福山、鞆の浦の刊行鯛網漁
古希を迎えたカミさんが、その記念と言うわけでもないのだろうが、福山のバラ公園を巡るバスツアーに申し込んでいた。
話には何度も聞いていたがまだ行ったことがない福山の「ばら公園」。
GWは自分ちの接待があったり、人混みを避けたい気持ちも働いたりで家に籠っていた。
久しぶりのバスツアー。しまなみ海道の生口島で昼食を。それから福山に渡り、鞆の浦でゆったり観光を、と言うコース。
あの有名な常夜灯や、坂本龍馬の「いろは丸事件」の舞台となる歴史豊かな鞆の浦。
当然ながら「いろは丸記念館」をゆっくり見学。
今ひとつのお目当て、数年ぶりに訪れる「対潮楼」。眼下を「いろは丸」の現代版が連絡船として忙しく行き交う。
ちょうどその時、鞆の瀬戸からけたたましいスピーカー音が海上を駆け抜ける。
何事やと見ていると、なんと「鞆の浦観光体網漁」の船団や観光客船が、目の前をぐるぐる回り始めた。
思いがけないところで、鯛網漁まで堪能させてもらった。これは大儲けした思い。
もちろん我々のコースには鯛網漁は入っていないし、時間もなかった。それが、運よく対潮楼に上がったタイミングがよかった。
そうしていよいよ本命の「福山市ばら公園」へ。
色とりどり。♪ 100万本のバラの花を あなたにあなたにあなたに上げる~~ ♪ なんて誰も言ってはくれないが、見事な花を見せられると、やはり季節に見合った花を愛でる心地よさが余韻として残る。
公園担当者と少し話すチャンスを得た。「20日からのバラ祭りには23万人が訪れますよ」ということだった。
福山市の人口は47万人と言うことだが、すぐ近くに100万都市広島があるのだから、バラ園そのもののスケールはさほど驚くほどではないが、バラに集まる人は多いようである。
バラの観賞が本命なのに、思わぬ鯛網漁も間近に見られて、ちょっと得した気分のバスツアーであった。
これも日ごろの行いの良さが……などとは言わないでおこう。