がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

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テンペスト行脚~首里城/正殿・火焔宝珠~

2010年04月19日 | ・『テンペスト』行脚

■首里城/正殿・火焔宝珠■


夕日が王宮を照らす。

すべてを赤く染めた王宮がやがて眠りの時間につく。

そのとき、一筋の光条が正殿中央の火焔宝珠を狙うように差したではないか。

すぐさま宝珠が光条を反射し、京の内のアザナを照らす。

「おおおっ。神が祝福されておられる……」

太陽を模した火焔宝珠は京の内に反射するように若干傾けて設置されている。

一年のある時期、この一瞬のためだけに仕掛けられた演出だった。

 

「テンペスト(下) 423-」より (池上永一著/角川書店)

はいー。

沖縄にやってきましたフミさんのために(?)
テンペスト行脚を続けます

今回のトピックは首里城正殿の唐破風にあります、
火焔宝珠(かえんほうじゅ)。

唐破風自体は、寺院でもよく見られる日本の建築様式の一種ですが、
火焔宝珠をはじめとする中の装飾は日本の唐破風には見られない、
琉球独自のものになっています。

首里城正殿を前にすると、
ついつい、御庭の真ん中で記念写真を撮って終わり、

という人が多いのですが、

是非、入り口間近まで近づいて、
木彫国の見事さ、この色や、装飾、獅子や龍の表情ひとつひとつまで
じっくり味わっていただきたいと思います。

今回の正殿の漆の塗りなおし作業は、
この唐破風は該当しないのでしっかり見れると思いますヨ。

ちょいと、画像加工で遊んでみました。

 

火焔宝珠フラーッシュ!!!!(笑)
ちなみに、奉神門ビームはこちら(笑)


日本人という概念

2010年04月18日 | ・徒然日記

「今日の龍馬伝」のコーナー。

 

とうとう「日本人」という概念が出てきました。

日本人・坂本龍馬の登場です

 

松平春嶽候に

「では、お前は何者だ」

って聞かれたときに、出てくるかな?と思いましたが、

うーん。溜めましたねー。

 

トータス松本のジョン万次郎もなかなか良さげ♪
(でも雰囲気、弥太郎とちょっとかぶってる?(笑))

軍艦操練所登場★ということで、海に浮かぶ船の写真。
あの日に撮ったヤツ)

帆掛け舟だとより様になったのですが…


百十踏揚行脚~勝連城跡/城壁~

2010年04月18日 | ・『百十踏揚』を読ム

そろそろ「百十踏揚行脚」記事も書いておきましょう。

ネタは色々たまってるのに、こんなマニアックなトピックはいかが?(笑)

 

■勝連城跡/城壁■


「仰せの通り、この勝連城は難攻不落でござる。この城壁を、誰がよじ登れましょうや」

と、屋慶名も相槌を打った。

「まこと、この城壁、上から覗くだけでも、身が竦む――」

と、言葉を添えてきたのは南風原であった。

口調に酔いはなく、

「昔は、この上に立って、逆立ちなどして、肝試しをしたものだが、
今や老いて、気も弱くなり、覗くだけでも怯んでしまいますな」

などと、気弱なことを言う。

ここで逆立ちか……下は切り落としたような数十丈の絶壁。

そうか、そんな肝試しなどを、南風原らは若き頃にはやっていたのか……
と、加那が感心していたとき、

突然、茂知附按司がムキになって、

「お主らも、まこと気弱くなったものじゃのう。
それとも、わしへの当て付けか。わしをも老いたと思うているのじゃろう。
隠居のことなぞ、チラつかせておるからのう。どうじゃ、南風原」



茂知附按司は自分の言葉にさらに酔いが絡んで、

「わしを酔いどれの老人と侮るか、お前たちは。
わしは、その名もとどろく、勝連の按司ぞ。
まだまだ若き如きには負けぬぞ。見ておれ」

言うや、いきなり立ち上がって、ふらつく足取りで城壁の方へ歩いていき、
城壁へ手をかけてよじ登ろうとした。

「按司添の前、危のうござります。今宵は風もありますれば…」

兵が手を差し出したが、

「何の、これはわが城ぞ。わが城壁ぞ。何ぞ、怯むことやある。構うな」

 

