スケッチブック30

生活者の目線で日本の政治社会の有様を綴る

スケッチブック30(言論の自由は我々を殺す)

2022-12-09 13:55:33 | 日記
12月9日(金)
 及川幸久という人が自分のユーチューブ番組で、ニューヨークタイムスが2016年だったかにこういう記事を書いていると、言っていた。及川さんの解説によれば言論の自由が徹底されると、それは各陣営相互に、相手に対する憎悪の感情を煽り立てる結果となり、ついには暴力に発展する。そしてほかっておけば強者(アメリカを支配する裕福な白人層)の言論の方が強いから、弱者に対する暴力が発生してアメリカは分断される。だから我々(ニュートークタイムス)は弱者の方に理があるとか、擁護するような言論を繰り広げて裕福な白人勢力の言論をセーブする事で、アメリカを分断するような暴力対立に発展する事態を防いでいるのだと、いうものであった。
 及川さんは先の選挙では総裁様の言に逆らえず精彩を欠いていたが、呪縛から離れると、なかなか良い事を言う。思うにアメリカの人種対立とか貧富の差というものは凄まじく、白日の下に曝して自由に相手を攻撃させたら、収拾のつかない抗争と分断に発展しかねない程のものなのだろう。だからお花畑が必要なのだろう。弱者を擁護する言論を流通させておけば彼らのガス抜きになる、強者の方は強くて社会的な利益を沢山受けているのだから、少々の悪口は我慢できる、そんな所だと思う。
 言論の自由はアメリカでは既に死語になっているのかも知れない。或いはアメリカ人は自己主張が強く和解という概念を持ち合わせないから、昔に比べて弱者の力が相対的に強まってきて、言論の自由に任せると、弱者と強者が己の主張を通すために本当に集団的な殺し合いになってしまうと、危惧が出ているのかも知れない。アメリカは闇が深い国だと思わざるを得ない。
 今は弱者(黒人・ヒスパニック・貧しい白人など)に飴をなぶらせて、本格的な対立を避けている状況なのかも知れない。しかし富める者は益々富み、貧しい者は益々(今はマルクスの時代と違って相対的にだが)貧しくなるのが、資本主義社会というものだ。否私が知らないだけでアメリカでは貧しい者は、絶対的に貧しくなっているのかも知れない。それくらい対立が深刻化しているのかも知れない。飴はそのうちなくなる。何か恐ろしい未来が待ち受けているように感じる。
 なおネットで探したがニューヨークタイムスの記事は検索できなかった。