goo blog サービス終了のお知らせ 

「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「秘境の紅葉を求めて」

2014年11月23日 | 旅行・レジャー

 
       由緒ある古い神社境内の「黄落」                  大きな岩がゴロゴロ。秘境の奥地へ

1週間後の11月30日日曜日は、第3回岩国検定試験を予定している。
その問題の一つに取り上げられている秘境の紅葉を、今一度この目で確かめたくて訪ねてみた。
本当の名前とは別に「もみじ峡」とも呼ばれるほど紅葉が美しい峡谷。
かつて平家の一族が、難を逃れて住み着いたという数々の伝説が残されている、まさに山深い秘境である。

紅葉を求めて、というかたわらで一番の目標は、高さ40mに及ぶ「鹿落ちの滝」という滝を見たかったというのが本音。

           、
説明板にこのように記されている滝。見事である。と言いたいところだが、実は今日は、写真で紹介できないほどの、ほっそりした滝が木の間隠れにチラッと見える程度であった。
というのも、このところ雨らしい雨が降らず、滝の水もふんだんにあふれるほどなかったのだろう。
そして今一つは、雑木が生い茂り過ぎて、せっかくの「鹿落ちの滝」の雄姿を覆い隠してしまっていることである。

ウ~ン残念!!でも、ここで写真をご披露できないだけで、肉眼では確かに、高さ40mの滝のさわりは見届けてきた。
他にも、平家落人の若者と、源氏方の高貴な姫との恋の成就の「姫岩のいわれ」も見させてもらった。
そして何より、秘境地域の長い歴史を見守ってきた「香椎神社」境内にある大イチョウの黄落を楽しめたのはもっけの幸いであった。

紅葉の美しさという点では、出かける時期が遅すぎた。つまり、もみじのほとんどは散り終わった後だった。
こちら街中と違って、中国山地の高地の秘境。紅葉の時期が早いということ。足元にうずたかく吹き寄せられたイロハかえでが、「次の機会にはもう少し早めに来て、私のきれいな姿を見てね」とささやいているようであった。

いずれにしても、人里離れた山奥ながら、かつては学校もあったのだ。
廃校となった建物は、今にも崩れ落ちそうではあったが、校舎の玄関すぐわきに「職員室」と書かれた黒の横長表示板が、如何にもリアルで、どうかすると子どもの声が聞こえてきそうな錯覚をおぼえる光景にも出くわした。

                

やはりこの足を運んで、実際にこの目で確かめる。そこには色んな人々の生きた証が、異様な迫力で迫ってくるのが心地いい。
その一方で、ここにも完全な限界集落を目の当たりにし、あちこちに残された住む人の無い廃屋を見ると、何ともやりきれない心苦しさもつきまとう。 そんな晩秋の一日。やはりいい日だった・・・ということにしておこう。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「昭和を歌う」

2014年03月16日 | 旅行・レジャー

                                   

「ボニージャックス、昭和を歌う」。久しぶりのプロ歌手ライブに感動をおぼえた。
ステージにライトが当たったとたんに、なんかしら胸が躍る感覚。この華やかさ、嫌いではないな~。
せめて舞台の袖で、しっとりさわやかな司会などやってみたくなる。おこがましい話だが。

1958(昭和33)年早稲田大学卒業というから、メンバーの3人は御年77・78歳である。
1人だけ、メンバー交代で入っている若手「ボニージャックスのヨンさま」というふれこみであった。
ひとたびマイクを口元に寄せると、その年齢など全く関係なく、心和ませるハーモニーが会場に響く。

「蒲田行進曲」「国境の町」「東京ラプソディ」などなど、耳になじんだ昭和の歌。やはりいいね~。
思わず手拍子を添えたり、かるく足でリズムを取ったり・・・
頭の中は、遠いあの日あのころが消えては浮かび、浮かんでは消える。
何故か両親というより、年の離れた姉のことが思い浮かぶひとときであった。

聡明で美人で、地元のヒロイン、青年団の憧れ的存在であった長姉。
普通なら、身内がこれほど持ち上げればそっぽを向かれる話であるが、若くしてあの世に逝った不幸に免じてお許しを乞うしかない。
たら・れば、などなんの足しにもならない話であるが、あの姉がもっと生きていたら、わが人生も少し変わっていたかも・・・。
そんな郷愁に浸る思いもする、懐かしい歌声にしばしうっとり。

そして、地元で結成38年目を迎える女性コーラスグループ「コール錦」も特別出演、ステージに花を添えた。
こちらのグループも、平均年齢でいえば、ボニージャックスに負けてはいないであろうが、鍛え上げた熟年パワーと女性ゆえの華やかさは、男4人のボニーさんのステージを少し明るくする効果は十分であった。
「赤いスイトピー」「あの鐘を鳴らすのはあなた」。練習の成果は見事に披露されたのであろう。

ホンの束の間ながら、こういった一級品のステージに出会うことは、それなりの値打ちがあることを思い知る。
私自身にとって滅多にないない生のステージだから、新鮮味も倍加されたのかもしれない。 
いいものはやはりいい。心のひだに新鮮な春の風を吹き込む効果はあった。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「思いっきり富士山 Ⅲ」

2014年02月11日 | 旅行・レジャー

           
            一瞬姿を見せて、あっという間に雲隠れ・・・そんな富士山も

おおむね順調であった今回の「富嶽16景を楽しむ旅」も、中には思わぬアクシデントもあったことをここに記しておかなければならないだろう。
いいことずくめで終わったと勘違いされては困るし、2泊3日の間、何も心配事などないほど、人間の世の中甘くはない、ということ。

先ず初日の羽田空港での2時間30分に及ぶ待ちぼうけ。
岩国錦帯橋空港はわずかな遅れで離陸。羽田到着も大きな遅れはなかった。
ところが、山口宇部空港からの便が濃霧による離陸見合わせ。待って待って待ちくたびれること2時間30分。やっと到着、合流して大型観光バスに乗って出発。

45人乗りのバスに25人の乗客。座席は贅沢に使えるおまけつき。それなのに、紳士ぶって決められた座席に陣取り落ち着きはらっていたので、バスの走行とともに最初に見え始めた富士山は右側。こちらの座席は左側。首が痛くなるほど捻じ曲げて富士山を追うが、思うに任せない。

やがて富士白糸の滝に到着。「あっ富士山!」と思ってカメラを構える一瞬のすきに、白い雲は容赦なく富士山を隠す。あきらめかけたとたんにまた一瞬顔を出す。こんな状態の繰り返しが、普通の富士山見学ツアーだと、ガイドさんは平気な顔をしておっしゃる。
それから考えると、その後の行く先々であの絶景を見せてくれたということは、富士山のご機嫌がよほどよかったというラッキーを得た。
これもひょっとしたら、朝の2時間30分の出発遅れが、絶景を楽しませる時間帯を指定してくれたのかもしれない。人間万事塞翁が馬を地で行くような面持ちになった。

韓国・中国の春節、旧正月に当たったため、観光地のすべてに、甲高い声で早口にしゃべる傍若無人とも思える態度に少し眉をひそめるが、あれはあれで楽しんでいるわけで、いさかいを起こしているわけではないからそ~っと見逃す。

そんなこんな、色んなことを感じながら富嶽16景を楽しんだ。
皆さんにきれいな富士山を堪能して頂けたとしたら、これ以上のおみやげはない。

ちなみに、1日目が10150歩。2日目、11140歩。そして3日目、16500歩。
わが家にいてはとても歩ききれない歩数を記録した。ということは、旅行は体力勝負でもある。
これからも、歩くことに気を配り、体力を維持してまたどこかに出かけtみたい。
「思いっきり富士山、旅日記」 これにて 完

