夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

障害者の日記念イベント「みんなちがってみんないい」終了

2013-11-11 06:35:08 | 私と福祉とであいの旅
 障害者の日記念イベントが昨日、無事終了しました。
 
 午前中は「作品展」と舞台でのリハーサルで、午後から「アスペルガー症候群」と診断されている女性からのメッセージ「私を知って・・・」とあうんのメンバーによるミュージックパフォーマンス「かごめかごめ」、そして自閉症と知的障害を持つ女性とその家族のドキュメンタリー映画「ちづる」上映でした。

 「アスペルガー症候群」の女性のメッセージは、私達の「普通」という人間観を刺激しました。外見は全く障がいとはわかりにくいのに、内面を吐露してもらうと如何に生きにくい世の中であるのかがわかります。
 一つは彼女自身の想像力、イメージの持ち方の問題では、「ご飯を準備して」と言われた時に、ご飯を食べる準備なのか、ご飯の支度をすればよいのかがわからないといいます。そんな時に、「ご飯を作る準備をして下さい」と言われれば、自分が何を要求されたのか初めて分かるそうです。
 これは別の方から聞いたことですが、就職をして仕事はPM5時30分までだと言われたので、PM5時30分に「失礼します」といって退社していたら、同僚から「あなただけだよPM5時30分ピッタリに退社するのは」他の人はみな後片付けをしてから帰宅すると聞いて、「初めて自分が何をすればよかったのか理解した」ということです。
このように、仕事をする能力はあるのに、具体的に言われないと、理解することが苦手な人も世の中にはいることを彼女は教えてくれました。そういう意味では、私達は「常識」という概念がわかっているようでわかっていないことがあるもんだなあと感じました。
 外国に行って普通だと思ってした行爲が、異国の習慣と違うことを知って恥をかくなどが、その代表的な例だと思います。

 映画「ちづる」は、立教大学の卒論の代わりに作成されたドキュメンタリー映画です。 何気ない日常生活の中で、ちづるの兄と母親が直面するテーマ。ちづると兄、母親が、それぞれの人生のテーマを持って生きていることに気づきます。
 兄は卒業という節目に、自分の夢を実現するために家族と分かれて暮らしたいという希望を持ちます。母親は娘を抱えながら兄が共に支えてくれるであろうことが期待できないこと。自分の将来的な老いの中で社会資源を拒否し続ける娘の将来を誰に託せばいいのかわからない不安を持っています。当たり前の日常生活が、当たり前ではない現実が目の前にあることに気づいた時、不安が広がっていくのです。

 主催者としても、今回のイベント開催で色々感じるものがありました。