「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「不本意なお泊り」

2014年06月21日 | 家族・孫話

                 

地元で所属する活動の月に1度の理事会を、準備万端整えて済ませたのが木曜日。蒸し暑い夜道を帰って、先ずは一風呂。
続くちょっと一杯を、今夜は控えて明日金曜日の大仕事に向けて、頭の中を整理しておこうと、自作のメモを確認しかかったところへ、娘婿から緊急電話が入った。

「女房が、頭が割れるように痛いというので、国立医療センターに駆け込みます。三男坊を預かってもらえないか」と。
えたりかしこし、孫の対応はお手の物。それよりなにより、嘔吐を伴う頭部激痛という状況に、私たち夫婦は肝を冷やした。
まだ様子が呑み込めていない三男坊は無邪気にはしゃぐ。

夜も11時を回ったころ、遊び疲れてソファーの上でいびきをかき始めた。そのころに婿殿から状況報告が入った。
兎に角安静が必要で緊急入院。全てが娘の状態に合わせた緊急対応。三男坊も木曜日の夜から三晩連続で不本意なお泊りを強いられている。
これまでは、母さんと一緒か少なくとも和兄ちゃんと一緒でないとお泊りすることはなかった。
一度は、一人でお泊りしかけたが、夜中になってお母さんが恋しくなり、連れて行ったこともある。

そんな彼にしては、思いもかけない事態で一人お泊りとなってしまった。不本意であったに違いない。
金曜日の朝、しばらくは普通通りに遊んでいたが、「おんぶして・・・」とジジに甘えてくる。普段ならなんとかかんとか断るのだが、昨夜からの事情を考えて「いいよ!」。おんぶして畑に出る耳元で「かあさん、死んでないよね」とささやく。
ドキッとする言葉であった。彼は彼なりに、訊いていいのかどうか迷ったに違いない。
でも本当は訊きたい。答えを聞くのが少し怖い。そんな思いであったろう。

あの小さな胸で、最愛のお母さんの容体をどれほど心配したのか。5歳児の重い体をおんぶする手に力が入る。
「大丈夫よ、色々検査をしたけど何もなかったし、元気でいるから心配いらんのよ」。ジジの言葉ながら嬉しかったと思う。

自ら申し出た一人お泊りではない。が、幼稚園から帰ったら手放せない「抱っこまくら」にくるまって眠るあどけない顔。
母親の緊急事態とはいえ、一つ大きな試練を乗り越えたのだと思う。
これは三男坊に限らず、中1も小6も同じように、三兄弟が一つの現実に直面したことと思う。
母親の大切さは十分知っているとは思いたいが、こういったアクシデントで改めて知る母の有難味であろう。

明日日曜日の午前中の様子を見て、異常なければ退院という朗報も彼らを喜ばせた。
ジジババも取り敢えず、胸をなでおろしている。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

横幅を広げる

一行の文字数を増やしたい