そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

12月18日(木)

2008年12月18日 | 昔日記
 木曜は祝日等で潰れないね。年内最後の木曜授業日だ。授業の前に、郵便局でO講堂の切手を1シート(20枚)買って、隣の「すゞ金」に入る。肝焼きも注文。米の汁はぬる燗にしてもらった。

 キャンパスに戻り、月曜の講義のプリントも印刷しておく。博士の研究指導はOさんの家集論。いくつかに分割して、丁寧に論文化するよう指示した。修士の演習は風邪で休みの人が多く、出席者はたった3人であった。予定通りの発表を聞く。それから学部の演習。これも1人の発表予定者から、風邪で急に来れなくなったと連絡がきた。もう1人の発表をこなして、残りは1月の最初の回で消化することにした。

 博士課程の諸君が飲みに行きたいと言い出した。学部の研究会も風邪でお休みとなる。私は18:00から執行委員会である。そこそのこ時間になったら電話してくれるよう言い残して、組合書記局へ向かう。

 年内最後の執行委員会だが、大学当局への申し入れやら何やらで、書記局は大変だな。年明けも、執行委員会、団交と目白押しである。春闘要求はマイナスにならぬようにするのがせいぜいだと、委員長は言っていた。それなら話は簡単だ。ハーバード大学は380億ドルの損失を出したそうだ。立派な大学は桁が違う。世田谷の座禅大学や、城南の法華大学の損益については、念仏を唱えるしかないですねと、わざと冗談を言ったら、委員長、そういう話はほかでも出たと真面目な顔でおっしゃる。不立文字や南無妙法蓮華経だから、念仏は変なんだが、まあ、どうでもいいや… ハラスメント委員会の機能停止について、組合員から要求が出てきたらしいが、当該委員会の一日も早い正常化を見守るべきだと発言した。N委員長の苦労、思いやるべきである。

 「大学当局」は無能で、学長はアホだというのが、組合の場における共通認識である。私はどうにも、こういう考えにはついて行けない。昔、「学部当局」の一員をやっていて、□○からは極悪非道だとか罵声を浴びたが、「当局」だって普通の教員が役目上務めているに過ぎないのだ。私は「当局」でございとしゃしゃり出て、ネット上でも発言して、呆れられたものである。教授会でも常々、この組合的認識から延々と発言する御仁がいらっしゃるが、「大学当局」は腹黒く、陰謀をめぐらすものだという物語には、正直辟易してしまう。本気でそんなこと思っておいでなのだろうか。ご自分が「当局」になりたくて、結局なれなかった恨み節みたいに聞こえなくもないような…

 執行委員会は20:30過ぎまで続いた。院生諸君から何度か電話が入る。韓国料理店で飲んでいるという。委員会が終わってお店に顔を出す。S君、Hさん、Oさん、NさんにK助手の5人で、もう相当食べたらしい。私はマッコリを1杯だけもらって、日本酒飲みに行こうと誘った。6人で「太郎月」へ。混んでいる。大将、もう肴がありませんとおっしゃる。しめた! お酒だけでいいと、皆に「黒牛」の原酒を1杯ずつ出してもらった。Hさんがアメリカに帰国する前に、送別会をしなければなあ。
  
 某君から電話で、大東亜帝国大学の専任に決まったとの報告を受けた。めでたし、めでたし。やはり大学での教歴は大きいなあ。昨年は教歴が無かったので、最終段階で涙を飲む格好になったのだが、今年はあちこちから非常勤の口がかかっていた。研究教育職の公募に対しては、博士の学位と大学での教歴が必須の時代になってきた。