公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

あの世界王者が・・・

2007-12-08 13:39:40 | 競輪

ただいま、トラックワールドカップ第2戦が北京で開催されている。ちなみにこの大会は北京オリンピックのプレ大会となっており、会場も老山自転車館ということであるからオリンピック会場でもある。

昨日、チームスプリントが行われ、テオ・ボス、テーン・ムルダー、ティム・ヴェルトのトリオで挑んだオランダが優勝。対して、北津留翼、永井清史、渡邉一成で挑んだ日本は予選11位と振るわず、またしてもワールドカップポイントが取れず・・・

女子は既にトラックで2人の五輪内定者が出ている。ロードも男子は既に1~2名の出場枠は確保できている。しかしトラック短距離はいまだ出場枠の目肌はついていない。

個人種目において日本の短距離勢がポイント上位に来ることさえ至難の業。となるとチームスプリント、ということになるがこちらも微妙。

一方、日本でもおなじみのテオ様ことボスだが、どうやらワールドカップにおいては、個人種目をそこそこのような形にしてもチームスプリントの出場権獲得へとまい進中の様子。第一戦のシドニーにも出場したが5位だった。確かにボスであれば、個人スプリントとケイリンは、ワールドカップに常時参加せずとも五輪の出場権は楽々取れることだろう。

しかしチームスプリントはそうはいかない。フランス、イギリス、ドイツ、オーストラリアなど強豪国が多いので、出場が保障されているとは限らない。そうした危機感を持って挑んだ第2戦では、ボジェ、トゥルナンらを擁する、現世界王者のフランスを破った。恐らくこれでオランダのチームスプリント出場はかなり有力となったが、ボスにしてみれば今度は五輪でこの種目で優勝したいと思っていることだろう。

一つのことをクリアすればまた一つの目標へと向かってまい進する。こうした向上心を持つというあたり、さすがは世界のテオ様である。

もっとも、第一戦のシドニーのケイリンではクリス・ホイにまたしても敗れた。五輪三冠を狙うには険しい道のりが続くということなのか。

険しい道のりといえば、日本短距離勢は北京へと出れるかどうかの道のり。今開催中のW杯を除けば残りはあと2戦、加えて世界選手権の3つしか残っていない(この他、小規模の国際大会は残っているが)。つまり来年3月30日にはトラックの五輪出場メンバーは全て確定するが、トラック男子短距離勢は「ゼロ」なんてことがないようにしてもらいたいもの。

確かに北京はハナから期待してないけど、出れないなんてことになったら最悪である。というのは、出れないということになってしまえば、ロンドンへの道も険しいものになってしまうから。

現在のナショナルチームのメンバー構成を見ても、伏見以外の3選手はロンドンも狙える面々。これにナショナルチームとしてはバックアップ扱いとなっている及川や新田らに加え、ロンドン五輪は出場したいと明言している91期の柴崎や、はたまた来年デビューする西谷も加わってくるかもしれない。そうなれば日本の層は今以上に上がってこよう。だが、北京に出ないとなると土台すら築けない。土台がないのに、やれロンドンとかいったところで「どだい」無理な話である。

マニェ監督も北京はロンドンへとつなげる大会と目しており、ゲーリー・ウエスト元監督のように何としてもメダルを取るという方針は掲げていない。しかし北京に出られないなんてことはゆめゆめ思っていないはず。

土台を作るというのは大事である。土台なくして上へは積めない。残されたレースにおいて、それこそボスを見習って死に物狂いで頑張ってほしいものである。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする