スケッチブック30

生活者の目線で日本の政治社会の有様を綴る

スケッチブック30(上野千鶴子実は結婚から 得る教訓)

2023-02-25 10:49:36 | 日記
2月25日(土)
 どの報道にも入籍した年月日が書かれていないので、ちょっと曖昧な推測にはなるが、上野千鶴子は後妻業をしたという事だろう。年を取ってもう男性から相手にされる肉体ではなくなった、靡くのは色川大吉だけだ、そこで面倒を見てきたが愛人ではその見返りがない。私の行為に対してそんな馬鹿な話はない。妻なら遺産が半分取れる、という事で、結婚したのだと思う。
 つまり上野千鶴子は威勢の良かった昔とは違って金欲しさから、今までさんざん馬鹿にしてきた結婚という制度に、昔と事情が変わったので、縋ったという単純な成行きである。まあそのこと自体は責める話ではない。人間は状況に応じて転向する生き物で、変節しない人は稀であるからだ。
 また上野千鶴子は言う事とやる事が違う、読者に対する裏切りだとの非難を見受けるが、上野千鶴子が結婚制度について書いたのは学術書ではなく、雑文であろう。自分のその時の感想とか感覚とか、別に論証するのでもなく述べた、いわばテレビのバラエティ番組みたいなレベルの本である。有名人が書いたものだからそれなりの責任はあろうが、目くじら立てて糾弾するほどの事ではないと、私は考える。そういう有名人の感想を読んでほんわかした気分になりたかった自分にも責任があろう。
 このことから得る教訓は、東大教授であっても学術書でもない雑文では、無責任な事を言うものだという、一般常識を再確認する事である。又そんな雑文に騙されて(上野千鶴子の言う通りに)人生を送ったという人が居れば、お気の毒さま、これから気を付けようねと慰めてあげるのが良いだろう。

 
 

スケッチブック30(日米近代史① 門戸開放政策続き)

2023-02-24 10:40:38 | 日記
2月24日(金)
 ロシアは満州獲得を狙って兵を引かなかった為に、日露戦争が起こった。アメリカは領土保全宣言を無視するロシアに対して、当然対決的であった。それは日本に対する好意的な援助として跳ね返った。日本は海陸で良く戦いロシア軍を圧倒した。そしてポーツマスでの講和条約締結となった。
 ここまでアメリカは、日本がアメリカの政策(門戸開放宣言)の、忠実な実行者であると誤解していた。だから戦後の日本の満州経営は、門戸開放政策が発展展開されるものと期待していた。アメリカはこのあたりから門戸開放を、単なる通商の機会均等から、投資とか経営にまでアメリカを参加させるものに、拡大解釈し始めた。或いはそういう期待を持って満州に臨んできたと言えよう。
 しかし日本の考えとしては門戸開放は、あくまで中国の国土を取らないという事とアメリカ製品を日本製品と同等に扱うという、従来の限定的解釈を正当とするものであって、満州経営そのものにまでアメリカが容喙する事は、排除するものだった。十万の英霊の血で贖った満州利権なのだぞ、何でアメリカにむざむざと渡すのか、という訳である。日本の態度は本当はイギリスやフランスの態度と同じものである。しかし同じ態度を取られても、イギリスやフランスならアメリカも受け流すが、日本に対してはイエローモンキーめが生意気ぬかすと、反感を募らせるのであった。
 イギリスはすでにインドを支配下に置いていて、植民地で十分食っていたから、中国で危険を冒しても更に利権を拡大しようとする考えは、持っていなかった。アメリカと対決する迄して利権拡大を狙うより、アメリカと妥協して既存の中国利権を守った方が、賢いと考えたのである。他の列強も同じである。そういう列強に取ってアメリカの矛先が日本に向くことは、自陣には風が吹かないことで、誠に結構な事態であった。イギリスはやがて日英同盟の対象からアメリカを除外するという改訂を行って、実質的な同盟廃棄を行った。
 日本はそういう中でロシアと友好関係を結び、安定した満州経営を行った。どうもこの頃のロシアは従来の侵略主義を改めて、北満の安定経営に努める事で満足するように、政策が変化していたらしい。日本もロシアもアメリカの門戸開放宣言違反との難癖を受け流して、満州のインフラを充実させるなどの実質的な富力増進に、専心していったのである。こういう良好な日ロ関係を持って日本はアメリカに対抗しようと計ったのだ。
 しかしロシア革命によるロシア消滅は日本にとって全く寝耳に水の話であった。日本は当時唯一と言って良い与国を失ったばかりか国体破壊を明確に掲げる敵対国と隣接する羽目に陥ってしまった。第一次大戦が終わって日本は当然と考えていた、山東省のドイツ利権の継承が、アメリカなどによる帝国主義政策だなどとの批判を浴びて、とうとう中国に還付せざるを得ない事態となった。第二の三国干渉だと言われたものである。満州事変を中国の主権を侵害したものだとする、リットン報告書が出された。アメリカは表向き関与はしていないが、日本をいつまでも帝国主義に固執する侵略国家だと決めつけて、己の敵国主義政策をアメリカから指摘されることを避けようと図った、イギリスなどの知恵が働いた結果のものである。
 このように日露戦争後の日本は、アメリカから目の敵にされたのである。それは本来イギリスなどが引き受けるべき筈の帝国主義政策批判を、日本だけが代表者に挙げられて、糾弾されたものである。アメリカは元々イギリスの植民地から、独立戦争を戦って脱した国である。自分たちは帝国主義政策を取らない、自由と民主主義を守るという、建前を持った国である。それは確かに今までの世界の歴史にない、新政策だと言える。しかしアメリカだって実際は、フィリピンの独立運動に手を焼き、武力弾圧をするという、帝国主義そのものの行為をしている。しかしここがメリカ人の国民性なのだろうが、自分たちはダブルスタンダードだと自責の念に落ち込むのではなく、確かにフィリピンはそうだが中国ではこんなに日本を糾弾していると、新政策の建前実現への努力を強調する事で、自国の正当化を図る、そういう事をするのである。日本人は国論が二つに分かれる事を避けようとするが、アメリカ人は割れていても良い、自分たちの主張が多数になればよい、そうなればアメリカは正当化されると、そんな考えであるようなのだ。だからアメリカ人は兎に角自己主張して自分たちの意見を通そうとするのだ。
 こうして第一次大戦から第二次大戦までの間、日本は最後の帝国主義国家として糾弾され続けるという、アメリカによる振り回しに遭ったのである。







