「♪夏がくれば思い出す・・・」(「夏の思い出」)は、長い梅雨の先に到来する尾瀬の夏を歌ったもの。6月中に早々と梅雨が明け、記録上最速で夏がやって来た。その尾瀬の玄関口に着いたが多少の風もあり暑さはそれほどでも。早速踏み入れた鳩待峠からの長い下り道も樹林に陽が遮られ、何度か渡る沢で風を感じながら進む。前夜の雷雨も無かったようで木道で滑る心配もない。近隣の小学生らしい団体も続き、この賑やかさでは熊も現れないと軽口たたきながら山ノ鼻に。腹ごしらえの後は木道がどこまでも続く、だだっ広い尾瀬ヶ原の世界へ。わずかに残る水芭蕉、ツツジも緑一色に最後の彩り、変わって点在する白いワタスゲも枯れ始め。黄色のリュウキンカが水辺に咲き始める。眺める景色は気持ち良いが、頭の上から容赦なく照り付ける真夏の太陽には勘弁願いたい。浮かぶ白い雲が映り込む大小の池塘群に立つさざ波、その程度では役不足。稜線をわたる涼風とまでは言わないが、もう少し風がほしい。牛窪分岐からヨッピ川添いの林も横を素通りするだけ、ほんのわずかの木陰で立ち休憩。涼しければヨッピ吊り橋を渡って東電小屋経由、見晴十字路の遠回りもあり得たが、その気すら出てこない。橋手前を右折して一路、竜宮十字路から今宵の山小屋へ。尾瀬一帯の山小屋はここも含めて珍しく、風呂がある。その一番風呂のあと、小屋横の木陰で同行の千葉の山トモさんと乾杯。(これが最後の山小屋泊まりと言わずに、また行きましょうよ)さあ、新月の今夜、星を撮れれば最高。2022年6月29日(水)/(沼田ICから1時間の戸倉・尾瀬第1駐車場1日1,000円/マイカー規制につき乗合ワゴンタクシー35分1,000円)鳩待峠1593m 10:15~10:50ヨセ沢橋~11:10テンマ沢~(川上橋)~11:35山ノ鼻1407m(昼)11:55~(川上川・上田代・逆さ燧)~13:05 牛首分岐13:20~14:10ヨッピ橋~(竜宮十字路1405m)~14:50竜宮小屋<1泊2食・11,000円、マスク・インナーシーツ持参(販売1,000円)、夕食17:30朝食06:00/入浴15:00~/消灯21:00)