そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

6月28日(月)

2010年06月28日 | 昔日記
 山のような郵便物を最終的に処理したら、東京出雲学生会の通知が一番下に紛れ込んでいた。げげげ、今日ではないか! 新幹事のYさんに電話したら、当日でも構わんとのこと。出席する旨を申し上げる。

 郵便局に行き、溜まっていた学会費や書籍代を振り込む。55,000円ほどになったかな。それから大学へ行って書類の作成などに走り回った。14:00からは図書館で論集の打ち合わせ。HS先生の着想に舌を巻き、Tさんの適確なアイデアによって、あれよあれよという間に骨格が完成した。実現すればたいへん魅力的なものになるだろう。

 打ち合わせが16:00過ぎに終わったので、「Cafe GOTO」で一息ついてから、有楽町へ移動、17:30に東京出雲学生会の会場である東商ビルへ行く。この会は明治16年に岸清一らによって創設された、出雲国から東京の大学へ進学した者が組織する団体で、年に2回、6月に講演会と、12月14日に赤穂義士の講談を聴く会を催している。今回、1976年以来幹事を務めてこられたHさんから、新幹事にバトンタッチされた。

 島根県東京事務所長の斜め前に座った。現役学生も7名参加しているが、ほとんどは東大生である。まあ、地方出身者にとっては、東大生に非ずば人に非ずで、私大出身の私なんぞはまったく肩身が狭い次第だ。今日の講演は日本百貨店協会常務理事のA氏による「百貨店業界の現状と課題」、詳細なデータを示されてまことに勉強になった。聴きながら、メイシーズとノードストロームの違いをぼんやりと考えていた。

 その後は乾杯、会食、写真撮…影。先輩方のお話はまことに長い。乾杯までにビールの泡は完全に消えてしまったわい。

 2次会は有楽町のガード下へ行く。「時間」に対する人間の意識を研究対象とすることにしたという東大の院生君とお話をしたが、とても面白かった。視覚情報と聴覚情報は、どちらが脳の処理が速いかという問題。視覚のほうが速いと思ったが、さにあらずで、断然聴覚が速いんだそうである。また、赤ん坊の脳にどのようにして自身の身体感覚が形成されていくかという話も非常に興味深かった。それで、脳のメカニズム的には、日本人がダジャレや掛詞(つまり同音異義のズレ)を面白がるのはなぜだろうと尋ねてみた。なかなかそこまで研究は進んでいないらしいが、彼の述べた見通しはなかなかはかばかしいものであった。さすが東大の院生、全然レベルが違うわい。

 2次会参加者8人の半分が学生なので、もちろん社会人がおごる。ワインのボトルを3本空けたのに、払いは全部で8,000円ほどだった(つまみをほとんど取らなかったからな)。ガード下は安いよなあ。Y新聞の民主党担当記者氏も付き合ってくれたが、今度の参院選は菅政権の勝利に間違いないということで、皆の意見が一致する。私も、前回の総選挙では立場上仕方が無いので共産党に投票したが、今回だけは民主党に入れようと思っているくらいだもの。まあ日教組が政権を握った格好なので、教育関係者は民主党支持が絶対的に多いかもしれないね。

  梅雨空は鉛のごとく重くして ヒトラーの自殺せし歳となる 雲州

6月27日(日)

2010年06月28日 | 昔日記
 終日、お茶の御稽古に行く。私の渡米中にいろいろあったよしで、ガマ仙人先生から概ねの事情は伺ったが、H先生に遅くとも11:00までには来るよう指示されたので、10:30に到着すべく神谷町へ向かう。

 それから16:30まで、昼食をはさんでバッチリ勉強するも、促成も促成、年末年始に老母から特訓を受けただけの、風炉なんか全くやったこともない超初心者なものだから、冷汗一斗、葉蓋の平点前をご教授いただくも、柄杓の扱いがどうにもこうにも…。皆さんの失笑をかったが、教室とは恥をかく場所であることは、教育者として私も十二分に心得ている。つまり自分の身体の動きについて、自分が一番分かっていないというのが何とも情けないが、右手の構えは陸軍式敬礼をそのまま降ろしていけばよいのだと得心したことは、本日唯一の収穫であったかもしれない。

 来月からは、毎月の初心者の御稽古にも出させてもらうことになった。松江から少し、稽古用の道具をかっぱらって来ようか。

 体重はリバウンド気味。85㎏まで戻ってきた。シアトル生活に比すれば、明らかに運動不足だ。