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「思いっきり富士山 Ⅱ」

2014年02月08日 | 旅行・レジャー

 
  2月2日午前7時 出発前の岩国空港      10時、到着後の羽田空港

旅立ちの朝、5時起床。快晴。まずもって気持ちが昂る。
6時40分集合の岩国錦帯橋空港目指して、などと大げさに言うこともない。クルマでせいぜい20分。
こんな近くにできた空港を改めて称賛。東京がすぐそこにあるような実感。

定刻より15分遅れの出発。記念すべき錦帯橋空港初フライト!!
乗り心地?そりゃー新幹線に勝るものはありませぬぞ~。搭乗デッキをくぐったらもう命は他人任せ。
ANA632便ボーイング737、167席。中型機だけに、途中何度もゴトンゴトン揺れる。これがいけん。
何度経験してもこれだけは受け入れがたい恐怖をおぼえる。やはり田舎者なのかな~。
日曜日の一番機ながらほぼ満席。9時5分、無事羽田到着。大きく大きく深呼吸!!

首都高速、東名高速を乗り継ぎ、一路足柄サービスエリアを目指す。
あとは、旅行会社の綿密なスケジュールに乗って、あちこちあちこち分刻みの移動あるのみ。
行く先々でご機嫌な富士山が、顔も形もすべてをお披露目してくれる幸運に恵まれる。
カメラを駆使するのが忙しいこと。通常デジカメ・望遠用デジカメ・ビデオカメラなど3台を。

 
          富士白糸の滝                 曽我兄弟ゆかりの音止の滝

それぞれカメラマニアがいて、一旦ビュースポットに立つとなかなか離れようとしない。誰とも知らぬオッサンの後ろ姿の向こうに絶景の被写体では絵にならない。しばしカメラを構えて待つ。やっと逃げる。次が来る・・・。いち早くカミサンをモデルに立たせてアングルを確保。カミサンをさっとよけさせて遠景をパチリ。涙ぐましい競争率をかいくぐって、ようやくカメラに収める貴重な写真もある。

 
       鶴岡八幡宮参拝            鎌倉大仏さんは美人におわす

 
    雨の、皇居二重橋              国会議事堂、衆議院本会議場見学

一泊目の山梨県笛吹市の石和(いさわ)温泉では、すぐ近くの笛吹川で冬花火があるという。
ホテルのバスで送迎付きの冬花火のおまけ。有難かった、が、ビールに火照った顔を吹き抜ける風は冷たく寒かった。ふるまいのお汁粉が、妙に新鮮な味で旅の思い出の一つになった。
二泊目は、コロッと変わって大都会。横浜は伊勢佐木町のワシントンホテル。大型バスの駐車スペースもない繁華街。まあ旅行の代金に見合った、それなりのホテルということ。朝食バイキングはよかった。

全体的には大満足の旅行であった、ということに。
旅には付き物の、ハプニングやアクシデントもあったが、それはまたの機会に・・・。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「思いっきり、富士山!」

2014年02月06日 | 旅行・レジャー

    
                 富嶽16景のうち、本栖湖から眺める雄姿(1日目15:30分)

文字通り、2月2日を富士の日と勝手に決めて・・・というか、某大手旅行会社のCMに乗って、「富嶽16景、冬の富士山を満喫」するツアーに申し込んだ、というのが正直な話。

要するに、高校の修学旅行で眺めた初めての富士山のインパクトはいまだに脳裏に焼き付いている、ということ。
その後何度か、東海道線急行列車や新幹線で岩国・東京間往復した。そのたびに、「なんとか姿を見せてくれ・・・」と祈る思いで車窓に目を凝らしていた。
そんな願いが届いたのか、会社生活も脂の乗ったころ、富士フィルム向け新製品開発担当となり、富士山としては姿が一番美しいといわれる富士宮市にあるフィルム工場に、何度も何度も出張させてもらい、いろんな富士山に出会うことができた。

それなのに何故今になって・・・とお思いでしょうが、これまでは遠くから眺めるか、仕事でやってくることばかりであった。
今回は、自ら選んで富士五湖をめぐり、観光バスの車窓からのビューポイントなど、富士山を我が物顔に、遠く近く満喫してみたかったということ。しかも世界遺産に指定されて初めての富士山詣でである。


