スケッチブック30

生活者の目線で日本の政治社会の有様を綴る

スケッチブック30(言論弾圧)

2018-09-30 14:18:27 | 日記
9月30日(日)
 新潮45が限りなく廃刊に近い休刊となった。記憶にあるのはマルコポーロの廃刊である。言論に言論で対抗せず、広告主に圧力をかけて廃刊に追い込む手法を目の当たりにして、私はアウシュビッツのガス室は嘘だと確信したものだ。私だけでなく多くの人がそう思っただろう。サイモンビーゼンタールセンターにいかがわしさも感じたものだ。
 今回も同じである。私は杉田論文を読んでいないし、性的少数者問題についても、何も知らない。しかし新潮45を潰せとの運動を目の当たりにして、絶対に杉田論文は正鵠を突いていると、確信する。正しいからこそ言論で対抗できず、暴力で圧殺したのだと考える。
 そこで考えるのだが、マルコポーロはガス室というタブーに触れて、神話の主宰者の怒りを買った。今回新潮45はどういうタブーに触れて、どういう神様たちから怒りを買ったのだろうか。
 性的少数者と言うように彼らはごく少数な存在なのだと思う。仮に国民一人一人に還元される政府支出金が計算できるとして、彼らが受け取る還元金が一般国民よりも多額であったとしたら、杉田氏は何らかの計算からそう判断したのだと思うが、不公平だと問題提起することは国会議員としてむしろ当然な行為だと思う。それを嵩にかかって潰したということは、潰そうとした勢力の人たちは、不公平が当然だと考えているからだろう。つまり少数者を一般国民より優遇することを、彼らは当然だと考えているのだ。
 私は現実に少数者の優遇は広く行われていると思う。よく知られるのが期限切れではあるが同和対策法である。アイヌ対策法もそうなのかもしれない。更には在日特権と言われるものもある。例えば在日の選挙権を考えてみると、仮に一世と二世は特殊事情から認めたとしても、その次の世代にも認めるとなったら少数者に対する過剰な優遇と言わざるを得ないだろう。
 少数者は優遇されるべきだとの考えが、今回の新潮45廃刊の、背後にあると思う。或いはここで、一般国民との公平性も考慮すべきだとの観点が人々に広まると、それは不味い、そういう危機感があったのだと考える。少数者優遇推進運動家とでも言うべき勢力が、はっきりと存在するのである。そしてどうも彼らは神的な存在に近づきつつあるようなのだ。少数者優遇を禁忌にしたいのだ。だから滅茶苦茶頑張った。私はタブーのある世界は嫌いであり、国民として公平に扱われたい。

 フランシスコ法王が中国と和解して、実質的に、中国政府による司教任命を認めたと読める、合意をした。産経新聞によると法王は、「一方で、法王に忠誠を誓い、中国で抑圧された『地下教会』の信者について『彼らは苦しむだろう』と配慮した」とのことだ。またそういう人たちの為に「祈る」と述べたそうだ。おいおい自分に忠実だった人に祈るだけなのか、中国から金を貰って裏切った信者に対する背信とは思わないのか、それで法王様かと、突っ込みたくなる。真相は遥かにディープなものなのだろうが、バチカンを信頼してきた信者の個人的思いはこれであろう。これからバチカンと中国の関係がどう展開するか分からないが、法王が中国の言論弾圧に手を貸したと評価される、そういう未来も予想される。

スケッチブック30(大東亜戦争回避)

