晴耕雨読、山

菜園・読書・山・写真…雑記

今あらためて読む『新・観光立国輪』

2015年09月29日 | 読書

日本を訪れる外国人が急増している。昨年は1300万人が来日、政府が掲げる「2020年までに2000万人」も達成可能と思われる。だが筆者はこの先「観光立国」を阻んでいる深刻な問題点が多いと指摘する。日本のアピールポイントとしてよく言われる「気配り」「マナー」「サービス」「治安」を取り上げ、世界一安全とされるアイスランドの年間観光客はたったの80万人。それぞれ大事なものだが、決定的な要素にはならない。フランスやスペインなどの例をあげ、観光立国の4条件として「気候」「自然」「文化」「食事」と断言する。筆者は、その4条件を持ち潜在力があるとする日本に<アナリストとして恥じないような、「数字」に基づいた客観的かつ建設的な分析>と観光立国への多方面の提言を行なう。小泉首相が観光立国を提唱、観光庁も設置されて遅まきながら観光による国づくりがスタートしてから12年。地域活性化、雇用機会の増大など経済的波及効果を考えれば今、あらためて関係者はこの本を読むべきであろう。

                  

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