夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

入院

2011-07-03 04:44:03 | 創作(etude)
6月24日(金)朝から食欲なく横たわっていたという娘が、熱もなく下痢もない状態で昼過ぎに吐き始めた。午後主治医のいる病院へ通院し、まずは点滴を受け、土曜日、日曜日と続くことから入院することになった。手のかかる患者の場合、この総合病院では付き添いが必要だという。私は25日八戸市のライフの研修会に出て話すことにもなっており、家内にその付添役を依頼した。
 点滴で娘の容態はすこしずつ回復して行くものの、娘は食べることを忘れたのかそれともその元気が無いのか横臥している。
 病院の付添の食事が豪華で、家内は少し面食らっている。結局翌週も入院が継続し、検査と点滴が続いた。結局娘の今回の病因は「腸閉塞」(イレウス)の症状であったらしい。飲食をしても、腸が閉じられていて下に移動できないために、吐いたようだ。それにしても今回のような症状は初めてのことでもあり、これからまた起きる可能性もあることを考えると不安が大きい。
 5日目の検査から戻った娘は、昼食のお膳が家内の分として病室に届いたものを見たのか、それとも匂いが刺激したのかヨダレをためてお膳の前から動こうとしなかったらしい。
 そのことを医師に話すと、ようやく重湯膳が配膳された。翌日は朝から軟食が届き、普通量を娘はぺろりと食べきった。そして昼は普通食に戻って、土曜日の午後ようやく退院することになった。点滴ですっかりやつれた娘だが、いつものように名前を呼ぶと鼻に皺を寄せて笑って応えるようになった。
 こうして約1週間の入院が終了した。
 娘ももう33歳である。ケアホームでの生活が本当に末永く安定的に継続されるものかは、娘が健康かどうかにかかっている気がした。何も語れないという娘を、親亡き後どのように支援してくれるのか、そして医療的には付添の問題が横たわってもいる。親だから1週間も交代なしで付添をすることができたが、仕事でそれをこなすとすれば、何人の付添人が必要になるのだろうか。そういう諸々の将来的な課題を、娘に突きつけられたような気がする。それでも、私は人権のない某国立病院重症児病棟にだけは、金輪際入院させるわけにはいかないと思っている。