「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「勿忘草(わすれなぐさ)」

2013年07月26日 | つれづれ噺

ちょっと気にかかる草花がある。
「忘れ草」と「勿忘草(わすれなぐさ)」 という、似たような名前だが実はまるで正反対を意味する草花。
忘れ草の方は、ヤブカンゾウの別称で、身に付けると物思いを忘れることが出来る、と言われている。

「勿忘草」の方は、歌にも歌われているように、「どうぞ私のことを忘れないでください・・・」という意味が込められている。

かたや、忘れるために手にする花。かたや忘れないで欲しい意思表示の花。
どちらも、人間の気持ちを花に託して、その意味を相手に伝えたい、言葉で語らない奥ゆかしさを形にしたものであろう。
忘れ草は万葉の時代から愛された花であるといわれ、勿忘草は19世紀のヨーロッパでは恋人への贈り物として使われた。

夏休みに入り、今年もじいちゃん学校の生徒として通ってくれるカー君。
結構物忘れが多い。というか、大ざっぱと言うかいい加減と言うか、なかなか先生の言うことを聞いてくれない。
そこで、初日にはちゃんと文具屋さんに行って、手帳を買い与え「約束事はこれに全部書くように」と、態度で示す。

これが意外な効果を発揮して、目下「今日は忘れた」とか、「持って来んかったよ」などと平気な顔をして言わなくなった。
こちらが言うことをちゃんとメモしているせいか、要求どおりに授業が進むようになっている。

ところが、自分はと言えば、ちゃんと黒革の手帳を後生大事に持っているし、必要事項はメモしてある。
それなのに、手帳を開くことを忘れて大事な要件を失念することもある。
歳のせい??そうやってすぐに、物忘れを歳のせいにしたがる。それだけはやめよう。

やはり、忘れ草はどこかに置いといて、勿忘草を家の周りに植えてみたい。
などと、他力本願ではいかんというのに、どうしても何かに頼ってしまう。自覚が足りない。
毎日手帳を開いてみるという、カー君の素直さを真似しないといけないかも・・・。

コメント (4)
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