スケッチブック30

生活者の目線で日本の政治社会の有様を綴る

スケッチブック30(本当のことなど分からない)

2018-07-28 10:57:20 | 日記
7月28日(土)
 オウム真理教の死刑囚が処刑されたが、青木理などの左翼評論家は「真相が解明されないまま闇に葬られた」などとほざいている。彼らは欧米の死刑廃止論者に媚びて、本当は死刑廃止と言いたいのだがそれでは国民から糾弾されるので、「なぜ今なのか」と言葉を変えて存在証明をしているだけなのだ。誰に対してしているのかと言えば欧米マスゴミに対してだろうが、向こうは青木らの存在証明などトイレットペーパーのようなものだろう。江川紹子さんがズバッと真実を言い立てている。「真相が解明されていないなどと言う人は、裁判の傍聴もせず、記録を読んだこともない人たちだ」。
 人は何をもとに「これは真実だ」と、判断するのだろうか。左翼風土で生存している輩には傍聴したり裁判記録を読むなどの、しんどい作業はとてもできないだろう。それは私も同じである。しかし私は「真相が解明されていない」などとは考えない。欧米のマスゴミに媚びる必要も、左翼人士として存在証明を言い立てる必要も、私にはないからだ。人はその道の専門家でない限り、社会の事象について、本当のことなど分からない。量子力学と言わずとも微分積分だって、ほとんどの人は分からない儘信じているのだろう。科学的知見には政治的動機があまり介在しないから、専門家を信用して、「量子力学は嘘だ」とは誰も言わないだけなのだ。人は自己の政治的、社会生存的な動機から、ものを見、判断を下し、発言をする存在である。
 だから蓮舫は「6日夜」を訂正しない。彼女にとって安倍を叩くことだけが動機なのだから、6日も5日も区別がつかないのだ。味噌もくそも一緒にしていると気が付かない。野党と自民党は違うと自己弁護する福山も同じだ。しかしこれでは国民のだれも立憲民主党に、次の政権を担ってもらおうとは考えないだろう。
 我々は本当のことなど分からないと理解すべきである。「本当はこうだ」と言う奴には、何か動機があると疑ってかかるべきだ。私は諸事象について、これは本当らしい、これは嘘くさいと個人が判断する根拠は、その人が持っている勘によってするしかないと思っている。勘というものはその人の身に付いた、思考のリズムというべきものだろう。例えば極端に典型化して言うと、書類だけ見る管理職は論旨さえ通っていればプロジェクトは実現すると判断して判を押すが、現場の叩き上げは組み込まれたパーツの一つ一つの耐久性を調べて実際にやれるかどうか考えるというようなことだ。この勘はその人が治めた学問、経験した事象の深さ浅さ、成功を積み重ねたか失敗の連続だったか、そんな人生体験を通して作り上げられるものだ。
 健全な勘を持つ人は社会を正しく判断する。団塊の世代は変な勘を身に着けてしまっている。常に政権に反対の意思表示をすれば、からくりは分からないが、日本は発展し自分の生活も良くなるという勘だ。労働組合に言われて左翼に投票してきたら、給料が上がり家も持てたという訳だ。安保条約絶対反対を言ったら、勿論過激デモで捕まるようなことはしないで、日本はアメリカに守られて安全だったではないかという訳だ。団塊の世代はこれからもこの勘で生きる。もとより彼ら個人は狭い専門分野の知識しかないから、多くの社会事象を、蓮舫などの言う通りだと判断する。救いは墓場が近いということか。
 朝日新聞も勘で記事を書いている。だから日本語では慰安婦を反省しても、英語版ではセックススレイブを連想する言葉遣いを止めない。幹部連中を入れ替えない限り、それか倒産の危機に直面するかしない限り、彼らも人間だから勘で書くことを止められない。新聞の購読者を年代別で仕分けるデータがないものかと探している。恐らく20台の購読者は30%で60代以上の70%が取っているだろう。多分これまでは年齢が上がるにつれて購読者数も増えてきたのだろうが、今の20台の人が30台40台になっても、果たして新聞を取るだろうか。

