晴耕雨読、山

菜園・読書・山・写真…雑記

ダイコン、不織布を外して大地の風に

2013年09月24日 | 市民農園

種を蒔いてから10日、ダイコンの芽がおおかた順調に育っている。本葉が3・4枚になってきたので2回目の間引き、そして鳥に食べられることもないだろうと不織布を外した。一部、弱々しいのもあるが、これからはみんなと一緒に自然の中で生きるのだ。恵みとなる太陽の光や雨だけではない、時には嵐や寒々しい風も吹く。元気に大きくなってほしい。

 

 

10日間ほど不織布の下で                                                                              

 

寒冷紗のトンネルの白菜・ブロッコリーも元気 

シカクマメが終り、赤カブを蒔く 


久しぶりの厳剛新道で谷川岳

2013年09月22日 | 

台風一過の好天続き、出遅れてしまったが谷川岳へ行く。ここ最近はロープウェイ利用で残雪期の天神尾根往復だが、今回は岩場での足慣らしの意味でしばらくぶりの厳剛新道コースを登りルートとした。8時始発のロープウェイを待つ長い登山者の列を横目にマチガ沢へ向かうが、こちらは西黒尾根コースとの合流地点近くまでひとり。正面の大岸壁を見ながら分け入った登山道は台風の影響か水量が多い。傾斜が徐々に急になり、クサリや鉄梯子を越えて涼風を感じるころに西黒尾根上へ出る。この後、お目当ての岩場、クサリ場や一枚岩を慎重に登り、山頂に。先のオキの耳をカットして、雲が多少出てきたが雄大な眺望をゆっくり楽しんだ。2013年9月20日(金)/(関越道水上ICより25分)谷川岳ロープウェイ土合口駅駐車場07:55~マチガ沢出合08:25~10:25ラクダのコル10:40~12:10谷川岳(トマの耳)1963m 12:55 ~熊穴沢避難小屋14:05~14:45ロープウェイ天神平駅<駐車料500円。入浴は「湯テルメ・谷川」(550円)、木の葉に囲まれた露天風呂は気持ち良い>

 (正面の白毛門・笠ヶ岳・朝日岳、遠く右手に至仏山・燧ヶ岳方面)

 

厳剛新道途中からのマチガ沢 

 

この鉄梯子はロープもあって平気 

 

西黒尾根上の岩場が続く 

 

          

 

もうひとつの山頂、オキの耳 

 

秋の気配と万太郎山・平標山へ続く谷川連峰 

 

登ってきた西黒尾根と先に天神平スキー場 

 

今日出会った花々 

 

   

                  


今「生きろ」の言葉、『心』

2013年09月15日 | 読書

人生論かエッセイと思ったが、親友を亡くした青年と著者とのメール交換の体裁をとった小説である。ただ、著者の実体験や想いが相当織り込まれている。なぜ、この青年の悩みや相談にこれほど息子のような慈愛で応えるのか、それは最終章で分かることになるのだが、テレビで見かける抑えの効いた語り口が再現されて読みやすい。作中劇の舞台は東北の沿岸部。漁業・農業の衰退、新興のニュータウンや工場用地への変貌、さらに原発の誘致、まさに今の日本の地方の縮図だ。そこに、あの震災。間もなくの現地に赴いた著者は目の前に広がる光景を<巨大な腹を見せて横たわる死魚のような車。粉々に打ち砕かれた住宅のドア、歪んだ窓枠、畳。根こそぎひっこぬかれた流木。布団、枕、自転車、座布団、ストーブ、机、椅子。もっと目を凝らして見ると、鍋、茶碗、ランドセル、ノート、サンダル、アルバム、ペットボトル、空き缶、コンビニ袋、衣類、振り袖。人が生きていた痕跡という痕跡のすべてがちりじりに引き裂かれ、散乱している>と、かって流された映像以上の表現で引き込む。個人の生と死というテーマに今日的課題、そして著者の父としての痛い想いも覆いかぶさって読ませる本であった。「生きろ」という言葉が今の今、必要な人にぜひ読んでほしい。

                                                      


春を呼ぶ嵐のごとく『春風伝』

2013年09月12日 | 読書

少年時代は「高杉春風」という名前だった高杉晋作。幕末時代を駆け抜けた志士の一人だが、再三ドラマ化される坂本竜馬ほど詳しくは知らない。そのNHK「竜馬伝」の中で、病をおして着流し・軍扇スタイルで戦いを指揮する姿を覚えている程度だ。この本では、幼少時代から27歳で最後を迎えるまでの短い生涯が魅力的に描かれていて勉強になった。上海で政府軍らに抵抗する美玲を助ける話なども興味深かい。晋作は、時代に翻弄される長州藩の中で脱藩を繰り返しながらも重用される才気と行動力を発揮、圧倒的な力の幕府軍との四境戦争をも勝利に導いた。“春風”は梅や桜をめでるだけでなく<春を呼ぶ嵐>にもなったのだ。作者は晋作が遺した最後の詩を引用しながら<まさに晋作の一生を表した絶唱だった。>と終えたが、心に留まる最終行だった。

                         

                              


白露の時期、秋野菜のスタート

2013年09月11日 | 市民農園

古くから季節を示す二十四節気のひとつ、白露。夜の間に大気が冷え込み、草花に朝露が宿る時期を言うらしい。日中はともかく過ごしやすい朝夕が続いている。網戸で寝ると寒い夜もある。自然は当たり前のように、季節の変わり目を届けに来たようだ。それを予想していたわけではないが、2週間前の苦土石灰と堆肥による土づくり、1週間前の化成肥料の施しで準備万端。大根・ニンジンの種を蒔き、白菜とスティックセニョールを植えた。第二陣はナスやシシトウがまだ元気なので、もう少し先だ。


