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燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医徳田安春の最新医学情報集。問診、フィジカル、医療安全、EBM、臨床研究に強くなれます。

頻呼吸3 連載 その3

2014-12-18 | 症例集

 前回からの続きです。

 代謝性アシドーシスの早期発見    Kussmaul呼吸は、糖尿病性ケトアシドーシスや尿毒症、敗血症などによる代謝性アシドーシスを代償するための規則的な深い呼吸が持続する状態である。 呼吸数が増加する前に深さが増加するので、深さのみの増大でもKussmaul呼吸と呼んでよい。

 過換気発作との鑑別が問題となることがあるが、Kussmaul呼吸では、一時的に「息こらえ」が可能であるが、過換気発作では一般的に「息こらえ」は困難である。

 Kussmaul呼吸を疑う場合には、かならず血液ガス分析を行う。 Kussmaul呼吸の原因鑑別に「呼気の香り」が役立つことがある。

 ・アセトン臭:糖尿病性ケトアシドーシス

 ・尿臭:尿毒症

 ・腐卵臭(腐った卵にニンニクをかけた臭いと表現される):肝性脳症(肝性口臭)

 ・嫌気臭:嫌気性菌感染症

 肝性口臭の原因物質はアンモニアではなく、硫化メチル(dimethyl sulfide)である。

 今回は短いですが、以上です、続きは次回に。

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