３年前の当地、Ｇ３・ＪＲ九州ビートル杯争奪戦開催中における、よく言われる「ザウルス事件」により強制帰郷、さらに１年間の斡旋停止処分を食らったことは今も記憶にとどまるところ。
前年、当地周年、住之江・高松宮記念とＧ１を２度優勝し、いよいよ今度はＳＧ制覇へまい進する思っていたし、また、ＳＧ優勝も時間の問題と思われた矢先の事件だっただけに、競艇界に激震が走ったことは言うまでもない。
そんな平田が、因縁の若松でこれまでの鬱積した思いを払拭させる、１周１マークにおけるきれいなＶ字旋回を決め、堂々インから押し切った。
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「この大歓声が平田の耳に届いているでしょうか。逆境も苦難も結果ではねのけねばならない世界。地道な努力が実を結ぶことを、今、この人が証明します。」
でも、もともとＳＧ制覇に近いところまでいった選手なだけに、これを契機にさらなる精進のもと、頂上まで極めてほしいもの。
そして、間違ってもああならぬようにしてな。
８日、統一地方選挙の前半戦が投開票された。
公営競技の絡みだけピックアップ。
まず、都道府県知事選挙においては、北海道は高橋はるみ氏が再選され、岩手県は達増拓也氏が圧勝し、新任。
日本中の注目を一心に浴びた東京都は石原慎太郎氏が３選を果たす。神奈川県は松沢成文氏が、奈良県は荒井正吾氏が、佐賀県は古川康氏が再選。
政令指定都市市長選挙では、静岡市は小嶋善吉氏、広島市は秋葉忠利氏が再選されるも、浜松市は現職の北脇保之氏が僅差ながらも敗れ、鈴木康友氏が新任となった。
波乱となったのは、政令指定都市になったばかりの浜松市か。
浜松オートは一応、2010年度までの時限存続という形になっているが、それ以後継続するかどうかは、鈴木新市長の判断にゆだねられる。
北海道、岩手の競馬問題は言うまでもないこと。特に今年度単年度赤字となると、競馬組合が廃止を決意している岩手については、達増新知事がどのように対処していくのかが注目される。
２２日の後半戦では、日本中の注目を浴びるのは、財政再建団体に転落した夕張市だろうが、 函館市、平塚市、周南市、鳴門市、高松市、松山市、芦屋町、別府市、佐世保市といった首長選が行われる。
川崎記念決勝は久々に競輪の醍醐味を堪能した気分になった。
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残りあと２周で、６・矢口啓一郎－９・小野俊之が上昇。これに対し、ジャンで８・海老根恵太－４・五十嵐力－２・渡邉晴智の南関東勢が一気に叩き切り、これを３・小嶋敬二－７・前田拓也がさらに巻き返しを図る。一方、後方に控えた形の５・山崎芳仁－１・有坂直樹。
３角で小嶋が来る前に五十嵐が番手捲り。小嶋は２センターで失速することになるが、前団の動きを見ていた山崎が２センターから4.00のギアにモノを言わせて一気に捲ってくる。
直線では外から伸びてくる山崎、先頭を走る五十嵐、五十嵐マークの渡邉の３車がほぼ横一線でゴールしたが、わずかに山崎が五十嵐を交わして優勝した。
それにしても、この一戦は海老根がジャンから一気に発進したことにより、その後のレース展開がめまぐるしいものになった。
また、五十嵐が絶好のタイミングで番手捲りを放ったし、さらに山崎が4.00の大ギアを駆使して２センターからグーンと迫ってきて最後は「大逆転」勝利。ジャンから一瞬たりとも目が離せない一戦。こんなレース、競輪では久々に見た。
こんなレースが続いたら、競輪はもっと面白くなるのにねぇ。でもこの一戦は今年のレースオブザイヤーの候補にも上がることだろう。
