晴耕雨読、山

菜園・読書・山・写真…雑記

涼しさが吹き抜ける階段アート

2017年07月29日 | 写真&旅

新聞で見かけて気になっていた熊谷駅の階段アート、朝一番の電車で出かけた。早朝の理由は通勤時間帯や日中は階段利用者で目的の絵が見えないのでは。それに利用者が多くなるとスカート姿の女性も増え、階段下から撮っていると怪しまれなるのではないかなどと考えたからだ。結果的にはその二つとも無用の心配だった。併設のエスカレーター利用が圧倒的に多く、階段を歩く人が少ない。また上方に伸びる階段なので屈まなくとも全体の絵が写せるのだ。正面口は「金魚とスイカ」、そして南口の「空のくじら」ともに原画は、応募により選ばれた市内女子高校生の見事な作品。視覚的に暑さを和らげようと7年目となる「涼しさ体験アート事業」とのこと。確かに、佇んで眺めているだけで涼風が吹き抜けていくような感じがする。だが先週来、梅雨に戻ったかのような天候、涼を呼ぶこの階段が本領を発揮する暑い夏空が戻ってほしい。

    


その流れは、はるか遠くより『憲法9条の思想水脈』

2017年07月28日 | 読書

戦争の放棄をうたい、戦力の不保持を明快に言い切っている憲法9条。改正を目論む自民党は草案で「軍隊を創設する」としていたが、安倍総裁が先ごろ「自衛隊の存在を明記」とする改憲案を示した。現状追認の考え方は9条改悪反対派をかわし、平和政党を名乗る連立友党の支持層を含む世論受けを狙ったもので、その先の思惑が見え隠れしている。この本は憲法9条をめぐる政治的対立の議論をニュートラルに見つめなおす1冊かもしれない。9条の源流をさぐるとして、近世のヨーロッパにおける国家と戦争、平和論。次いで幕末・明治期の日本における水源は、日清・日露戦争の非戦論など国や時代を越えて、戦後の憲法9条に現出したのだという。思想や理論の歴史がベースとなっているため読み解くには相当、難物であることは事実。辛うじて、時代や国は違えど平和を求める願望が長く受け継がれてきたことが理解できた程度。そして、この憲法が戦後の占領統治期に連合国軍から押しつけられた代物ではないことはあらためて理解できる。脈々と世界で流れ、日本においても地を浸してきた非戦思想が合流して大河となった。何度も読み直すことで、より深く知る必要がある。自民一強をいいことに、戦後レジームからの脱却路線をひた走る安倍政権は支持率低下だけでは停車しない。

          


旅をする前に『うつくしい列島 地理学的名所紀行』

2017年07月26日 | 読書

カラー写真満載のよく見かける観光ガイドブックとは異なる旅行記である。国内30数か所、そして日本人も暮らしていたサハリンを訪ね歩いた著者。岩や切り株に腰かけて目の前に広がる野山や海辺、海上の景色を。時には草の中で横になって目を閉じ、悠久の歴史や人々の営みに思いをはせる。まず最初の章が「富士 スターとの正しい付き合いかた」である。<スターとは私的に付き合ったりしない方がいい>とあり、遠いところから他のスターとの戯れるさまを見るのが良く、富士山と対抗できるスターとは<上に広がる空であり、そこに立ち現れる多種多様な雲の変化であり、なによりもこの山を包む光りだ>。近いうちに撮りに行こうと考えていた<日本列島で最も豪奢な風景劇場>に対する作法を改めて教えてもらった。<桜は文化に属する。自然の一部ではない>という「さくら列島 落下の雪に踏み迷う」はじめ各章は文化的考察を含んで、旅のあり方をも示唆してくれる。ぜひ続編が読みたいところだが、日本人を探る旅でもある続きは著者編纂の『日本文学全集』に繋がっていると「あとがき」に記されていた。川上講師の中世文学の開講も控えているが、果てしない広野へ一歩踏み出してみたい気がする。

  


