スケッチブック30

生活者の目線で日本の政治社会の有様を綴る

スケッチブック30(一年を振り返って)

2022-12-19 17:01:37 | 日記
12月19日(月)
 昨年の年末に2022年は二つの事柄に注意してゆこうと思ったことがある。
 一つは中国共産党の抗争である。昨年12月9日の人民日報に、曲青山という人の鄧小平の改革開放を賛美する記事が出た。すると同月13日の同じ人民日報に江金権という人が、胡錦涛政権までの誤りと称する(つまりは習近平は偉い)記事を書いた。まあ習近平派と長老派の抗争が表面化してきたと考えたのだが、傍から見ている限り、結果は習近平派のあっけない勝利であった。ところで胡錦涛は大丈夫なのか。牢屋に入れられて拷問されているのではないかと心配する。
 二つ目はトルコ経済である。エルドアンは通貨安に対して金利を下げるという、経済学の常識からあり得ない政策を取っている、トルコ経済は早晩潰れるとの解説記事をいくつも見たものだ。経済記事に疑いを抱き始めた頃だったので今年はどうなるか、よく見ておこうと思ったのだ。確かにトルコリラは暴落の一途をたどった。今年の3月3日に1ドル14.12トルコリラであったものが、12月9日には1ドル18.65トルコリラと落下している。これだけだとピンとこないが少し遡って2020年の1月を見てみると、なんと1ドル5.92トルコリラである。そのころから今年まで暴落を続けているのだ。今年のインフレ率は80%だとも聞く。これが日本だったらめちゃめちゃな騒ぎになるだろうが、別段クーデターになりかねない様なデモが起こったとも聞かない。バイラクターの売り上げはトルコ経済全体から見れば微々たるものだろうが、エルドアンはロシアとウクライナの調停をするとか、意気軒高だ。とても経済破綻に喘ぐ国の首相には見えない。インフレは痛く、来年トルコ経済が種々の要因からどうなるか分からないが、通貨安だけを見るにそれは経済破綻とは関係ないのではないかと、思うようになった。なおトルコの政策金利は9%である。アメリカが3~4%で日本はマイナスだから、経済評論家から聞いていたような低金利ではないように思える。