ふぇみにすとの雑感

日々の雑感、テレビ、社会、フェミニズムについてなど。モンタナ発信。

フィールドワーク写真といわれても

2009-02-28 00:52:33 | 人類学
私が所属している文化人類学の学科を宣伝するために、学部生むけのパンフレットをつくる作業がすすめられている。そこで、写真をいくつか掲載したいとのことに。

マイノリティ教員が私ひとりなので、多様にみせかける(?)目的から、私がフィールドワークをしている写真をもってきてくれ、と言われた。で、写真をさらっているのだが、、私のフィールドワークの対象って日本人で、とくに女性が多いので(しかもフェミニストだよ)、いわゆる「文化人類学者がフィールドワークやってる写真」に見えないんだよな。。自分が誰かをインタビューしている写真なんてないし(普通、そんなの撮る機会ないからなあ)、参与観察的になんかのイベントなどに参加している写真とか、ご飯食べている写真はあっても、「日本の女どうしでなんかしている」「ご飯を食べている」「友達と遊んでいる」写真にしか見えないのだ。しかも、その写真だけみても、どれが私で、どの人たちが研究の対象者かの区別もつかないだろう。

当然ながら、世間的に「文化人類学」というもので予測されるであろう、いわゆる「エキゾチック」な写真なんて皆無である。温泉で遊んでいる写真とかは下手したらエキゾチックに見えるのだろうか。あ、お正月に初詣にいった写真は、「エキゾチック」に見えるかも、、、しかし、明治神宮研究しているわけじゃないし、関係ないよな。

ほかの教員たちは皆白人で(ついでに男で)、いわゆる「欧米」圏外で研究していると、撮った写真すべてが「白人学者対ネイティブ」的な、「人類学的」なものになるんだろう。あるいは、考古学でなんか掘っている写真とかだと、それが近所で行われたとしても、なんとなく「人類学的」である。しかし私がもっているフィールドワークの写真の中に、そういう、人類学パンフレット掲載にありがちと思われるイメージが見つからないのだ。

もっていく写真ないな、、と困っているのだった。
しかし、「人類学」という分野自体ががどういうイメージで形成されているか、ある意味考えさせられる面があるな。