パソコン、ついに壊れてしまった

2017年07月24日 | 雑記

ついに自宅のパソコンが壊れてしまった。半年ころ前からスタートアップや迷惑メールへの振り分けの不調、そして最近はバッテリーがゼロになったのでコンセントからの電源など注意しながら操作していた。今年10月に購入して5年目になるので、秋ごろには買い替えと思っていたが甘かった。朝、電源を入れると数か月前に2・3度見かけた画面になり、修復を何度も試みたが今回は見慣れたスタートの画面に切り替わることがなかった。急ぎ、電気量販店のチラシをチェックして購入、パソコンに詳しい知人にセットアップを依頼。慣れない機種・Windows10に悪戦苦闘しながら、やっとネットやメールが使える生活に戻ることができた。ただ残念なのは、買い替えの出費はやむ得ないにしても写真や文書のデータが旧パソコンから移行出来ないこと。写真は外付けHDに6ヵ月ごとに移し替えているが今年1月からの分が未だだったこと、文書関係は僅かで山のコースや写真サークル関係など完全にアウト。唯一の救いは各種のWebサイトにアクセスするID関係は別にコピーしてあったこと。これからは念のため、1か月ごとにデータを他にコピー・保存しておかねば。そしてもうひとつ、異常に対して速やかな措置を取らなかった自分が一番悪いのだが、パソコンの残り寿命が画面に何らかの形で表示できるようにならないのだろうか。人間の生命の期限予告よりは易しいとは思うのだが。

  

 

 


戦後72年目の夏に

2017年07月18日 | 雑記

写真サークルの作品展が終わったばかりの昨日、朝日新聞“オピニオン「声」”欄に長洋弘氏の投稿が掲載されていた。毎月の例会で写真指導いただいている講師の先生だが長い間、インドネシア残留元日本兵の<生きた証し>を追い続けてきた人だ。日本人学校教師として赴任した現地でその存在にふれて以来、元兵士からの聞き取りと撮影を通して多くの記録を集めてきた。以前読んだ著作『帰らなかった日本兵』『写真集 インドネシア残留元日本兵』では、それぞれが辿った過酷な運命を余すことなく伝えている。戦争で生き延びたはずなのに、異国で骨を埋めざるを得なかった半生も。3年前に最後の生き証人が亡くなった。そうした本や写真展を通して、長先生が語り続けたいという<戦争とは何か>が、多くの人に届いてほしいものだ。

           


梅雨明けしていないなら、雨降ってよ

2017年07月16日 | 市民農園

2日間行けなかった市民農園、野菜たちが賑やかに迎えてくれた。あのネバネバした食感からは想像がつかない気品ある花のオクラ、実も少しづつ取れはじめてきた。そして玉ネギ収穫後の畑に蒔いたサニーレタス、大きくなって窮屈そうなので初収穫する。寒冷紗で覆っているので虫はいないようだ。夏の食卓に欠かせないキュウリの第2陣も元気に実を付けている。このタネ「多収穫キュウリ」は直播きだが名前のとおり、多く取れる。続いての第3陣も水不足の中、今のところ順調に育っている。今年初めて作る中国野菜のクウシンサイも。去年、隣の畑の人にいただき、ごま油で炒めて美味しかった。葉物野菜が不足する夏場に重宝する野菜だ。インゲンとともに収穫はもう少し先に。それにしても雨が相変わらず降らない。梅雨明けであればまだ納得するが、今日も収穫後にたっぷりの水やりを。すぐ伸びてしまう草取りも行ない、朝6時過ぎからの約2時間の畑作業は終了。すでに汗びっしょり、今日も暑くなりそうだ。

レタス 

第2陣のキュウリ 

第3陣 

クウシンサイ 

インゲン 

今日はシシトウ・ピーマンが主役 

 


暑さを吹き飛ばせ、鴻巣夏祭り

2017年07月14日 | ひな人形と花のまち

梅雨明けしたような暑さが続く毎日、それを吹き飛ばすかのように掛け声が響く。先週から市内各所で夏祭りが繰り広げられている。先日の日曜、わずかの時間を利用して一番賑やかな中山道のみこし渡御を見に行ってきた。宣伝文句には”鴻巣の神輿は関東随一、百余年の歴史と伝統を誇る!”とある。随一はともかく、沿道中心部の町内会それぞれが引き継いできた12基の神輿。それらが連なって練り歩く光景は一見の価値がある。2車線の道幅一杯に躍る神輿、担ぎ手の威勢の良い掛け声、ほとばしる汗、笛・太鼓の音。見物客も巻き込んで、通り全体が興奮に包まれる。早々と到来した夏を乗り切る元気を少しはもらったような気がした。

     

 

 

     