       夕日に紅く染まる、精進湖(しょうじこ)の逆さ富士。(1日目夕刻)

         
                 河口湖に映る朝の逆さ富士(2日目の午前8時40分)


        忍野八海(おしのはっかい)から富士を遠望(2日目10:30分)

             
                       山中湖畔から望む、すそ野を広げた富士(2日目午後0時)

こうして写真を並べると、どれも同じようなものではないか・・・というご意見もおありでしょうが、それは違うんよ、と申し添えておこう。
確かに、真っ白く雪を頂き、左右に大きくすそ野を広げた威容は、ちょっと見にはなるほど同じに見える。
ところが、その場その場に立って実物を観察すると、山容や頂きの水平面など、違いがはっきり見えてくるのである。

写真技術がイマイチなので、微妙な違いや本当の美しさなどお分かりいただけないかもしれないが、滞在時間の短い中で、少しでもいいアングルを求めて走ったことだけはご理解いただけると有難い。
たとえこれに似た絵はがきがあったとしても、ここにアップしたものは全て、この手でシャッターを押した正真正銘の自作品ですぞ。

ということで、人の迷惑顧みず、ただ己の自己満足のために富士山の写真を並べさせて頂いた次第。
日本各地にローカル富士や名山は数々あれど、本物の富士に勝る雄姿はないと信じている富士山ファンのたわごとと思召せ。

最後に一つ付け加えると、岩国錦帯橋空港が開港して1年1か月半にもなるのに、いまだ搭乗体験がないという後ろめたさや恥ずかしさもあって、早く初フライトを経験したいという市民感情も働いた、ということ。
これで一つ義務を果たせたのかな・・・などと自己満足している。
それにしても、自宅からクルマで20分も走れば、空港ターミナル入口に着けるという便利さ。
東京がほんに近く感じられる、佳き時代になったものだというコマーシャルも入れておこう。

まだまだいっぱい面白話がありますが、また日を改めて・・・。

コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「紅葉を求めて」

2013年11月03日 | 旅行・レジャー


    蒜山~大山スカイライン。「鍵掛峠」から大山を望む紅葉の絶景

どちらかというと味噌桶に近い引っ込み思?の吾輩?。
虫干しならぬ秋の天日干しにも似たバスツアーの遠出。お天気が気にかかる。ところがどうだ!日頃の行いが天に通じたのか、昨日は最高お天気に恵まれた。行く先々では上着はバスに置いたまま身軽に行動できる小春日和。
エッ?日頃の行いの良さは、アンタじゃないって・・・??そうかな~~。

朝7時10分。予定通り大型バスのお迎えに乗り込み、一路蒜山高原目指してスタート。
11時過ぎ、目的地到着。「マッタケ栗おこわ・鴨鍋膳」で早めの昼食。

蒜山高原は、岡山県の真庭市北部の蒜山地方に位置する高原で、標高500mから600m程度の高原地帯。
西日本を代表するリゾート地の一つと言われているようだ。
関西や中国地区の軽井沢とも呼ばれるている、と宣伝されている。

また、日本最大のジャージー牛の牧場などもあっちこっちにあって、ソフトクリームなど乳製品は、北海道を思わせる素材の良さを実感させられる食べ物、みやげ物が多くあった。
週末やシーズンには京阪神・中国地方・四国地方からの観光客で賑わうとも言われている。
この一帯は1936年に大山国立公園、現在の大山隠岐国立公園に指定されているいいところである。

そこから、蒜山・大山スカイラインを通って鳥取県へ。目指す大山のふもとへひた走る。
昔の馬方さんたちが、山陰から山陽への荷物運搬の峠越えで、馬をつないで一休みしたという「鍵掛峠」。
ここからの大山を望む紅葉の絶景が今回の目玉。
絶好の秋日和に恵まれて、見事な錦織なす紅葉を堪能することができた。

              
                    大山山麓に広がる「大山まきば、みるくの里」から望む、伯耆富士

日本列島各地に存在するご当地富士。
ここ、大山山麓に広がる「大山まきば、みるくの里」から眺める大山は、まさに富士のお山そのものであった。
伯耆富士と呼ばれるにふさわしい山容は、紅葉に彩られ「行ってよかった」と思わせる光景であった。

いよいよ深まる秋。
このブログを書き終えたとき、2013年日本プロ野球の覇者が決まった。
その名は「東北楽天イーグルス」。おめでとう、マー君、田中将大!そして星野仙一監督!!