スケッチブック30(日米近代史① 門戸開放政策)

2023-02-22 15:52:23 | 日記
2月22日(水)
 近代の日米関係を見るに日本はアメリカに振り回されたが、アメリカにとっても対日関係は、決して余技的なものではなかった。アメリカ人の意識としては余技的なレベルのものであったかもしれないが、事実はそうではない。日米関係はアメリカの進路を決定づけるくらい、重要なものであったのだ。
 歴史は連続していて何処から何々時代が始まるとか簡単に言えないが、目印に出来る大きなエポックというものは確かにある。日米関係において日米の絡み合いは、アメリカの門戸開放宣言から始まると言って、間違いではないと思う。
 1899年にアメリカの国務長官ジョン・ヘイは、中国の門戸開放宣言を、イギリス・ドイツ・ロシア・フランス・イタリア・日本に対して発した。当時中国では列強による中国分捕り合戦が始まっていた。それまで列強は中国(清)に不平等条約を押し付けて自国の権益を伸ばしていたのだが、この頃から主目的は、租界と鉄道敷設権の獲得に移っていた。列強による租界獲得は、有体に言えば中国から領土を獲得する事と、ほぼ同じ行為である。鉄道の排他的な敷設は、広大な付属地と合わせて、やはり領土的な分捕りに等しい行為である。つまり中国はこの頃から列強によって、領土が簒奪され始めたと言えるのだ。
 それに待ったを掛けたのがアメリカである。アメリカは1898年にフィリピンとハワイを併合した。これで中国進出の足場は盤石となった。しかし分捕り合戦には出遅れたと言わざるを得ない。アメリカの中国進出は南部をフランスに、揚子江沿岸の華中をイギリスに、山東省をドイツに、そして東北をロシアに分捕られた後の事である。更にイエローモンキーの日本がロシアの食い残しを狙って虎視眈々としている。いかなアメリカと言えどここに割って入ることは下手をすれば全列強を相手とする戦争になりかねず、それは躊躇われた。
 そこでアメリカは各国の勢力圏は尊重するが、その中に於いて、アメリカ商品の排除をする事をせず、又商品に掛ける関税と勢力圏国家が運営する鉄道の運賃を、勢力圏国家のそれと同額にすることを、列強に要求したのである。これが1899年のヘイの門戸開放宣言の内容である。通商の機会均等を求めたと言っても良い。
 しかし考えてみればアメリカはよくこんな要求を出せたものだなあと感心する。各国はそれぞれ戦争とか威嚇などの「努力」をして、中国に於いて自国の勢力圏を獲得したのである。その成果が勢力圏内における自国商品の独占的流通と、他国製品に高額な運賃を課す排他的な政策である。この成果を求めてどの国も、中国を脅し戦争を仕掛けたのではないか。なのに何の努力もしていないアメリカに、その成果を差し出せとは、どういう手前勝手な野郎だと各国にしてみれば憤慨してしかるべきところである。
 当時のアメリカはGNPでイギリスの二倍、全世界の工業生産高の四分の一を占めるという、工業超大国になっていた。その力があったからこんな図々しい要求が出せたと思うのだが、言われたイギリスと日本にも弱みがあった。それはロシアの南下政策に対抗するのが難しかったことである。ロシアは中国と地続きだが、イギリスは地球を半周してこなければならない。日本は中国に近いがまだまだ弱国である。そしてロシアは中国の領土獲得に執着していた。ロシアの勢いがこのまま行けば、イギリスの利権にも手を出しかねないと、イギリスは考えた。そこでアメリカの門戸開放宣言を利用しようとしたのである。
 ヘイは一年後の1900年に第二次門戸開放宣言を出した。そこには前回に謳われた門戸開放・機会均等に加えて、中国の領土保全宣言が加えられていた。イギリスと日本はこの領土保全を旗印にして、ロシアの領土的野心を挫こうとしたのである。ヘイはこれも図々しいとしか思えないのだが、去年の門戸開放宣言にどの国も反対しなかったから(列強は互いに相手国の出方を伺って明確な反対をアメリに言わなかった)、これは国際的に承認された規約になったと、一方的に言ったのである。では今回出した領土保全宣言はまだ一年経っていないのだが、これはどうかというと、当然のごとく有効だとの態度を取った。イギリスはロシアに対抗する意味から何も言わなかった。こうして門戸開放宣言は。列強同士の仲たがいと、アメリカの工業超大国としての力から、国際規範となったのである。
 この第二次門戸開放宣言は清朝の滅亡と、中国大陸の「瓜分」の危機を救った。まあ清朝は十年後に滅亡するのだが、中国大陸がここはイギリス領、ここはフランス領と分割されることはなかった。1900年に義和団事件が起こって清朝は、どうトチ狂ったのか列強に宣戦布告した。この時「東南互保」というが、中国各地(大陸東南部の省が多かった)の総督たちが清朝に背いて、宣戦命令に従わなかったのである。各省は外国人を保護し、権益も尊重し、その代わり列強から武力行使される事態を回避した。第二次門戸開放宣言で如何にアメリカが中国の領土保全を言おうと、中国全土が列強と戦争状態に入っていたら、列強は遠慮なく中国の領土を占領し併合したであろう。アメリカだって止められない。アメリカが領土保全の宣言をした真の思惑は後述するように別の所にあったと思うが、アメリカの宣言は「東南互保」体制に力を与え、中国と列強との全面戦争を防ぎ、「瓜分」を防いだことは間違いないと思う。
 このアメリカの門戸開放宣言を後ろ盾とし、イギリスと結び、ロシアと戦ったのが日本である。こういう国際状況が無かったら、果たして日本は日露戦争を決断出来たであろうか。ここからアメリカに振り回される近代日本史が始まる。(続く)
 





