ヤマトタケルの夢 

―三代目市川猿之助丈の創る世界との邂逅―
★歌舞伎・スーパー歌舞伎・その他の舞台★

劇的3時間SHOW 市川亀治郎 1

2009-10-06 20:37:40 | 歌舞伎
2009年10月5日(月) スパイラルホール 18:30~

あまり開催の主旨が分かっていませんでしたが、友人からの情報提供により
ネットから申し込め無料ということで応募。
結構、激戦だったようで?会場についてみるとハズれた人もいるのよ~とか
今日の回が一番人気みたいという話も耳に入ってきました。

3時間ということで、さすがに、多少メモを取りましたが
自分のメモが読めない(爆)読める範囲と記憶の範囲で

会場中央にはステージ。今年の亀治郎の会の拵えを中心としたパネルが数枚。
ステージ両脇には、大きなスクリーンが架けられており、
過去の舞台映像が映されたり、トークする亀ちゃんが映し出されたり。
フツーにスーツで登場の亀ちゃん。聞き手に清水まりさん。
簡単にプロフィール紹介があり、芝居の話へとすすんでいきました。
以下、ちょっとトークの時系列はランダムかも。

◆初お目見え:本名で。千本桜の安徳帝。辞世の句のところで拍手が来て気持ち良かった。
お稽古では、京屋さんが一番偉い方で、周囲の大人たちが京屋さんに、丁寧に
ご挨拶されるのが不思議だった。まだ幼い亀ちゃんにとっては、そういう
ヒエラルキー(?)分からないので、なぜ、みんな、このおじさんにぺこぺこしているのか
と、それが印象に残っている。
猿之助さん、段四郎さんに囲まれる白黒画像あり。
那須だか葉山?(失念)に出かけた時、人出と警備があり、その時、お父様だかお母様に
「天皇陛下がこられる」と聞き、自分が天皇(安徳帝)だと思っていたので、
早く着替え(拵え)しなきゃ!!とあわてた想い出があるそう。
◆初舞台:二代目亀治郎として 
共奴、連獅子(猿之助さんと)などの映像もあり。
おもだかやの連獅子は激しいので、初めてのとき亀ちゃんも花道で嘔吐しそうになり(した?)
猿之助さんは、引っ込んでから気絶したとか。(それぞれ仔獅子での初舞台)
◆平成元年に消費税が導入され、それ以前は子供が主役をやると、税金か何かが
余分にかかっていたが、
そういうものがなくなり、平成元年、2年、3年と昼の切に舞踊を出させてもらった。
◆先祖の二代目段四郎の頃に、坪内逍遥などの文学作品が上演されるようになり
これからの役者は、学問がなければ駄目だと、家系的に上の学校まで行く家だったので
猿之助さんに相談したとき、大学へ行ったからといって芸が上手くなるということでは
ないし、進路は好きなように決めればよいけれど、自分の経験から大学へ行って
良かったと、でも、いくなら、この5つの大学のどこかと提示され、伯父も父も
通った慶応に進んだ。
◆パリ オペラ座公演のフランス語での口上の映像。
暁星出身で、フランス語は12年間習ってきたので大丈夫だった。フランス人は
自国の言語や文化にプライドがあるので、テストがあり、フランス語がきちんと
話せない役者には、日本語で口上をさせる予定だったとか。
◆イギリス アムステルダム公演 かさねが非常に評判良かった。
アメリカなどは、道成寺など見た目の派手なものがいい。欧州は、ドラマ性のあるもの
アムステルダム公演のとき、舞台上で電気が暗くなったり明るくなったりした。
ちょうどサッカーの欧州大会にオランダが出場しているときで、国民の殆どが
テレビを見たので、国の電力がいっぱいいっぱいだった模様(ホント?)
イギリスではオフタイムの大英博物館を堪能。NHKの壇ふみさんが司会をしていた
「大英博物館」という番組がすきで、iPodにそのテーマ曲を入れ聞きながら廻った。
ロゼッタストーンを見た時には感激!!オランダでは、レンブラントを見たり・・・。
◆十二夜 イギリス公演
自分にはコメディセンスはあるとは思っていなかったけど、
三谷さんや蜷川さんが引き出してくれた。フツーに真面目に与えられたものを
やっているのに笑われる。
未だに、十二夜はちゃんと読んでいないのでよく分かっていない。
蜷川さんとの最初の顔合わせは「私は灰皿は投げませんから」
歌舞伎役者はギリギリまで台本手放さないので、蜷川さんは驚いたようだったが
初日開けると、なんとかちゃんとなっているので、
再演のときは、稽古でバタバタしていても、皆さんは初日になれば大丈夫ですから
みたいな感じだったそう。
◆決闘高田馬場 パルコ劇場(3役とも映像あり)
三谷さんは、役者への宛書なので、最初の本読みでも1頁分くらいしかなく
顔合わせしてからどんどん、脚本も進み、役も増えていった。
こういう舞台で大真面目に歌舞伎をやると喜劇に見える。
古い瓶に新しい酒を入れるのか?新しい瓶に古い酒を入れるのか?
とにかく、体力も使うし、女形立役と声も使い分けで、喉をやられ
昼夜の間に渋谷のクリニックで注射を打っていたりしたことも。
釘踏み芸が生まれた。

Kame Pro Club×三響会倶楽部合同企画公演「伝統芸能の今」

2009-10-06 20:36:42 | 三響會
2009年9月28日(月)紀尾井小ホール 18:00~


◆能楽 一調:女郎花
 亀井広忠、大島輝久

◆座談会
 市川亀治郎、亀井広忠、田中傳左衛門、田中傳次郎

◆舞踊:越後獅子(素踊り)
 市川亀治郎、田中傳左衛門、田中傳次郎

会の主旨は こちら(三響會さんのブログ)

チケット代の一部は、すでに、チャリティにまわされるのですが、
小ホール入ってみると、関係者の方、田中三兄弟&亀治郎さんと
募金箱(しかも透明!)の前に全員揃い踏み。
ここを通過しないと、客席へ辿り着けないのです(笑)
関係者らしい方が通過されるときは「先輩、○○円以上ですよ!」とか声かけられてました。

のちの座談会の財団の理事長さんのお話ですが、訥々としたお話振りの中にも
誠実さが滲み出て、聞いているこちらも涙してしまったのですが、
大雑把な言い方で申し訳ないけれど(また、それぞれ個々の深い事情はあるにせよ)
大人のガンは、まあ、治ってしまえば、「良かった、良かった」で終わるところ
小児ガンは、治ってからも、学業への復帰、周囲の理解、進学、就職を迎える時期の困難
(たとえば履歴書の既往症欄に、小児ガンにかかったことを書くか書かないか)
継続治療のための抗がん剤の服用、結婚への問題・・・など
本人も家族も、その後もずっと厳しい戦いを強いられると。
それらをサポートするための財団であり、また、理事長さん自身も、三男の方を
小児ガンで亡くされたそうですが、実際、ご自身のお子様が発病するまで、
小児ガンのことを詳しく知らなかったと。
なので、小児ガンのことを、社会に知ってもらうことも必要であるとおっしゃってました。
女性の乳がんのためのサポート、ピンクリボンは、周知されるようになってきましたが、
小児ガンのこの基金は「ゴールドリボン」がシンボルです。
私たちも入場時と、あと、募金時に頂きました。

舞台については、また後日。



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