 

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「涼を求めて、その極めつき」

2013年08月11日 | 旅行・レジャー

             
                      幻想の洞窟、巨大な口を開いた入口

正確には、山口県美祢市秋芳町秋吉にあるカルスト台地秋吉台の地下100m、その南側の麓に入口を持つ、日本屈指の大鍾乳洞「秋芳洞(あきよしどう)」。入口近くの入場券売り場あたりまで行くと、この炎天下でさえ、ひんやりと肌をさす冷気が漂う。
ぽっかり大きな口を開けた秋芳洞の入口。洞内から音を立てて流れ出る水は三段の滝となり、霧状となって、まさしく天然の水冷式クーラーを想い起す。その水の色は、空と森の色を吸収してコバルトブルー。

洞内の観光コースは約1km(総延長8.9km)、温度は四季を通じて17℃で一定し、夏涼しく冬は温かいのだという。
涼を求めて色々試したこの夏の数日。まさにこれ以上ない極上の「極めつきの涼」に出会えた。
しかも、時間が止まったような自然の造形の数々は変化に富み、世の中の不思議はまだまだ多くが身近なところにあるものだ、と大きな感動を呼び起こさせてくれる。

    
沢山の並んだ皿に水をたたえた「百枚皿」              鍾乳石で盛り上げられた「洞内富士」   
    天井から滴る鍾乳石が床まで届いた「大黒柱」         巨大なかぼちゃを思わせる「南瓜岩」
        
   洞内最大の呼び物「黄金柱」その高さは40mに及ぶ  ひと回りした出口から、外の景色を望む

片道140kmの行程を、高速道路と普通道路を乗り分けておよそ2時間。秋芳洞に着いた。さて何年振りのことだろう。
連日連夜のこの暑さ。「なんとかスカッとした気分に浸りたい」そんな思いに駆られた、無計画レジャー。

最初に訪れて、その壮大な自然の威力に圧倒されたのが60年前の小学校修学旅行である。
それ以来何度か訪れた。何度だろう、指を折って見る。
修学旅行以外の秋芳洞は、何かしらその時その時のいわく因縁があったような記憶がある。定かではないが・・・。

22歳の時は確か・・・ まあいいか、あいまいな記憶でいいかっこしても仕方ない。
ただ言えるのは、あのヒンヤリした幻想的な空気と、暗くて足元もおぼつかない石段やでこぼこ道を散策するドキドキ感は、実際に秋芳洞を訪れて、その肌で、その感性で存分に味わって頂きたいものである。

そんな華やかな思い出の陰で、なんとも淋しい思いが胸に迫ったのも確かである。
駐車場から洞の入口までおよそ700mある商店街、つまり土産物店の活気のなさが、洞内観光の感動を一気にしぼませる。
華々しく並べてあるおみやげ品の数々。それはどこにもある風景と同じ。
問題はその店番をする人達の平均年齢が70代後半とみた。椅子に座りこんで「いらっしゃい」もなければ「これはどうですか」もない。品物を手にとっても「どうせ冷やかしでしょ」といった冷ややかな目つき、言葉のキャッチボールがない。

長年の観光客減少が、若い販売員さんの流出を余儀なくして、残ったのは世の中を達観したような人生の達人が主流。
ただ一軒、ソフトクリーム屋さんだけが若いお姉さんを揃え、黄色い声で勧誘してくる。
観光客誘致を旨とする山口県。ここ秋芳洞も含めた県内観光ルートマップ再編が望まれるようだ。

