考えるための道具箱

Thinking tool box

とらばー湯

2004-09-12 00:37:22 | ◎業
「とらばーゆ」のリニューアルにともなって、表参道の紀伊国屋跡地にある日、忽然と「とらばーゆ(湯)カフェ」が現れた。このカフェはどこにでも開店しているわけでなく、ここにしかないようだ。中に入るのも面映いので、WEBをみてみると、エンターテイメント要素もふんだんで、「ターゲットでない私」にとって興味深い。さて。
マス的のものごとをうごかさなければならない、転職情報誌において、このローカルなプロモーションはどういった意味をもつのだろう。東京在住のリクルートの営業マンにとっては、クライアントへの大きな話材になるだろうし、同時に出稿されているCFと連動により、スペースブローク上は、他転職情報誌との圧倒的な差別化になる。でも。
競争戦略を検討しなければならない、女性転職情報誌なんてあったけ。
ああ、これか。なるほど、ちょうどリニューアルしてる。なんでも、同社の運営でしている転職WEBサイト「@type」上に掲出されている求人情報の中から、女性を積極的に採用している案件を抽出し、デジタル入稿システムを活用して自動転載、従来の約3倍となる361職種の求人情報を提供することが可能になったらしい(同社リリースより)。いいいじゃん。こっちのほうが。直感的には便利そうだ。

ブランドを構築するためのコミュニケーションは、かなり大雑把にわけるとすれば「機能的便益の訴求」と「情緒的(→自己実現的)便益」になる。この場合、「とらばーゆ」のように情緒的便益訴求でファンを増やすことが、情報の掲載量にも影響してくるわけだから、どちらが良いとか悪いとか判断もつきにくい。
もちろんリクルートは超エクセレントな集団だから、社内の景気づけ---モチベーションというよりまさに景気付け---なども含め計算高く考えているのだろう。しかし。
最近、ビジネスにおける「虚」と「実」が気になってしようがない私は、賢く計算高い「虚」のビジネスに踊らされることへかなりの違和感を感じはじめている。そして、こういった違和感をもつ層は、増えてくるのではないか。たとえば、団塊ジュニア、真性団塊ジュニア(R25歳くらい?)といった層の基本的な価値観を照らし合わせてみればよくわかる。よほど抜け目なく商売をしないといけないなあ。