ヤマトタケルの夢 

―三代目市川猿之助丈の創る世界との邂逅―
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大阪新歌舞伎座 柿葺落興行 松竹花形歌舞伎 観劇記1

2010-09-06 22:23:53 | 歌舞伎
大阪新歌舞伎座 柿葺落興行 松竹花形歌舞伎
 市川猿之助総監修「二十一世紀歌舞伎組公演」

~遠征第一弾~
2010年9月3日(金)Bプロ、9月4日(土)昼:Aプロ

雑感的簡易報告 

ビルの中の劇場、というのは時代の流れで致し方ないのでしょうが、
それでも、まだ新しい木材の香りが、遠い記憶と相まって
(たぶん、初めて「所作板」を嗅いだ?記憶、とか)
新開場の日なのに、なにか、懐かしい感覚にも襲われたり。

『太閤三番叟』
紅白幕の前で腰元の会話がありますが、幕が上がると、
正面に長唄鳴物さんたちが並び、下手から、いの一番の出が、笑也さんの北の政所です。
今回、この三番叟と口上だけの短い出番ですが、風格さえ感じる良い姿です。
春猿さんの松の丸も品の良さの中に華やかさもあり。
所作の細かい記憶は、もうあまりないのですが、
横浜座で笑也さんが勤められた時との大きな違いは、笑三郎さんの淀の方
段治郎さんの秀吉に、絡みの立ち回りがついていることでしょうか。
まあ、横浜座の時は、能舞台でしたから…
緋の狩衣を見ると、想いはそちらに飛んでしまいました。
祝祭性と儀式性を備えた、開幕に相応しい舞台でした。

『口上』は、初日、二日目昼とも、なぜか、みな、結構噛んでました(汗)
やはり、他所の幹部さんに比べて、口上の機会が少ないからかな~なんて、
多少、切なくなったりしました。猿之助さんの不在も。
でも、きっと、この数日のうちにこなれて行くでしょう。
いえ、ヘンにこなれることなく、千秋楽まで、初々しいのもいいかな?
内容は、未見の方のために内緒(笑)
是非、劇場へ駆けつけてお聴き下さい!!

個人的にとても期待していた『連獅子』は、
初日、やや課題あり(失礼!)でした。前シテは良かったけれど、後シテが全然揃わない。
仔獅子の弘太郎くん、親獅子の猿弥さんと合わないだけでなく、
音と合ってない~。どんどん一人で走ってしまっていた。
毛振りも、終盤、もう、肩と首で振っている感じで…余裕なかったのか
緊張していたのか…猿弥さんが止めてもしばらく廻してましたね。
一ヶ月の間に、呼吸も合っていくのだとは思いますけど。

しかし、1日二回、連獅子踊る二人、ある程度体力温存しつつも、頑張って欲しいです。
裏猿弥奮闘公演、と名付けてますが(笑)
1日二回連獅子踊るというのに、Bプロは連獅子のあと黒塚の強力。倒れないで下さいね。

『黒塚』
若手だけで構成される黒塚。猿之助さんの黒塚を観て、こうして継承過程の黒塚を観れる、
というのは、ある意味、とても興味深いものかもしれません。
(大先輩の方だと、猿翁さんの黒塚もご覧になっているのですよね~)
演舞場の時より、すんなりと舞台を楽しむことが出来ました。
曲も本当に綺麗ですよね。外はとんでもない酷暑なのに、秋の涼やかな気配を感じました。

『吉野山』
藤太との絡みは短縮バージョン。右近さんの忠信、笑三郎さんの静御前で手堅い舞台です。
明るい舞台なので、寿猿さんはじめ、後見さんの仕事もとくと拝見。
こうして色々なことが受け継がれていくのだな~という想い。
(「亀治郎の会」も『吉野山』出たので)
花道のすっぽんの切穴がメチャクチャ大きいな~とか、忠信の出の前に、
妙なところに目が吸い付いていた(?)私でした。
(いや、この、出端凄い、好きなので…。猿之助忠信の陰りや異形の香り漂うあの出の記憶…)

初日は、かなりの数の報道陣来場。カテコには猿之助さん登場!!

なんか、まとまりない文章ですみません~。

◇時間割◇
【Aプロ】
太閤三番叟:11時~11時25分
~休憩 20分~
口上:11時45分~12時00分
~休憩 30分~
連獅子:12時30分~1時25分
~休憩 25分~
吉野山:1時50分~2時50分

【Bプロ】
太閤三番叟:4時~4時25分
~休憩 20分~
口上:4時45分~5時
~休憩 20分~
連獅子:5時20分~6時15分
~休憩 30分~
黒塚:6時45分~8時

◇追記◇
杵屋利光さん、田中傳次郎さんのご出演も嬉しいです。

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