そんな理屈はまあ置いとくことにしよう。この身は極めつきの涼をさずかったいい一日になったのだから。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「バスに揺られて九年庵」

2012年11月23日 | 旅行・レジャー

 
 
 明治時代の大実業家の別荘として造られた、葦葺き屋根も壮大な九年庵  仁比神社

久しぶりに日帰りバス旅行を申し込んだ。あまり聞き慣れない場所を選んで。
九州自動車道鳥栖インターから長崎自動車道に乗り換えて、先ずは武雄温泉へ。
温泉には入らず、周辺の観光を楽しむコースを選択。紅葉の名所と評判のある、廣福寺参拝、名残の紅葉を愛で、由緒ある建物や仏像の見学という定番コース。

いよいよ本命の「九年庵」(くねんあん)へ。佐賀県神埼市にある、明治時代の大実業家伊丹弥太郎が別荘として造らせた庵と、その周辺一帯の庭園。
隣接の山一帯を整備し、9年かけて作り上げた紅葉の一大名所としての価値ある庭園。ゆえに九年庵と呼ぶ。国の名勝に指定されている。
しかも年間たったの9日間、紅葉のこの時季だけ拝観が許されるという。いうなれば、そんな希少価値を狙ってはるばる佐賀県までお出かけになったという次第。

重厚な葦葺き屋根の入母屋づくりは、庵というには余りにも大きく、当時の大邸宅を偲ばせる広さを持っている。苔むした庭の趣、真っ赤に染まるモミジの数々。
いささか遠くではあるが、一見の余地あり。但し、拝観が許される9日間に、うかつに訪れると大渋滞に巻き込まれる上に、拝観の順番を待つだけで2・3時間はかかるという。
そこは普段の行いの差か、我々一行は渋滞・待ち時間など、一切のロスタイムもなく、極めて順調に予定通り。さて誰の行いがよかったのだろう。そりゃもう言わずと知れた・・・。

話は元に戻るが、武雄温泉の入り口には竜宮城を思わせる豪奢な楼門がそびえる。
武雄は長崎街道の宿場町として栄え、歴史上名高い宮本武蔵や シーボルト、伊達政宗や伊能忠敬などが入浴した記録も残されているという。温泉の入口に立つ朱塗りの楼門は、鮮やかな色彩と形で、天平式楼門と 呼ばれ釘一本も使用していない建築物とある。平成15年3月に復原された武雄温泉新館 と楼門は東京駅を設計した辰野金吾博士の設計で、大正4年に建てられ、平成17年 に国の重要文化財に指定されている。

楼門が竜宮城を思わせるだけに、温泉に乙姫様でも待っていてくれか、あるいはご一緒した乗客に、乙姫様に近い方でもおられるなら、お寺の観光など止めて温泉に飛び込むところだろうが・・・。なんせ24人乗りの小型観光バスの乗客は、平均年齢75歳は下らない大昔の乙姫様ばかり。我々が若手に見える有様。
これじゃ、紅葉を求めてブラブラ観光がサマになったというものか。乙姫様失礼しました! 

 
 温泉入り口の楼門(国の重要文化財)      廣福寺参道の名残の紅葉

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「お土産は慎重に!」

2012年10月30日 | 旅行・レジャー

     

旅に出る楽しみは色々ある。
知らない土地に足を踏み入れるワクワク感。行き先々の風景、建物、歴史的資料など生で確かめる充実感。そこに住む人達特有の人情や風土に触れる心の交流。

そして今一つ忘れてならないのは、その土地ならでは味、特産品を味わうこと。
お腹を満たしたら、数多く並べられたお土産を物色する。
孫の顔など浮かんで来ると、フトコロ具合と相談しながらであるが、土産物に手が出てしまう。彼らの好みそうな物に出会うと「しめた!」との思いでいそいそと買ってしまう。