スケッチブック30( ? )

2018-07-25 22:17:49 | 日記
7月25日(水)
 フォント中村が天皇陛下に拝謁して被災状況を説明したそうだ。なんで彼なのだ。岡山県や広島県の方が被害が大きいではないか。又あんなふざけた言い訳をする男が、真面目に被災状況を説明すると、宮内庁の人間は思ったのか。今まで被災県の知事が天皇陛下に状況説明をしたとのニュースを聞いた覚えがない。実際はしていても報道しなかっただけなのか。フォントは反安倍の言説をしたからマスゴミに報道して貰えたということか。??である。

スケッチブック30(NHK)

2018-07-24 10:48:05 | 日記
7月24日(火)
 NHKが変である。3日連続して良質な番組を放送している。初めが中国によるウイグル人弾圧の模様。10人に1人のウイグル人が収容所に入れられているとのナレーションが流れた。仮に多くの女性と子供が除外されているとすると、成人男性の3人か4人に1人が収容所に入れられてる計算になる。これはまさにジェノサイドである。誰が撮ったのか分からないが囚人たちが中国共産党を賛美する唱和を強制されて、嫌々の声に看守が厳しく「もう一度」と叫ぶ有様の映像もあった。
 2つ目が「消えた人権派弁護士」とのタイトルで、人権派弁護士への弾圧と締め付けの様子が描かれていた。夫(人権派弁護士)が突然逮捕されて1000日も面会を拒否されている妻の戦いの模様が中心となって、ストーリーが構成されていた。
 3つ目は、外国人にも加入が許されている日本の健康保険制度(本来は留学とか日本に就職した者などに限られている)を悪用して、治療目的で来日する中国人を取材したものだった。日本人と結婚した女性の親で娘に養育してもらうとの理由で来日したが、その者は中国でも多額の年金を貰っていて今まで娘は養育費など一度も送ったことがない、そして親は健康保険に入ったらすぐに大腸癌の手術をして、終わった今はすぐ中国に帰りたいと言っているとの話のものだった。また日本語を学ぶとの理由で来日して健康保険に加入した後すぐ、腎臓病の治療をした者の実例も紹介していた。
 NHKは北京を追い出されないか。昔「ジャパンデビュー」というタイトルからして斜に構えたというか偏向臭さぷんぷんの、事実無視の捏造番組を見て受信料支払いを止めたことから、NHKはずっと見ていなかったので、最近のNHKは反省して自虐態度を改めたのだろうか。それとも、NHKは習近平失脚を素早く察して、放送姿勢を変えたのか。というのはソ連崩壊の少し前に、はっきり覚えていないのだがテレビ(多分NHKだったと思う)が、鉄のカーテンを無視して東西交流が行われている様を盛んに放送していたことを思い出したからだ。奴らは承知の上で、体制に合わせて、必要ならば捏造番組を作るし、体制を見限れば真実番組を作ることをする連中なのだ。

スケッチブック30(福田康夫)