2018-09-24 15:03:51 | 日記
9月24日(月)
 最近大東亜戦争は回避できたのではないかと考えている。ただ一つ条件が付く。国民が賢ければというものであるが。
 昭和16年6月22日に独ソ戦が開始された。ここで日本は態度を180度回転すれば、ハルノートもなかったし真珠湾もなかったと思うのだ。
 日本が三国同盟と日ソ中立条約を結んだのは、四か国同盟とも言うべきものを作って、アメリカに対抗する為であった。しかし日本の思惑は国際社会の中においては泡のようなもので、ヒットラーは己の信じるままにソ連に侵入した。ここで日本の国防政策は根本から狂ったのである。狂ったまま従来の方針を、行き掛かりからなのか何なのか、推し進めた結果が大敗北である。もともとアメリカには勝てないとの判断があったからまずドイツ、次にソ連を味方にしようと考えたのだ。ヒットラーは独日が結べばアメリカは手が出せないと考えていたらしいが、日本はもう少し客観的で、ソ連も加えて初めてアメリカがビビると見ていた。事実日ソ中立条約が成立するとルーズベルトはすぐさま日米了解案を出してきた。
 だから独ソが戦争を始めて四か国同盟の望みが消えた以上、日本も国防政策を根本から見直さなければならなかったのだ。
 私は政策を大転換してドイツに宣戦を布告すべきだったと思う。そして大西洋に艦隊を出して、船団護衛をするのである。アメリカも助かるし、イギリス国民は大感謝であったろう。ルーズベルトとチャーチルは怪訝な目で日本を見るであろうが、彼らは徹底した現実主義者である、日本が生き残りをかけて恥も外聞もなく寝返ったと分かるから、理解はしたであろう。大西洋で共に戦っている国を妨害して、蒋介石援助など続けられない。中国での日本占領地域へのアメリカ資本参入を約束すれば、支那事変も解決できたに違いない。
 参謀本部作戦部長の田中新一は日本がアメリカに妥協して戦争を回避できたとしても、それは一時的なもので、ドイツが敗北した後次は日本が潰されると考え、だから一日も早い日米戦を主張したのだが、早まった考えというべきだ。ドイツが負けた後日本が安泰であったとは確かに思えないが、どう転ぼうとも、あの惨憺たる敗戦よりは良かったと、戦後も生き永らえた田中は後悔しなかったのだろうか。
 日本は対独戦勝国になる。幾らなんでも満州・朝鮮・台湾・南洋諸島は手元に残せたと思う。中国開発はアメリカ主導になろうが、それくらいは我慢すべきだ。戦後の日本は政治的には勿論、経済的にもアメリカの後を追う存在になろう。でも今だってそうなのだから何がいけないのだ。
 いけないのは戦争に勝っても得るものがないということだ。大敗北を経験した我々だからこそ、破滅が無ければ万々歳だとの考えを持てるが、経験しない人にはその有り難さが分からない。大西洋まで艦隊を出したのに何も取れないのか、政府はたるんでいると、焼き討ちの生起は必至だ。
 アメリカ主導の枠組みが出来ればアメリカに勝つ前提が失わて、海軍予算がまず削減されようから、海軍は不満だ。アメリカ主導で中国開発が行われれば、同様に陸軍も出番が減るから、これも不満たらたらだ。何よりマスコミが政府の大失策だと国民をたきつけるだろう。とうとう皇国は米夷の手下になってしまった、2600年の国体を何と考える、首相は腹を切れと、毎日書き立てるだろう。それに国民が喝采する。
 想像だが政策の大転換はかなりの人が心中では思ったのではないか。しかし軍と国民の猛反対が確実に予測できたので、口には出さなかった。国民が賢ければと前提を付けた、所以である。

スケッチブック30(左翼は何故死なないのか)