 

スケッチブック30(バカッターの心理)

2023-02-09 11:36:23 | 日記
2月9日(木)
 私には理解不能である。しかし大分昔の話だが戦前の中国を紹介した本で、稜遅の刑を執行されている男の絵葉書を見た事がある。その解説文に、その男は嬉々としていたと、書かれていた。
 稜遅の刑とは罪人を一寸刻みにして、出来る限り苦痛を与えて、そして殺す刑である。そんなものを受けるのに嬉々としていられる筈はないのだが、解説文では、周りの見物客がやいやいと騒いでいる、この男は今までの人生で一度も人々の喝采を受けたことがないのであろう、だから嬉々としているのだと書いてあった。
 半信半疑だが、まあそういう心理もあるのかなあと思っている。バカッターもそんな心理で自分を晒しているのかなあと思う。
 一つだけ心配なのは、彼らが仲間から強制されて、バカッターをやっているのではないかという疑念だ。スシローペロペロ男は気の弱そうな少年に見えた。苛めっ子に脅されてやったのではないか。或いは、昔Fランクの女子高生は極端な膝上スカートにしないと仲間外れにされると聞いたことがあるが、そんな強制を受けてバカッターをしているのではないかと思うのだ。

スケッチブック30(バカッターの心理)

2023-02-09 11:18:02 | 日記
2月9日(木)
 私には理解不能である。しかし大分昔の話だが戦前の中国を紹介した本で、稜遅の刑を執行されている男の絵葉書を見た事がある。その解説文に、その男は嬉々としていたと、書かれていた。
 稜遅の刑とは罪人を一寸刻みにして、出来る限り苦痛を与えて、そして殺す刑である。そんなものを受けるのに嬉々としていられる筈はないのだが、解説文では、周りの見物客がやいやいと騒いでいる、この男は今までの人生で一度も人々の喝采を受けたことがないのであろう、だから嬉々としているのだと書いてあった。
 半信半疑だが、まあそういう心理もあるのかなあと思っている。バカッターもそんな心理で自分を晒しているのかなあと思う。
 一つだけ心配なのは、彼らが仲間から強制されて、バカッターをやっているのではないかという疑念だ。スシローペロペロ男は気の弱そうな少年に見えた。苛めっ子に脅されてやったのではないか。或いは、昔Fランクの女子高生は極端な膝上スカートにしないと仲間外れにされると聞いたことがあるが、そんな強制を受けてバカッターをしているのではないかと思うのだ。