スケッチブック30

生活者の目線で日本の政治社会の有様を綴る

スケッチブック30(ウクライナ 来月は反攻か?)

2022-05-30 14:50:25 | 日記
5月30日(月)
 西側の155ミリ榴弾砲がウクライナに届きつつある。これらはロシア軍の榴弾砲より長射程であり且つ着弾が正確らしい。ただジャベリンのように誰でも撃てるというのではなく、操作にはある程度の訓練が必要だと言われている。そしてアメリカはマルスとハイマース(両者とも多連装ロケット発射機)を送るらしい。まだ決定されたとの話を聞かないが、もしウクライナの要望を蹴ったりすればバイデンは中間選挙で大負けだろうから、多分送るだろう。これにエイタクムスというロケット弾を載せて、ウクライナ領土内から発射すると、クリミアのオデッサ港を破壊できるそうだ。東部戦線でもドンパス地方のロシア軍も、全域が射撃圏内に入ってしまうらしい。更に言えばもしウクライナ軍がドンパス地方を奪回すると、ロシア軍は国境から300㎞くらい後退しないと、攻撃圏内となってしまうのだそうだ。勿論操作訓練は必要だが、案外既にナトーの何処かで、ウクライナ兵に対して施されているのではないか。
 アメリカはどうしてもっと早くこのロケット発射機をウクライナに送らなかったのだろうか。そうすればマリウポリも救えたのではないかと思う。あそこの捕虜の人達は今頃自分はネオナチだと言えとの拷問を受けて、一刻も早く死にたいと願っている事だろう。アメリカもロシアに遠慮しているのだろうか。あまりに簡単にロシアを潰すと、窮鼠なんとやらで核を持ち出してくるとヤバい、という所であろう。今東部戦線ではロシアが優勢である。このままではウクライナは負けかねない。それに対するカウンターとして出すという、決心がついたのであろう。プーチンが核を使う危険性は常にあるが、そうやって状況に応じてじわじわと進んでゆくのが、代理戦争というものかも知れない。
 ついでに言うとアメリカの兵器産業は儲かっている(それは事実だ)、だから今度の戦争はアメリカが儲ける為に仕組んだものだと、実に愚かな事を言う人が居る。しかしアメリカの他の産業は儲かっているのか。ロシアから撤退する企業は多いし、穀物相場の値上がりで四苦八苦している企業も多いと思う。調べた訳ではないがアメリカ全体としては、損をしていると思う。一部の産業だけを見て、それの為に戦争を仕掛けたなどと言うのは、実に近視眼な見解である。

スケッチブック30(ウクライナ アゾフ大隊が可哀そう) 

2022-05-23 09:12:31 | 日記
5月23日(月)
 アゾフ大隊の投降兵はこれから、自分はネオナチだとの自白を強要されて、地下壕で死んだほうがましだったと悔やむ凄まじい拷問を受ける事だろう。特に司令官クラスはそうである。テレビに出さなければならないので顔や手には傷をつけないよう、しかし服に隠れた部位には、想像もできない痛めつけがなされることは間違いない。
 ならば司令官クラスは自殺すればよいとも考えるが、そうすると指揮官不在となり、部下が単なる投降兵扱いされて、ロシア兵から捕虜と認められない、つまりなぶり殺しされる可能性があるから、自殺出来ないのであろう。
 西側の人権団体による監視も限界があろう。また拷問を逃れるために自分はネオナチだと自白しても、ならばと裁判に掛けられて殺されるかシベリア送りだ。アゾフ大隊のこれからを思うと実に胸が痛い。


スケッチブック30(三国同盟のトラウマ)