「百十踏揚 184-」より (与並岳生著/新星出版)

阿麻和利の前・勝連城主、茂知附按司についての場面です。

今に伝わる茂知附按司の最期は、

阿麻和利の策略によって、城壁から突き落とされ死亡した、

と言い伝えられています。

―――が、それもこれも阿麻和利=悪モノとして仕立て上げるための
一伝説、とも取れなくもないですが。

で、そういう現在も残る言い伝えや風評も踏まえつつ、
与並岳生さんの書く「百十踏揚」での阿麻和利像は、
実に納得のいくものばかりで
うなりっぱなしです。

 

というわけで、勝連城跡、一の郭の城壁をご紹介しました★

この日は黄砂に煙る日で見通しは悪かったですが、
「絶壁」という感じはわかっていただけるかと。


【祝】淑順門完成

2010年04月17日 | ・琉球歴史/文化風景

いつの間にか、首里城のホームページがリニューアルされておりました!

…でも華やかさは以前のより落ちてるよね…?
(トップページ、もうちょっと鮮やかな写真を使えばいいのに…ぶつぶつ…)

 

で、わんと!

「淑順門(しゅくじゅんもん)」が復元&オープン!!

らしいではないですか!!!

やるなぁ、首里城!

最近は修復工事ばかりかと思ってたら!

 

淑順門は正殿のすぐ後ろにある、
御内原への出入り専用の門です。

もちろん、男子禁制。

これでやっと御内原の様子が垣間見れます。

でも、どの程度なのかは実際に行ってみたいと分からない。

ああっ、今すぐにも確かめに行きたい!!

でも病み上がりで絶対安静中なのだ…(おでかけ自粛)。

 

ここは、月曜日から沖縄旅行のフミさんっ!

頼んます!(笑)


テンペスト行脚~首里城/正殿2階の窓2~

2010年04月17日 | ・『テンペスト』行脚

ついでに、テンペスト行脚、もうひとつ。

正殿の2階は以前も取り上げたこともあるのですが、

今回は御庭側から見上げたアングルでの正殿2階の窓です♪

 

■首里城/正殿2階■

空中回廊を抜けた真鶴は、目に見えない線が城壁よりも
厚い壁になって立ちはだかっているのを感じた。

まだ宦官だった頃のほうが自由だった。

性が確定した者は王宮の半分しか使えない。

王宮に戻ればなんとかなると思っていたのに、
御内原は政治からもっとも遠い場所にあった。

正殿の2階の、この按司御座敷の窓からは御庭と北殿が一望に収められる。

「何とかして朝薫兄さんに列強対策を講じてもらわなければ…」

手を伸ばせば届きそうなほど近くにかつての職場があるのに、
今の真鶴にはこれ以上近づけない。

評定所で何が行われているのか知りたくても
御内原の鉄壁の防御に阻まれて手も足も出ない。

 

「テンペスト(下)107-」より (池上永一著/角川書店)

 

 

 

正殿2階にある按司御座敷は
正殿、向かって左側にあたる場所にあるのですが…。

この写真は向かって右側の2階窓、「長みこちゃ」にあたる場所です

調べてみて発覚

 

今、「長みこちゃ」の部分では正殿の漆の塗りなおし作業の工程紹介スペースに、
按司御座敷は、王印(レプリカ)などの展示スペースになっています。


テンペスト行脚~首里城/継世門~

2010年04月17日 | ・『テンペスト』行脚

テンペスト舞台化を記念しまして(?)

ひっさびさの「テンペスト行脚」です
(でも写真撮ったのは一ヶ月以上前…)

今日のトピックは…

■首里城/継世門■

1847年9月18日、
尚育王がひそかに世を去った。

享年34歳。

あまりにも若すぎる逝去だった。

「次の王は中城王子・泰様。まだ六歳じゃないの!」

尚育王がなくなった直後に中城王子が継世門から王宮に招かれて
尚育王の遺体と対面する。

これが政権交代に相当する。

王は存在であって一日でも空位があることはあり得ない。

体制の維持の前では感傷など存在してはならない。

継世門に白装束の大あむしられたちが現れる。

聞得大君になった王女を迎えにあがったのだ。

「聞得大君加那志のおなーりー」

継世門から神官の衣装を纏った王女がでてくる。

幼い王女もまた父の死を悲しむ余裕がない。

  