2018-09-23 15:54:19 | 日記
9月23日(日)
 左翼が何故死なないのか色々な理由があるが、最大のものは労働組合が過保護状態にあるからだと思う。
 私は愛知県の建設会社に就職して定年の五年前に辞めたが、私の会社は東証一部上場をしている、普通の会社である。だから私は社会的にはごく常識人である積りでいたのだが、何という不明、「チェック・オフ」と「ユニオン・ショップ」なる言葉を、この年で初めて知ったのだ。私の会社に労働組合がなかったせいであろうが、そればかりではない気もする。ネットで検索してもこの制度が出来た経緯とか問題点とか、深く考察したものが出てこないのだ。制度の内容説明ばかりである。ひょっとして論議することがタブーになっているのかもしれない。
 私の住む地域にはトヨタ自動車の社員が大勢いる。私は口では言わないが、「お前らの給料は労働組合が上げてくれたのか、アベノミクスのせいなのか良く考えてみろ、日本の足を引っ張ってばかりいる組合に、つまり回り回って自分の会社の足を引っ張っている組織に、毎月組合費を天引きされていて、文句も言わない、馬鹿な奴らだ」そんな風に思っていた。しかし組合を除名されたら、会社もその人を解雇せざるを得ない仕組みになっていると知って、仰天した。如何に労働組合に不満であろうと、ヤクザの上納金宜しく、毎月お金を差し出さない訳にはゆかない。執行部に反対したからといって除名はないだろうが、組合費の滞納は除名理由に相当する気がする。
 組合に入らないとトヨタ自動車で就業できないということは、普通に考えて、職業選択の自由を侵す憲法違反だと考えるが、現行の労働行政は違うようなのだ。これでは例え社員の一人一人が民主党の成れの果ての政党に不満で、或いは日本の将来を塾考の末に自民党に投票したとしても、全社員から自動的に集金できる巨大な財源を持つ組合に応援してもらえれば、成れの果て政党といえども、一定の得票を得て存続してゆけれよう。ユニオン・ショップ制度は殆どの大企業で採用されていると聞く。そうしないといけないようなのだ。ならば会社側も組合抱き込みにかかるのは当然だ。昔、労働組合の幹部を経てトヨタ自動車の重役になるコースがあると聞いて、組合活動と自動車の制作は畑違いなのにどうしてなのかと不思議に思ったことがあるが、氷解した気分だ。組合抱き込みの手段だったのだろう。そうなると御用組合化する存在も出てくる。これに反発する組合員も多数出よう。本当に労働者の為に動いていない組合もあると想像する。こんな有様で、結局笑うのは、労働貴族と呼ばれる人間と、組合の支援を受ける政党だけではないか。
 立憲も国民も端から政権奪取など考えていないだろう。組合から支援を受ければ限定的ながら一定数の議員を、誕生させられる。それで満足だ。組合は野党が派手に騒いでくれれば、国民が騙されて、野党の存在も必要だと考え違いをしてくれる。そうなると組合の存在理由も確固としたものになる。すると、チェック・オフとユニオン・ショップも末永く維持させられる。それで、本当の目的である、自分たちの貴族的立場が維持できるのだ。
 現行の労働組合は過保護状態にあると思う。長く続く権力は云々でいえば、それは必ず腐敗する。そして労働組合は伝統なのか絶対的に左翼支持である。そこに左翼政党や文化人が巣くっているのだ。死なない大きな理由である。

スケッチブック30(老斤里)

2018-09-22 11:12:17 | 日記
9月22日(土)
 平成11年の新聞記事だが「老斤里事件」が載っていた。関心を持ったのでファイルした筈なのに、完全に忘れていた。事件は朝鮮戦争勃発翌月の、米軍潰走時に、米軍が韓国人避難民を、北の民兵が紛れ込んでいるとの理由で、百人単位で虐殺したというものだ。アメリカの公文書解禁によって米メディアが調査し報道したらしい。虐殺命令を出した米軍司令官の名前も出ていて確かな話のようだ。ネットで調べてみると緒戦の敗北による混乱で、似たような事件が多発したらしい。有名な保導連盟事件でも米軍人が記録した虐殺写真があり、米軍の関与は確実だとのこと。実際に北に攻め込まれたのだから韓国人が共産主義者狩りをした気持ちは分かる。済州島は更に有名だ。韓国全土に共産主義者を殺すのは当然だ、被害云々を言い立てる奴はアカだから、糾弾するべきだ、そんな雰囲気が覆っていたようだ。朝鮮戦争では南北合わせて120万人が死んだとの話も聞く。太平洋戦争での日本兵の死者を200万人と仮定すると、半分があの狭い地域で死んだのだ。凄まじい戦争だったと言わざるを得ない。民間人への虐殺も防ぎようがなかっただろう。
 そこでだがでは何故韓国はこの直近の人権侵害を問題にしないのだ。虐殺を証明する事実はゴマンと出てくるだろうし、韓国人自身の手も汚れているのだ。慰安婦や徴用工を捏造してまで日本人に反省を迫るなら、まず自分自身が反省して歴史を直視すべきである。
 まそういっても蛙の面に小便であろうが。自分は棚に上げるのが性分だし、何より日本相手なら金が取れるではないか。アメリカは怖いなあという所であろう。
 そこでだが、文のやる事を見ていると南北は北主導で統一しかねない勢いだ。それが進み、ころり転んで米韓同盟が解消された事態を想定してみる。当然韓国は今まで黙っていた「老斤里事件」などの賠償を言い立てるであろう。しかしアメリカなら済州島事件や国軍餓死事件を持ち出して韓国に反撃する。当然慰安婦についても韓国擁護を止めるだろう。それどころか捏造の真実に目覚めるかも知れない。日本にとってとても良い事態になる。
 慰安婦や徴用工の嘘がまかり通るのは米韓同盟を重視するアメリカが、「老斤里事件」などの負い目を騒がれないためにも、韓国擁護をしているからだと思う。しかし韓国擁護の必要が無くなれば、それがやむ、そういう事だと思う。
 