2022-05-22 17:38:49 | 日記
5月22日(日)
 トラウマとは単なるストレスの経験ではなく、ストレスを味わった経験が今もその人の人生に影響を与えているという、心理学用語である。三国同盟は日本人のトラウマとなっていて、今も安全保障について日本人に誤った選択をさせる、厄介なトラウマなのである。ウクライナの状況を見てもなお日本人は、9条に隠れようとする。フィンランドとスウェーデンのナトーへの加入申請を見ても、逆に日米同盟解消と、実に時代遅れの事を言っている。
 これらはすべて三国同盟のトラウマからきているのだ。だからその辺の適切なケアを欠いた、お前はお花畑だ論は、あまり効果的ではないと知らなければならない。三国同盟はアメリカとの戦争を避けるとの名目で締結された。所がそれは大ウソで、実際はアメリカとの戦争を引き起こし、原爆を食らう敗戦となった。この心的外傷は大きいのだ。だから日本人は膾を吹くように同盟を嫌がる。
 ではどうケアをしたらよいのか。三国同盟と違って日米同盟は、中国に勝てると、数字を使って教えてやって、日本人を安心させる事であろう。当時の計算では日・独・伊・ソで米英の軍事力と拮抗するようになると思われていた。日本はそれを目指してまず三国同盟、そして次にソ連と結んで、英米と対抗しようとした。四国同盟でやっと英米と対抗できるかどうかという戦力になるのである。だから三国同盟はそもそも結んだからといってアメリカに勝てると言う話のものではなかった。これだけ針を立てればアメリカも掛かってこないだろうという事を期待した(それが戦争を避けると言う意味であるが)、ものであった。で、こういう種類のやわな同盟は互いに齟齬をきたすものである。すぐさまドイツとソ連は戦争を始めて、英米に対抗する戦力構想など吹っ飛んだ。だから日本は原爆を食らう敗戦となったのだ。
 では現在の中国に対抗する日米同盟はどうか。中国対日米の戦力差は低く見ても1対5くらいになろう。日本が防衛費をGDP2%に引き上げれば、その差はもっと開く。所が日本一国対中国の戦力差は、中国の方が日本の二倍くらい大きいと思う。日本一国で中国に対抗するのはしんどい状態なのだ。しかしアメリカと組めば絶対有利に立てる。
 これを軍事専門的にしっかり国民に説明するのである。そうすると多くの国民はトラウマから解放されると思う。一部の親中派はどうしようもない存在だから無視するしかないし、無視しても大丈夫なほど数は少ない。
 

 

スケッチブック30(人は党に於いて過る)

2022-05-12 13:52:41 | 日記
5月12日(木)
 論語は二千年以上前の書物で現代生活とは遥かに離れた社会習慣の世の中で書かれたものであるから、そもそも現代人が読んでピンとくる話が書かれている訳ではない。ピンとこさせようと思ったら文言を現代風(近代人だったら近代風、中世人であったら中世風)に解釈して読むしかない。だから論語の読み方は数千種類あると言われているそうだ。
 そんな一つの解釈だが、論語でこう言っていると吹聴すると、重みが出るではないか。
 「人の過ちは各々その党に於いてする、過ちを見てその仁を知るなり」。この解釈であるが「過ち」という字から、「過ぎたるもの」との意味に取る。ある党(郷土とか党派との意味に取る)では習慣として上役への贈答品が過大だとか、ある党では嫁入りの持参金が膨大で家が潰れるとか、ある党では嫁は誘拐するか人買いから買ってくるとか、そういう標準的な習慣からはみ出した習俗を持つ、そんな風に解釈する。だから(人の)過ちを見てその仁(その人が属する党の慣習とか規範)を知る」と続くのだ。
 孔子様は人が党に所属する限り、その党の規範とか習俗から逃れられない、と仰るのである。
 奥野とか小川とか泉などの安全保障論がまるで幼児レベルなのは、立憲という党の安全保障論が、幼児レベルにあるからだと知れる。志位がシーラカンスのように憲法九条に拘るのは、日本共産党がシーラカンスであるからだと、分かる。考えてもみよ、もし或る議員が現実的な安全保障を構想したとすれば、その人が立憲に留まっている訳がないではないか。小川は対立候補に立候補を取り下げろと談判するくらいだから、立憲の党務には実に熱心な男なのだろう。立憲の党是に沿った理解力と思考力には、抜群のものがあるのだろう。東大卒の所以である。が、安全保障の現実には全く無知なのである。立憲の党是に熱心なあまり、現実の国際関係には、見えても目が行かないのだ。心理学では四角という概念を持たない人は、四角形を見ても円形に描くと言う。東大卒でも立憲という馬鹿な党にいると、安全保障を酵母が発酵したように変形させて考えてしまうのだ。
 そんな病が骨まで達しているのが志位和夫である。そんな境地に達しようと続いているのが大西とか蓮舫とか辻元達である。彼らが仮に現実に目覚めたとしても、そして勉強したとして、まともな安全保障が語れるようになるのは、十年先であろう。安全保障だって一人前に語るには、年季が要るのだ。だから立民・共産党などは潰れるしかない。間違っても東大卒が居るからと期待してはならない。