「テンペスト(上)366-」より (池上永一著/角川書店)

 

はい。

現在の首里城見学の位置から見ると、
裏側(南東)にあたる場所にあります、継世門(けいせいもん)です。

テンペストの引用を読んでお分かりのとおり、
王が逝去し、次の王がこの門から中に入ることから、
継世門と呼ばれています。

継世門から中にはいると、御内原になっています。

御内原はまだ一般には未公開のエリア。

なので、普通に首里城見学のコースからはこちらにはたどり着けません。

一度、場外に出て、城下町をぐるりと回りこむような感じで
やっとたどり着けます。

ワタシもたぶん、初めて対面したような気がします。
東苑めぐりのときに見つけた場所です)

 

あたりは民家で囲まれていて、観光客の一人もいませんでした。

かなりマニアックな首里城の一面です(笑)


新芽手ぬぐい

2010年04月17日 | ・手ぬぐいコレクション

かまわぬの新芽手ぬぐい

注染。Crotonで購入。

写真の色味がちょっときれいじゃないですが…

 

本土では桜の季節もゆるりと終わりになりかけている所でしょうか。

なのに、今日は関東で雪予報とか

季節感がめちゃくちゃですね…

 

沖縄もここ数日、少し冷えましたが、
不快指数100%の蒸っし蒸しの高温多湿の日もあったりで
翻弄されております。

例の手ぬぐぁ~の同僚さんと話してたら、
別の方が
「でもタオルと違って、手ぬぐいは涼しげでいいね
って言ってくれました。

そうそう。タオルはもふもふしてますからね。

夏こそ、手ぬぐい大活躍の季節です!

 

ワタシの普段使いの手ぬぐいも
だんだん緑~青色の、夏colorにシフトです


手ぬぐぁ~発見☆

2010年04月15日 | ・手ぬぐい活用術など

相変わらず、声がらっがらの和々です。

完璧、風邪のようです。

喉の痛みと、咳と、だるいのと出てきました

新年度の、今の時期じゃなきゃ休むんだけど、
そういうわけにもいかず、がんばってシゴト行ってます(涙)

新しく来たショクバの同僚(女性)に、
手ぬぐぁ~(手ぬぐいユーザー)発見!!!

それを目ざとく見つけるワタシもワタシ(笑)

でも、今日はハンドタオルだったので、
手ぬぐいとタオルと併用ユーザーかな。

 

これで、ショクバの手ぬぐい仲間、3人です

この間、記事に書いた同僚のヒト
今日、ワタシのデスクにおいてくれたメモ&付箋が
家紋デザインのものだった(!!)

……伊達政宗の家紋。
(三引両紋と、竹に雀紋。←わからなかったので調べました)

わぁ~、ホンモノの(?)歴女さんだぁ~

 

戦国時代はさっぱりだけど、
きっと、話合うわ~


ガラガラドン。

2010年04月13日 | ・徒然日記

声ががらっがらになってしまいました。

それほどしゃべりすぎたとか、
大声を出したとかではないので、
風邪か、疲れか、夢見の悪さか…

(のどが痛いとかではないんだけどー)

 

ショクバではニューハーフ2号といじられる始末(笑)

 

 

というわけで、今日は早めの帰宅。

ちょっと休みます。

 

コメント、たくさんいただきありがとうございます
お返事はしばし、お待ちください…m(_ _)m


舞台・テンペスト

2010年04月11日 | ・『テンペスト』徒然

「テンペスト」の舞台化。

公式サイトはこちら。

朝倉雅博役は山本耕史らしい。

(…だ、だれ…?俳優とかに相当疎いワタシ…名前は聞いたことあるけど)

朝薫役が気になるところですが。

 

「宿敵」とだけ発表されているのは生瀬勝久さんが演じるのだとか。

宿敵って……除丁垓?(コイツ嫌いちょー嫌い
(生瀬勝久さんの写真を拝見すると、優しそうな笑顔ですがメイクするとハマリそうですね。唇薄いところとか(笑))

 

好きな本や漫画のドラマ化とか映画化とかアニメ化って
自分のイメージと違ったりして

「こんなんじゃなーーーいっ!!