 

スケッチブック30(世界はどう動く)

2018-09-21 16:37:42 | 日記
9月21日(金)
 産経新聞の田村記者によると中国の対米黒字は3800億ドルだが、中国全体の貿易黒字額は1000億ドルであるとのこと。ということは2800億ドルが何処かの国との間で赤字になっている訳だ。そこでトランプが画策している対中赤字額2000億ドル削減が成功したら、逆に中国は1000億ドルの貿易赤字国に転落することになる。中国としてはどこかでトランプと取引したいはずだ。そこが一つの大きな動きとなる。
 シリアがイドリブ攻撃を中止するようだ。イドリブはトルコに近接しているから大量の難民流入を恐れるトルコに配慮したとの記事が載っていたが、それが理由のようには思えない。やはりイドリブの反政府組織が強くて、一挙の殲滅は無理と判断したのではないか。非武装地帯を設定して兵糧攻めをするようだ。ISなどがイドリブ以外に居なくなったのなら、それも一つの作戦かなと思う。ISはとうとう終焉するのか、又息を吹き返すのか。
 イスラエルとパレスチナの二国家併存は終わるとの見方が出ている。アメリカがパレスチナ難民への援助を打ち切った。これはイスラエル建国時から続いている援助で、当初対象だった一世は減少し、今では二世三世への援助が増加しているらしい。確かに何処かで打ち切らねば未来永劫に続くことになりかねない。プロパガンダなのかもしれないがイスラエルとパレスチナの抗争ニュースを見ると、ずっとイスラエルの戦車対パレスチナ人の石投げという画像である。もしこれが本当ならパレスチナ人は70年間何をしていたのだと言いたい。何故イスラエルを凌ぐ近代兵器の装備が出来なかったのだ。何故西側諸国に認められる近代国家が作れなかったのだ。私が無知なのかもしれないが国家建設は同時だった筈だ。パレスチナ自治区は消滅するとしてどんな経緯をたどるのか、世界の大きな動きである。
 北朝鮮問題がどうにも不可解だ。無条件の核開発廃棄は吹き飛んで、朝鮮戦争終結が対抗条件として、アメリカに突き付けられつつある。文が韓国の意思としてそれを言ったら、アメリカも無下には出来ないだろう。停戦条約には韓国は入っていないから、現行の停戦とは別個に韓国と北朝鮮の停戦条約が実現するかもしれない。そうなったらアメリカと韓国は完全に断交だが、そんな文の勢いである。或はアメリカも、従来通り、制裁を一部解除して、北との対話を維持するか。どうも北朝鮮とアメリカだけではなく、韓国とアメリカの関係も事態の進展に大きくかかわるようになってきた思いだ。文は恐らくアメリカから得る情報を全て北に流している。アメリカが韓国に対して何かやりそうな気がするが。
 タイはそろそろ総選挙だろうが、どうなのか。新しい国王は従来通り国内対立の過激化を抑えられるか。
 EUが外交政策などで多数決制を採用する動きがある。もし採用されたら私はEU分裂だと思うが、あるいは国家の概念を超えた、未知の新しい集合体の誕生となるか。