TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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パナソニック、太陽電池を海外で一貫生産

2011-11-18 06:49:57 | 経営全般

 パナソニックは太陽電池を海外で一貫生産する決定をしました。

 約500億円を投じて2012年度にマレーシアに新工場を建設、生産能力を現在の1.5倍に引き上げます。パナソニックは薄型テレビや半導体など採算事業の縮小を相次いで決めています。反転攻勢への一弾として、成長を見込む環境・エネルギー分野で大型投資に踏み込んだ計画です。

 新工場は、マレーシア北西部の工業団地に建設し、2012年度をめどに稼働します。この工場では、子会社とした三洋電機が開発した太陽電池「HIT」を量産する計画です。HITは太陽光を電気に変える効率が世界最高水準にあり、海外で量産すれば競争力を維持できると判断しての海外での生産です。

 太陽電池は東日本大震災後の需要拡大などで国内販売が伸びる一方、政策支援が縮小する欧州など海外の市況が悪化しています。低価格を武器に中国メーカーの台頭などで競争が激化ししており、国内最大手のシャープが赤字になったほか、京セラも採算が悪化。米国でも太陽電池メーカーの経営破綻が相次ぎました。

 三洋電機の太陽電池は、高い利益率を維持してきましたが、世界的な競争激化を乗り切るためには低コストで生産できる体制の整備が急務となっているという認識です。

 パナソニックは来年1月に三洋電機、パナソニック電工と事業統合します。2010年時点では3位だった太陽電池の国内シェアを2012年度に首位に引き上げる計画を持っています。そして2015年度には世界3位を目指します。

 さて、事業縮小した薄型テレビに、かつて大きな投資をしていました。それが今は事業縮小です。理由は価格競争に耐え切れなくなったからです。太陽電池の分野でも価格競争が激化しています。その真っ只中にまたパナソニックは突入するそて大丈夫なのでしょうか。