2018-07-22 16:08:41 | 日記
7月22日(日)
 7月5日の産経新聞『単刀直言南京記念館「修正」評価したい』という福田康夫のインタビュー記事を再読したが、彼の本音が分かった感覚である。ここで彼が言っている大部分の話は恐らく嘘であろう。産経新聞の阿比留編集委員も言っているように、「向こうが30万人というのであれば、そこは受け入れてですね」等々、知性と常識に欠けた認識が次々と出てくるのだが、それらは恐らく福田本人も本当にそう思って言っているのではないだろう。そう言えば自分の立場が弁明できる、不利な方向に働かない、そんな保身から出ている言葉だと思う。
 彼の本音は最後の方の「30万人がどうのこうのという議論を続けていると、満州事変や盧溝橋事件以来の中国側の犠牲者が1千万人なのか、2千万人なのかみたいな話になってしまい、取り返しのつかない議論になりかねない。それを恐れているわけです」という部分にあると考える。福田は非常に憶病な男なのである。たとえ中国と全面対決になろうと日本の為に正論を貫く、そういう覚悟がからきしない男なのである。彼が政権を取った過程には全く無知なのだが恐らく田中角栄みたいに自分からもぎ取ったのではなく、自民党内の力学空間にエアポケットが生じて、偶然彼の所に回ってきたというものではないのだろうか。彼は強いと認識する対象物との、まずは摩擦を恐れるのだ。その本質が先の発言に良く現れていると思う。
 第一次世界大戦、第二次世界大戦と交戦国はお互いに何千万と殺しあっている。中国と日本も昔戦争をした、日本が負けるかも知れなかった、犠牲者の数を持ち出されても非難の材料にはならない、そう正論を述べれば済む話である。なにも「恐れている」必要はない。勿論中国側からは不快な表情をされて、愉快でない仕打ちを受けるだろうが、それを嫌がって外交が出来るか。福田のような男は日本人の一つの典型であろうし、あの時代にはそういう人間が出世したのかもしれない。不幸なことである。

 まだ散発的な情報だが習近平体制が揺らぎ始めたようだ。中興通迅(この名前だったと思うが)がアメリカに数千億円の罰金と、数百億円の将来の補償金(もしまた違反したら没収されてもかまわないという)を支払う屈辱的な条件で、アメリカ製品を輸出してもらえる和解が成立した。この例が端的に示すように米中貿易戦争は中国に不利である。経済の規模と技術力で中国の方が弱いのだ。更に習近平は腐敗摘発で多くの敵を作っている。国内基盤もトランプより弱い。周が巻き返せるかどうか、見どころのある展開だ。

スケッチブック30(米朝会談その後)

2018-07-17 15:44:59 | 日記
7月17日(火)
 米朝会談から一か月以上たつが北の核廃絶への具体的動きは勿論、米兵の遺体返還さえ実現していない。これではやはりトランプも騙されたとの論調が、トランプ支持者の中にも浸透してゆこう。
 トランプがロシアを訪問しているがその時期に合わせたかのように、連邦大陪審が大統領選干渉疑惑で、ロシア軍参謀本部情報総局員だった(新聞には説明が載っていないが、過去形なのは既に退職しているということか)12人を、起訴したとのことだ。民間人ではなくロシア当局者を起訴したのだから、大陪審はロシアが国ぐるみで大統領選に干渉したと判断したわけだ。せっかく会談しているのだから当然プーチンを詰問すべきところだが、トランプは何も言わなかったらしい。これがトランプは連邦大番審よりもプーチンを信用しているとアメリカ国民に受け取られて、共和党までにもトランプ批判が起こっている。どんな場面でもアメリカファーストを貫き、ポリティカルコレクトネスに偽善を見てきた人の留飲を下げさせてきたトランプにしては、甚だ失望させる態度である。どうなってしまったのかと私も思う。
 今日の産経新聞で坂元一哉という人の評論を読んだのだが、この人もトランプは騙されていない派のようである。この人は米朝会談を北の非核化よりも広く捉えている。つまりトランプの言う北の安全保障とは、北が核放棄をした後の中ロからの脅威に対する、米軍の関与による安全保障なのではないかと、考えているようなのだ。つまり韓国と同じように北を守る、北を保護国化するかもしれない、と坂元氏は述べるのだ。
 私には思いもつかない観察だが、そうなるとアメリカはかなり北の内政に関与せざるを得ず、北に駐兵させせざるを得ず、アメリカがそこまでするだろうかと疑問である。ただそういう長期的な視点がないと、この静けさは理解できない、そんな気持ちにもなる。