ミニ耕運機のこまめ君は大助かり 

大根は病気に強い「耐病総太り」 

 

ブロッコリーの一種、スティックセニヨール 

 

白菜 

 防虫ネット、大根には不織布を 

窓辺のグリーンカーテンのシカクマメを収穫 


 



ソバの花で幕開け、秋の北志賀

2013年09月10日 | 写真&旅

「須賀川そば」のふる里、北志賀高原の初秋。そば粉になる、そばの白い花が今満開の時期を迎えて風に揺らいでいる。大きい畑のほかにも集落のあちらこちら、各家に自家用のためか小さな白い畑が見える。寒冷で米が栽培できなかった時代のなごりなのだろうか、と考えながら足を延ばしてリンゴ畑。さらに竜王パノラマロープウェイへ。標高1770mの山頂駅近くに山野草ガーデンが最近オープンしたという。あいにくのガスで展望は全く駄目だったが、多くの高山植物がまだ咲き揃っていた。がんばっている花たちに負けまいと寒さに震えながらシャッターを切った。


里に広がるそば畑 

そばの白い花 

                     

たわわに実るリンゴ 

オミナエシ 

キキョウ 

             


気象予報士試験(その2)、残念

2013年09月08日 | 雑記

10月の合否発表待たずに、試験結果が分かった。気象予報士養成機関などの模範解答に続いて、試験主催の気象業務支援センターから正解が発表されたのだ。自己採点してみると学科一般が40点、学科専門が53点で、予想どおりの最悪。過去の合格ラインの70点前後(15問中の正解が11問以上)に程遠いことが悔しい。2科目の間違った内容を検討してみると、よくよく考えれば一般で3問、専門で4問は正解を得られた可能性がある。それでも一般は60点で不合格だが、専門のほうは80点で合格できた。”たられば”の世界だが、もう一度挑戦してみようかとの気持ちになってきた。

                                    



田舎へ来た雰囲気で蕎麦を味わう

2013年09月08日 | グルメ

信州の中野市のグルメスポットを検索して評判の良かった蕎麦の郷土食堂。つなぎには山ゴボウの葉を使い、「笹ずし」やワサビの代わりに唐辛子を煉りこんだ「かんずり」など、店の名前のとおりに郷土色豊かだ。そば自体の味は、この先の北志賀「須賀川そば」のほうが上のような気がするが、街なかとしては美味い部類に入るだろう。ひと口・ふた口で食べられる笹ずしも蕎麦との相性が良く合って、お勧めだ。

(漬物、そしてサービスとしてジャガイモの煮付けも) 

笹ずしは一品、105円 


ワサビの代わり 

2階もある大きな店 

                      


夏野菜の最後、もうひと花咲いて

2013年09月05日 | 市民農園

日本列島を居座った秋雨前線のせいか、暑さも一段落。連日のように通った市民農園の夏野菜も終わりが近い。残っているのはナス、オクラ、シシトウなど一部のみ。中でもシカクマメは家のプランター植えのグリーンカーテンと違って元気が良い。みんな、最後のひと花かのように輝きを増している。

(シカクマメ) 

オクラは妖艶で気品高く 

控え目なシシトウ 

まだまだ終われないとナス 

主張するニラの花 

 


遠いあの頃に「校歌―いちばん身近な詩」

2013年09月04日 | 雑記

近くにある「さいたま文学館」で手にしたチラシの<いちばん身近な詩>という言葉。裏面には<中でも小学校の校歌は、その地域に暮らす人々が世代を超えて歌うことのできる最も身近にある歌…(中略)。短い歌詞には、地域の風景、子どもの成長への願いや希望などさまざまな思いが込められています。>とあった。そうかもしれない。忘れてしまっているので母校をネット検索してみると、

小学校の校歌(一番)では

「音更川のゆたかさに 郷は稔りの風渡り 薫るいさおの開拓史 日毎仰いで努めます 」

                         

 さらに中学校の校歌(二番)は

「旭日高く輝いて 大雪山遥か雲を生む 希望を高く潔くもち うまずたゆまず学びます」

そして高校の校歌(二番)も

「落葉の森影 緑濃き 柏の丘辺 風薫り 若き理想と 友愛は 溢れて胸に 花と咲く ああ若人の 眉あげて 正しき集い 護らずや」

 

小学校時代だけでなく、北海道で過ごしたそれぞれの時代の風景、夢や希望、級友らとの語らいなどが目に浮かんでくる。歌詞を見てメロディーが思い出され、なつかしいひと時を得ることができた。廃校になって分からなかった小中学時代に転校した学校の校歌もいつか探し出して、セピア色のフィルムをつなげたい。

 

 


たどりついた先には…、『冬の旅』

2013年09月03日 | 読書

石原裕次郎の「北の旅人」は「たどりついたら 岬のはずれ~」という歌詞で始まる、北を旅する男の抒情たっぷりの歌謡曲だ。しかし、この旅はひと時のやすらぎさえ追いたてるように過酷な出来事が続く。最初の就職の躓きから始まった転落は新興宗教、阪神大震災、失踪、ホームレス、留学生、治験、異常犯罪など社会の断面が織り込まれ、ひとりの人生の過酷さを超える。そして最後、出所したばかりの刑務所に舞い戻るという運命。だが、今度は極刑が待っているというのに、これまで<あれよあれよと流されるままに生きてきたが、いまは違う><生きる気力が身内から湧いてくるのを覚えた>。長かったこの旅にも、先が見えてきた。