暑さを超える45作品、鴻巣市・写鴻会写真展

2017年07月13日 | 写真&旅

写鴻会の第16回写真展が始まった。体調を崩して休んでいたIさんにも急遽、出展してもらい講師の長洋弘先生の作品3点含めて合計45点。今回のテーマは昨年に続いて「私のライフワーク」、会員がこの1年間に撮りためた風景や花、山、樹木など渾身の作が展示されている。初日の7月12日、連日のように続く暑さはこの日も35度を超える猛暑日。そうした中を大勢の人に来場いただいた。市内はもとより、隣りの北本市や上尾市、たまたま立ち寄られた長野・神奈川県など遠来の方も。「力作ぞろいで感動した」「鴻巣の魅力を再発見できた」「限られたテーマではない分いろいろな作品を見て楽しめた」などお世辞も含まれていると思うがお褒めの言葉を数多くもらった。また県外の人には鴻巣市内や周辺の見どころを知っていただき、観光のお役に少しはたてたかもしれない。開催は16日の日曜まで続く。外の暑さ以上に会員の熱の入った作品が並んでいるせいか、多少エアコンの効きが弱いかもしれないが会場へ是非足を運んでご覧いただきたい。

    

     

   

      


白水の滝で贅沢なひととき

2017年07月07日 | 写真&旅

美の山のアジサイを見終えた後、せっかくだからと足を延ばして群馬県神流(かんな)町の白水の滝へ。秩父・皆野町からの最短コースは龍勢会館を過ぎ高崎神流秩父線という山道に入る。曲がりくねった樹林の中の道は暗く、行き交う車も無し。県境の土坂峠のトンネルを抜けると、あの難読な父不見山(ててみえずやま)への道標が左手に。やっと神流町の街中を走る道に出て魚尾の集落で看板を左折、ほどなく叶山鉱山の入口に到着。一般車通行禁止の鉱山トンネルの左手1分に白水の滝があった。前日の雨のせいか聞いていたより水量が多い。緑茂る山肌に横幅を広げて降り注ぎ、清涼感いっぱいの飛沫。幸いに誰も来ないので1時間以上も贅沢な時間を過ごさせてもらった。そして隣接する叶山鉱山を後で調べて驚いた。現役バリバリで採掘した石灰石を23kmのベルトコンベア(ほとんどが地中のトンネル)で秩父のセメント工場まで運んでいる。ダンプカーで運搬するより経済的なんだとか。海に囲まれた日本には大量の石灰石が埋まっており、その自給率は100%など勉強にも。写真同様、まだ学ぶことは多い。

清涼 

木立が眩い 

廃坑ではない 


美の山のアジサイ、朝霧も湧いて

2017年07月06日 | 写真&旅

九州北部に大きな被害をもたらした豪雨、例年言われている梅雨末期の現象かもしれない。そうした時季を迎え、終わりを迎えつつあるアジサイが今、見ごろという秩父の美の山公園に行ってみた。蓑山とも呼ばれる山頂一帯の県立自然公園は桜の頃に来ているが、山ツツジとともにアジサイも有名らしい。台風がらみの雨が通り抜けた翌朝だから霧が湧くと予想、早めに出発。6時過ぎに着いたが、アジサイ園地に一番近い駐車場はすでに満車。他の車と同様、路肩に停めて向かうと大勢のカメラマン。聞いた話では3時半に着いた人が、それでも2番目だったとか。東秩父村・大霧山方面を遠望する斜面横に広がる満開のアジサイ、朝霧にもギリギリ間に合って1時間半ほど過ごした。今回は車で登りつめた600m弱の山だが、山頂近くで食べたコンビニおにぎりと朝の空気は美味しかった。

        

 

7時には人も減り 

反対側の武甲山と秩父市街 

 


梅雨空に畑も、ほっと

2017年07月04日 | 市民農園

最近の梅雨らしい毎日で市民農園の畑作業も多少楽になった。雨の量はまだ少ないものの一応は降るので水やりの心配がない。そしてカンカン照りに代わって曇り空が多くなり、暑さも多少しのげる。少し前に蒔いたタネも、そうした慈雨のおかげで芽が出てきてほっとした。第3陣のキュウリ、今年初めて作る中国野菜のクウシンサイ、つるなしインゲンたちだ。特に夏場に重宝するキュウリ、今採れている第1陣はそろそろ終わりのようなので、うまくリレーしてくれるとありがたい。サニーレタスも少しづつ大きくなっている。あと2週間もすると例年、梅雨明けになる。都合の良い願望だが、大雨にならない程度にもう少し畑を潤してほしいものだ。

第2陣のキュウリ 

第3陣 

クウシンサイ 

インゲン 

レタス