スケッチブック30(物事は深く知れ)

2022-05-11 10:13:26 | 日記
5月11日(水)
 ニュートンの運動の三法則にも似た人間の思考過程に、人は与えられた知識の範囲で世界観を構成する(私の造語だが)、というものがある。馬淵のディープステートしか信じない(普通の情報はフェイクだとする)人は、必然的に馬渕と同様の世界観を持たざるを得ない。気の強い人はその世界観を正しいと叫び、気弱な人は「知識に疎いけど馬渕さんは正しいと思う」などと言う。天文学の知識がなければどうしても天動説を正しいと思うようなものだ。馬淵がなぜあんな偏った見方をするのか、教祖になりたいからか、本心からそう思っているのか、よく分からない所だ。
 物事は深く知らなければならない。深くと言っても物事の全てを深く知ることなど時間的にできないし、時代の制約も個人の能力の差もあるから、深くと言っても程度問題である。その一定の程度の深さを、まあこれは水準に達しているなと自覚できる手法が、弁証法である。即時、対自、即且対自(アウフヘーベン)とはよく聞くところであろう。ウクライナ問題で具体的に言えば即時とは、西側が流すプチャの虐殺とかロシア軍による一方的侵略との見方である。馬淵信者はこれをフェイクと嫌うであろう。そこでロシア側の、プチャはウクライナによる自作自演であるとか、プーチンはネオナチと戦っているとかの報道を求める。これが対自である。そして西側報道とロシア側報道の両方を知り、その矛盾点を吟味し、統一した考え(例えばロシアが嘘を言っている、或いはやはり西側のフェイクだ、とかの)考えに至るのが小池様御用達のアウフヘーベンである。即時・対自はそれぞれ報道があるから簡単に手に入る。しかしそれを統合した報道など普通はないから、アウフヘーベンする為には自己研究が必要で、簡単ではない。だいたい人は即時か対自の段階に留まる。
 即時に留まる人は味方は大勢だが、お前は真実を知らない、大衆迎合だとの対自の人の指摘に、内心怯える。対自の人はお前はひねくれ者だ、宗教の信者かとの大方の人の指摘に、これまた怯えている。私だってアウフヘーベン出来ている訳ではない。そこを目指して両方の情報を統合しようとしているだけだ。
 しかしこれは難しい。西側の情報も、特に日本の新聞テレビの情報は、実に浅い、表面的な報道しかしないからだ。一例であるがT-72戦車である。テレビは砲塔が吹っ飛んだ残骸の写真を流すだけである。私は何で砲塔が吹っ飛ぶのか分からなかった。対戦車砲のメタルジェットは砲塔を吹っ飛ばせるのだろうか疑問だった。しかしこれはロシア戦車の構造上の特徴から来るもので、戦車の砲弾を乗員が座る位置の下部に収納していて、それが誘爆して砲塔が吹っ飛ぶのだとネットで知った。実はこのことは公知の事実だったらしい。シリアにもT-72は沢山出ていてウクライナと同様な有様だったらしい。通称「びっくり箱}と呼ばれているとあった。つまり箱を開けると物が飛び出すようにT-72は、敵の砲弾が当たると誘爆を起こして、砲塔が吹っ飛ぶのだ。
 こんな常識をテレビ新聞は流さないから、多くの人は知らず、確かにそんな情報源だけでは、対自の人の指摘に怯えるだけであろうと思った。
 また数年前にロシアはアルマータという凄い戦車を作ったと、新聞テレビで聞いていた。ロシアにはとても勝てないと橋下徹張りに思ったものだ。しかし今回ウクライナ戦線には出ていない。なんと工業力不足で14台しか出来ていないからだと、ネットに出ていた。新聞テレビ情報だけでは如何に実際と遠くなるかという、好例である。
 まったく余分な事だが愛知大学は中国経済研究で有名らしい。学長も中国経済研究者である。しかし中国政府が出す公式統計は、まったくの出鱈目らしいではないか。研究の資料がそんなものだとしたら、彼らはどういう研究姿勢を取っているのだろうか。多分中国政府のオウムだろう。
 まあそんなんでアウフヘーベンに至るのは難しい。しかし対自の人もそこは目指すべき点だと考える。