今回の「深まる秋・・・」の旅でも、あちこち行く先々で「オッ、これは喜びそうだ」と思うお土産品に出くわす。その最たるものが、鞍馬寺駅近くのお土産屋さんにぶら下げられている天狗さんのお面。一も二もなく決めた。
相変わらずお神楽にご執心な孫の三男坊の喜ぶ顔が浮かぶ。

京の老舗の高級豆菓子や、ブタマン551などの上に天狗さんを載せて「ハイ、おみやげ」と渡す。喜んで飛びつくかと思いきや至って冷静な三歳児。
「じいちゃん、鬼の面を買って・・・」とのたまう。「ちょっと天狗を付けてみてよ」「ウン、ええよ」付けてはみるがすぐ外す。お神楽を舞う様子もない。

すぐにじいちゃんの手を引っ張って、勝手知ったる二階のジジのパソコンの前に座って「オニ見せて」と、いつものユーチューブお神楽ビデオをせがむ。
「じいちゃん、これこれ、このオニの面買ってって言うんよ」画面の鬼面を指差す。
見れば迫力満点の鬼の面。10万円は下らない代物をいとも簡単に言ってくれる。

「悠雅君がもう少し大きくなって、皆の前でお神楽舞うようになったら買ってあげる・・・」ジジは防戦一方。とんでもないお土産を選んだものだ。
と、こんなエピソードもまたひとつ、今回の京の旅がもたらす思い出話として心に残ることだろう。「お土産は慎重に・・・」教訓が胸に残った(笑)

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「深まる秋を・・・3」

2012年10月28日 | 旅行・レジャー

   鞍馬駅の壁に赤天狗と烏天狗が

             
              駅を抜けると、人間が乗れそうな大きな鼻の天狗様がお出迎え

清少納言をして「近くて遠きもの」と言わしめた、鞍馬寺参道の九十九折(つづらおり)、およそ1100メートルながら、至る所階段があり、まさに曲がりくねった急勾配が続く。

「腕におぼえあり」ではないが、脚におぼえのあるウオーカーでなければ、登山道に沿って設置されたケーブルカーを利用するのが無難、と聞かされガイドブックにもそのように書いてある。普段、少しではあるが歩くことに挑戦?している者にとって、格好の標的となった。目下放送中の大河ドラマに「牛若丸」が出てくるに至っては、何が何でも鞍馬寺参道をこの脚で征服してみたくなった、という単純な発想で、とにかく鞍馬寺へ。

京阪叡山電車「出町柳」からおよそ30分。紅葉には少し早い青もみじの間を通り抜けると「鞍馬駅」到着。駅舎の壁には赤天狗と烏天狗が訪れる者を見下ろしている。
駅舎を抜けると、目を見張るような大きな大きな天狗様が、歓迎の鼻を突き出して待っている。「まるで誰かさんのように自慢しーの鼻ね・・・」などという声はない。

由岐神社に通じる仁王門をくぐる。間もなく由岐神社。道中の安全と無事を祈って拍手を打つ。いよいよ本格的坂道へ。
かんかん照りの秋の空、少し歩けば汗ばむところを、なんと不気味なほどのヒンヤリ空気。今にもどこからともなく牛若丸が飛び出して来そうな神秘がただよう。

この名状しがたい雰囲気は何なのだろう。ただただ空気の美味しさをお腹に満たし、ひたすら登ること約40分。鞍馬寺到着。
前方に横たわる山並みが比叡のお山、小高い一ヶ所が延暦寺という表示。
大きな三つ目の設定目標をクリアー!!

深まる秋を勝手気ままな京都旅。綿密な計画のもと、と言うほどではないが、「兎に角見たい」という目標を絞った上で、後は足の向くまま気の向くまま。これがいい。

次の旅に出るのはいつになることやら、それでも「あそこが・・・ここが・・・」と興味を示すところが次々出てくることは、生きている証であり、元気な証拠と言うことだろう。
これでまた大きく気持ちのギアチェンジが出来れば有難い。

行く先々で出会った色んな人、色んな事柄、これらはみな心の肥やしとなってくれることだろう。大きな声で「ありがとう」。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

横幅を広げる

一行の文字数を増やしたい