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雑記…

茫漠とした大海原へ『舟を編む』

2012年10月28日 | 読書

決して最初から最後まで読み通すことが無いと思われる国語辞書。その辞書をつくる異常なまでに変人のような人たち、でも最初のその思いは畏敬の念に変わる。果てしない言葉との闘い、辞書づくりの大変さ。途中でとん挫するのではと思われた完成まで10数年の長い道のり、愛すべき登場人物、辞書読みの面白さもあらためて分かった。タイトルは文中の「辞書は言葉の海を渡る舟だ」「もっともふさわしい言葉で、正確に、思いをだれかに届けるために」「海を渡るにふさわしい舟を編む」から。そして、この本の装丁が完成する辞書と同じとは、なかなか感心した。余分なことだが、映画化の際には、主人公の馬締(まじめ)君に「原田泰造」、その相手の香具矢さんには「真木よう子」を推薦したい。久しぶりに開いたあの新明解国語辞典では、<じしょ【辞書】言葉を、一般の人が知っている引きやすい順序に並べて、その発音・意義・用法などを書いた本。>とあった。この語釈を加えては。