またぞろ「ぶらり大阪」日記をやってしまいました。今回は「キタ」とよばれる地域ですね。考えてみれば、大阪は極論すれば「キタ」と「ミナミ」だけなんですが、東京は、山手線の主要駅に、キタとミナミがあるみたいなもんだから、経済にも差が出るわけですよね。
◎まずは、梅田の阪急百貨店です。全国区で考えると「阪急」といわれてもピンとこないかもしれないけれど、大阪で百貨店といえば、おおむね「阪急」です。梅田の本店を中心とし、おもに、大阪の北方面に郊外店舗をかまえ、いわゆる大阪の山手需要を引き受けているわけですが、このたびは、堺市北花田(※1)に初めてのミナミ方面への出店もおこなったので、打って出る戦略のスタートをきった、といえるかもしれません。打って出る戦略のメインイベントは、梅田本店の建て替え。これからの10年以内に予定されており、売り場が6万平方メートルから8万平方メートルに広がる、とのこと(阪急電鉄と共同で)。百貨店らしい伝統的な建物が変わってしまうのは残念ですが、以下ご紹介するような、キタの再開発へのカウンターとしては、まあ正しい戦略といえるでしょう。
ちなみに、阪急へは「スーツ・コート2着で29,000円バーゲン」を目当てにいったのですが、この恒例のイベントはあいかわらず人気のようです。期間中、いったいどれくらい売り上がるのでしょうかねえ。まあ、消耗品が適価で買えるのは、とても助かりますが。
◎先週までは、「いまキタといえばハービス・エントか、ヒルトンプラザか」、というところだったのですが、この辺りは、オイスター・バー「MAIMON UMEDA」(※2)くらいしか興味がないので(あ、ソニープラザは見ておく必要がありましたね)立ち寄らず、まさに日曜日にリニューアルオープンしたばかりの、ヨドバシ横の「コムサストア梅田店」を見てきました。
服は「機能部品」というユニクロ思想に大いに賛同する私としては、これまでの店舗・品揃えとどう違うのかということについての、正確な言葉が発見できませんので、解説は控えさせいただきますが、BGMもこれまでどおりビートルズだったので、顕著に変わった、という印象を持つことはできませんでした。なんでも、今回の目玉は7階の「SWEETS MUSEUM」らしいのでファッション部分は、そういことかもしれません。
ちなみに「SWEETS MUSEUM」では、独創的な「和のスイーツ」「世界のスイーツ」が23店ということなので、短期的には、集客力があるかもしれません。実際に、たいへん賑わっておりましたが、わたしは、ひときわ賑わっていない饅頭屋で、でもなぜ賑わっていないのか理解できないほどはおいしい酒饅頭をかって帰りました(喜八洲総本舗の次くらいにはおいしい)。
◎で、そのあとは、そそくさと阪急3番街に向かったわけですが、ひとつだけ気になっていたことがあったので、軽くチェックしました。それは「茶屋町再開発」。ロフトと阪急電車高架あたりのあいだの地域に、商業ビルを建てるという計画で、じつは一部(西棟)は今年の10月に完成、続いて残り(東棟)が来秋には完成すると言われていました。ところが、いつになっても噂もでてこないので、気にはなっていたわけです。で、現場をチェックしたところ、いちおう囲われて、なにか工事をしているようですが、正確なところはよくわかりませんでした。WEBサイトも、こんなのしか発見できないので、具体的な動きは、当面先ということでしょうか。
◎じつは、キタ地区は、これからもいくつかの開発が予定されており、阪急百貨店の長期的な店舗戦略も、こういったことを前提していると思われます。その中心は、JR大阪駅の北側、貨物駅跡地の「北ヤード」と呼ばれている部分です。これについては都市開発も決定されていないようなので、時間はかかりそうですが、ドームなどを利用し、JR大阪駅を大改造しつつ(11年竣工)、北ヤード方面に三越を核テナントとし、シネコンやスポーツクラブも入居する新北ビル(11年開業)などが予定されています。
また、先のコムサストアのあるヨドバシカメラも、北側に第2期として、35階建てのオフィス棟を計画しているようです(遅れ気味らしい)。
◎このほか、サンケイビルの建て替えなどもあり、2010年を越えた辺りから、大きく変わったキタのお目見えになります。これらの一連の開発によって、ずっと問題視されてきた「駅前第1~4ビルは大丈夫か」といった問題や「堂山(東通り)や、曽根崎(お初天神)あたりに明日はあるのか」といった心配はあるにはあるのですが、まあ関西の発展のためにも、大きく期待したいところです。真底ダメな関西経済や財政のおかげで、これらのプロジェクトが立ち消えにならないことを願うばかりです。
◎なお今回のエントリー内の将来予測の部分については、『週刊 東洋経済 11/13号』を引用しています。同誌記事中の、JR西日本・南谷代表取締役会長へのインタビューによると「大阪駅の次は新大阪に手をつけないといけない」ということですが、これは「JR東海」とのからみもあり難題のようです。難題難題と言われ続けて、かれこれ20年くらいたつと思うのですが、いつのまにか「古大阪」になってしまいましたねえ。ほんとうになんとかならないのだろうか。
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(※1)北花田は、もう10年以上も前から、再開発が叫ばれていましたが、ようやく動き出したいう感じでしょうか(わたしも、この7~8年は足を向けていなかったので、現状がまったくイメージできません)。阪急は、自主売場を含めた、いくつかのトライアルをこの北花田店でおこない、郊外店舗戦略の試金石にするようです。確か。
(※2)「Oyster Bar&Charcoal Grill」らしいです。私は、Charcoal Grillにも弱いので、できるだけ牡蠣が旬のうちにいってみます。
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◎まずは、梅田の阪急百貨店です。全国区で考えると「阪急」といわれてもピンとこないかもしれないけれど、大阪で百貨店といえば、おおむね「阪急」です。梅田の本店を中心とし、おもに、大阪の北方面に郊外店舗をかまえ、いわゆる大阪の山手需要を引き受けているわけですが、このたびは、堺市北花田(※1)に初めてのミナミ方面への出店もおこなったので、打って出る戦略のスタートをきった、といえるかもしれません。打って出る戦略のメインイベントは、梅田本店の建て替え。これからの10年以内に予定されており、売り場が6万平方メートルから8万平方メートルに広がる、とのこと(阪急電鉄と共同で)。百貨店らしい伝統的な建物が変わってしまうのは残念ですが、以下ご紹介するような、キタの再開発へのカウンターとしては、まあ正しい戦略といえるでしょう。
ちなみに、阪急へは「スーツ・コート2着で29,000円バーゲン」を目当てにいったのですが、この恒例のイベントはあいかわらず人気のようです。期間中、いったいどれくらい売り上がるのでしょうかねえ。まあ、消耗品が適価で買えるのは、とても助かりますが。
◎先週までは、「いまキタといえばハービス・エントか、ヒルトンプラザか」、というところだったのですが、この辺りは、オイスター・バー「MAIMON UMEDA」(※2)くらいしか興味がないので(あ、ソニープラザは見ておく必要がありましたね)立ち寄らず、まさに日曜日にリニューアルオープンしたばかりの、ヨドバシ横の「コムサストア梅田店」を見てきました。
服は「機能部品」というユニクロ思想に大いに賛同する私としては、これまでの店舗・品揃えとどう違うのかということについての、正確な言葉が発見できませんので、解説は控えさせいただきますが、BGMもこれまでどおりビートルズだったので、顕著に変わった、という印象を持つことはできませんでした。なんでも、今回の目玉は7階の「SWEETS MUSEUM」らしいのでファッション部分は、そういことかもしれません。
ちなみに「SWEETS MUSEUM」では、独創的な「和のスイーツ」「世界のスイーツ」が23店ということなので、短期的には、集客力があるかもしれません。実際に、たいへん賑わっておりましたが、わたしは、ひときわ賑わっていない饅頭屋で、でもなぜ賑わっていないのか理解できないほどはおいしい酒饅頭をかって帰りました(喜八洲総本舗の次くらいにはおいしい)。
◎で、そのあとは、そそくさと阪急3番街に向かったわけですが、ひとつだけ気になっていたことがあったので、軽くチェックしました。それは「茶屋町再開発」。ロフトと阪急電車高架あたりのあいだの地域に、商業ビルを建てるという計画で、じつは一部(西棟)は今年の10月に完成、続いて残り(東棟)が来秋には完成すると言われていました。ところが、いつになっても噂もでてこないので、気にはなっていたわけです。で、現場をチェックしたところ、いちおう囲われて、なにか工事をしているようですが、正確なところはよくわかりませんでした。WEBサイトも、こんなのしか発見できないので、具体的な動きは、当面先ということでしょうか。
◎じつは、キタ地区は、これからもいくつかの開発が予定されており、阪急百貨店の長期的な店舗戦略も、こういったことを前提していると思われます。その中心は、JR大阪駅の北側、貨物駅跡地の「北ヤード」と呼ばれている部分です。これについては都市開発も決定されていないようなので、時間はかかりそうですが、ドームなどを利用し、JR大阪駅を大改造しつつ(11年竣工)、北ヤード方面に三越を核テナントとし、シネコンやスポーツクラブも入居する新北ビル(11年開業)などが予定されています。
また、先のコムサストアのあるヨドバシカメラも、北側に第2期として、35階建てのオフィス棟を計画しているようです(遅れ気味らしい)。
◎このほか、サンケイビルの建て替えなどもあり、2010年を越えた辺りから、大きく変わったキタのお目見えになります。これらの一連の開発によって、ずっと問題視されてきた「駅前第1~4ビルは大丈夫か」といった問題や「堂山(東通り)や、曽根崎(お初天神)あたりに明日はあるのか」といった心配はあるにはあるのですが、まあ関西の発展のためにも、大きく期待したいところです。真底ダメな関西経済や財政のおかげで、これらのプロジェクトが立ち消えにならないことを願うばかりです。
◎なお今回のエントリー内の将来予測の部分については、『週刊 東洋経済 11/13号』を引用しています。同誌記事中の、JR西日本・南谷代表取締役会長へのインタビューによると「大阪駅の次は新大阪に手をつけないといけない」ということですが、これは「JR東海」とのからみもあり難題のようです。難題難題と言われ続けて、かれこれ20年くらいたつと思うのですが、いつのまにか「古大阪」になってしまいましたねえ。ほんとうになんとかならないのだろうか。
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(※1)北花田は、もう10年以上も前から、再開発が叫ばれていましたが、ようやく動き出したいう感じでしょうか(わたしも、この7~8年は足を向けていなかったので、現状がまったくイメージできません)。阪急は、自主売場を含めた、いくつかのトライアルをこの北花田店でおこない、郊外店舗戦略の試金石にするようです。確か。
(※2)「Oyster Bar&Charcoal Grill」らしいです。私は、Charcoal Grillにも弱いので、できるだけ牡蠣が旬のうちにいってみます。
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