新着情報/県内各九条の会の催しのお知らせ

あいち九条の会ホームページに県内九条の会活動を紹介するコーナー

平和憲法への思いを込めて「なかまの文集」第3集発行-みなみ年金者九条の会

2008年07月10日 | Weblog
 名古屋市南区の年金者組合南支部の組合員で作っている「みなみ年金者九条の会」がこのほど会員からの手記を集めた「なかまの文集」第3集を発行しました。

 みなみ年金者九条の会は2006年6月の発足ですが、1998年1月と2004年12月に年金者組合南支部が「戦争体験文集」第1集と第2集を発行しています。それを受け継いでみなみ年金者九条の会が第3集を編集・発行したものです。

 A4版24頁のこの文集には、会員から寄せられた「自ら従軍させられた戦場の思い出」「空襲下の生活」などの手記や「占領地で住民にひどいことをしたことの反省」、憲法改悪反対・平和への想いを込めた「詩」などが収められています。
 その一部を紹介します。

 ──────────────────────────────

「助けたかった!救護所の中学生たち」(Kさんの手記の一部)

頭には、血や泥で汚れた「必勝」の鉢巻。服はボロボロで全身腫れあがって、とても苦しそう。顔色は青白い。次から次へ、大怪我をした中学生たちが運ばれてくる。すでに息のない子も混ざっている。皆で手分けして、教室へ運び始める。うめき声が教室にひろがる。

 「先生、この子まだ生きています。注射お願いします」

 「あと3本しかない。助かりそうな子にしか打てない」

でも私はどの子も助けてほしい。助かってほしい。泣けてきました。私は苦しむ子の手を握り、

 「がんばって、がんばって」

といいつづけました。
でも握っていた手はだんだん力がぬけて、ポトンと下へ落ちました。くやしくて、腹立たしくて、胸がつまって涙が止まりませんでした。

 ───────────────────────────────

 また、「いつかきた道ゆるすまじ」と題して、治安維持法が猛威を振るった1928年からはじまって1945年敗戦を迎えるまでの侵略戦争、政治・社会・国民のくらしの年表も添えられています。

 「南区の戦時動員の行政支配」の記録、軍事施設、「戦争に反対した人たちがいた」など南区の歴史もよくわかるものになっています。
 編集した村松寿人さんは、「『立命館平和ミュージアム』や『ピースあいち』の見学、そして八百津の杉原記念館から、信州の無言館、松本大本営跡、ちひろ美術館をめぐる旅などを行ってきました。その都度息を詰まらせ、『どうしてあんな戦争に進んでしまったのか、もっとみんなに知ってもらい、九条を絶対に守らなければ』が参加者の感想でした。
そのみんなの想いが文集をまとめる力になりました。」と語っておられます。

 なお、「なかまの文集」第3集は、まだ少し残部がありますので、ご希望の方にさしあげることができるそうです。村松寿人さん(Tel&Fax 052-611-7696)にご相談ください。

(この文章は、みなみ年金者九条の会から送られてきた文集を基に広報委員会が取材してニュースにしました。)