ってなることが多いけれど…。

テンペストもあれだけの長編を一舞台にするなんて、
相当無理あると思うけれど、

それでもやっぱり気になりますナ

京都旅行とセットで、行くかも…。


先斗町

2010年04月11日 | ・徒然日記

「今日の龍馬伝」のコーナー。

先斗町(ぼんとちょう)と来たら、以蔵さんと本間精一郎ですな。

今日の龍馬伝でもしっかり登場。

この時の刀傷は今も残っているとか。

その後の目明し猿の文吉もしっかり登場。
(「
お~い!竜馬」では9巻に詳しい)

以蔵さんが、だんだん「人斬り以蔵」になってゆく。

 

写真は土佐の龍馬歴史館の蝋人形の以蔵さん。

モノクロバージョンも載せてミタ。


旅に出る。

2010年04月11日 | ・徒然日記

ああ、旅行に行きたいな。

今年のGWはどうしよう?

いつもGWは、新年度のバタバタにまぎれて、
ちゃんとした予定が立てられぬまま突入してしまう。

予約なしでもいける、
どこか、近場のシマにでも行こうかな。

日帰りシマ巡り。

 (去年も似たようなものか?)

 

それとも飛行機に乗って、

福岡にでも行こうか。


伊藤若冲使用印尽くし手ぬぐい

2010年04月11日 | ・手ぬぐいコレクション

伊藤若冲使用印尽くし手ぬぐい。

若冲の作品がたくさん見れる、
京都の相国寺・承天閣美術館で購入。

残念ながらプリント。

画家や書家は、本名以外にも様々な別の名前を持っています。

伊藤若冲の場合、
「若冲」は号、字は「景和」、名を「如鈞」といい、
様々な印として作品に用いています。

また、画家としての所信表明ともいうべき「成句印」もあり、
「丹青、老の將に至らんとするを知らず」「新意を法度の中に出す」
などが存在しています。

「方寸の中に宇宙を宿す」とされる篆刻芸術。

印影もまた若冲の世界を色濃く反映したものです。

(解説メモより)

「宇宙を宿す」ときましたかぁ~(@д@;

う~む、落款芸術の世界も奥が深いのでしょうね…。

 

添書体での落款、好きです

自分で作った(石と消しゴムと)のは持ってるけど、
いつか、ちゃんとした業者に作ってもらいたいです。

(でもワタシの名前、添書映えしないんだよなぁ~。特に苗字が)

実はハンコの類もかなりコレクションしてるワタシ(笑)

自分で作ったものもあるし、
コドモタチが作ってもらったものとか、
京都の田丸印房のものとか、
東京国立博物館で買ったものとか、
はたまた、韓国でオーダーメイドしたものとか。

いつか、ご紹介できれば、と思います


青空ツバメ手ぬぐい

2010年04月10日 | ・手ぬぐいコレクション

かまわぬの春の新作から、

青空ツバメ手ぬぐい。

注染。Crotonで購入。

ぼかしの利いた、さわやかなブルーが実にすがすがしい
青空モチーフ、大好きです

 

沖縄はここのところ、ず~っと雨だったのに
今日は見事にっっ

 

うわ~ん!!どっか行きたい!!
(でもシゴトが…。ど、どうしよう…

こんな晴れた日にcafeゆくれれに行ったら、気持ちいいだろうな。
(でもパソコン使うシゴトだし~

ゆくれれと言えば。

この間、2回目行った時、
何故か、お店のヒトに、
このブログやってることを言い当てられました(笑)

……なんで?


一応、そのときもカメラは持ってたけど天気が悪かったので
1枚も写真撮ってなかったんだけど…


た、ただいま…

2010年04月08日 | ・徒然日記

さ・・・先ほど、やっと帰宅…

 

ポジションが3年ぶりにがらりと変わった(戻った?)ので、
怒涛の新年度スタートです。
(しかも気疲れ&心配性のせいか、夢見も最悪で睡眠不足でへろへろ…

 

新しく来た同僚に、幕末ファン(高杉晋作ファン)がいるらしいが、

部署が違うのでまだ一言もしゃべれてない…

 

琉球史ファンはいないカシラ?

 

写真は1月に撮った座喜味城跡。