厳重な警備が敷かれている党大会の会場周辺を行進し、「アメリカはイスラエルへの支援をやめろ」とか「民主党はパレスチナの人たちの虐殺に資金提供している」などと書かれたプラカードを掲げて、中東政策の転換を訴えました。
主催団体のファヤーニ・ミジャナさんは「ここに集った人々の力を大きなうねりにして、政治家たちに圧力をかけていきたい」と強調しました。
また、ガザ地区で親族を亡くしたという男性は「ハリス氏に代わってもよい選択肢ではない。2大政党の候補者のトランプ氏とハリス氏のどちらに投票してもガザの人たちのさらなる殺害に票を投じることになってしまう」と話していました。
中にはフェンスを倒して入場制限エリアになだれ込み、警察に拘束される参加者もいましたが、党大会が始まるころには、警察に排除されて解散し、大会の進行に影響はありませんでした。
ネタニヤフ首相 アメリカに「深く感謝」
イスラエルのネタニヤフ首相は19日、アメリカのブリンケン国務長官と3時間にわたって会談したあとSNSにビデオメッセージを投稿しました。
この中で、ネタニヤフ首相は「アメリカがイスラエルの安全保障の重要性を理解し、人質解放に向けてともに努力してくれていることに深く感謝する」とした上で、「1人でも多くの人質を生きて連れ戻すための努力を行う」と強調しました。
一方、イスラエル軍は19日もガザ地区各地で地上部隊による攻撃や空爆を続けていて、パレスチナのメディアは北部ガザ市で乗用車が空爆され、4人が死亡したなどと伝えています。
ガザ地区の保健当局は、19日までに4万139人が死亡したと発表しています。
米国務長官“停戦に向けた新たな提案 イスラエル首相が支持”
アメリカのブリンケン国務長官は19日、エルサレムでネタニヤフ首相と会談し、ガザ地区での停戦と人質の解放に向けてイスラエルとハマスの隔たりを埋めるための新たな提案などについて意見を交わしました。
新たな提案の具体的な内容は明らかになっていませんが、会談後、ブリンケン長官は記者団に対し、ネタニヤフ首相が提案を支持し、今週末までに行われる見込みの停戦に向けた次の協議に交渉団を派遣する考えを示したことを明らかにしました。
その上で、「次の重要なステップは、ハマスが応じることだ。まだ複雑な問題があり、指導者は難しい判断を迫られるだろう。しかし地域全体が、できるだけ早く合意に達しなければならないという切迫感に満ちている」と述べ、ハマスに対し提案に応じて合意の実現を目指すよう求めました。
また、「われわれは決して諦めないが、長引くほど人質が苦しみ、犠牲になる可能性もある」と述べ、直ちに合意に至ることが必要だと強調しました。
ブリンケン長官は、20日に停戦に向けた協議の仲介国のカタールやエジプトを訪れることにしていて、最新の情勢について意見を交わすとともに、ハマスへの働きかけを強めることにしています。