すべての頂の上に安らぎあり

今日はぼくに残された人生の最初の一日。ぼくは、そしてぼくたちは、この困難と混乱の社会の中で、残りの人生をどう生きるか?

日野さんのこと

2018-03-12 20:05:49 | 無いアタマを絞る
 ぼくが先日仕事をやめたので、昨夜、親しい仲間たちが上大岡の金子なつみさんのお店「くんくんしーらや」で、お別れ会を開いてくれました。ぼくは、「改まった会は苦手だからしないでね」と言っていたので、アット・ホームな、とても楽しい集いにしていただいて、幸せな時を過ごしました。ありがとうございました。
 いろんな話が出た中で、一つだけ、書いておきたいことがあります。
 「デュモン」のオーナー・ピアニストで歌い手でもある、日野さんのことです。
 たくさんの人が、というか、だれもが、日野さんは「美人だ」とか「センスがいい」「ピアノも歌もいい」「元気の塊だ」とか褒めます。それはすべてその通りで、ぼくもそう思いますが、みんながあまり言わない、したがってあまり意識していないかもしれないこと、長い間一緒に働かせていただいたぼくがいちばん良く知っているかもしれないことを付け加え、強調させていただきたいと思います。
 日野さんは、裏表の全然ない、計算に基づいて行動したり、駆け引きしたり、媚びを売ったり科を作ったりということの全然ない、正直な人です。
 これは、現代に生きる私たちにとって、最大の美質です。
 ほとんど誰もが、意識しないうちに、口に出すことと腹で思っていることが違っていたり、人の言葉の裏の意味を考えたり、自分が人に良く思われようと言葉を飾ったりするものです。     
 ぼくなど、人の言葉や行動や表情の裏の意味や横の意味や斜めの意味がいつも気になっていろいろ考えてしまうのが癖になっています。自分がそうだから、人も多かれ少なかれそうしたものだ、と思ってしまうのですが、日野さんは一本のまっすぐな道のような人です。
 彼女の考えるのは、良い音楽を提供したい。心地よいお店にしたい、ということだけ。初めて来たお客様を、言葉を飾ったり科を飾ったりして惹きつけようとしない。
 少し古風な言い方をすれば、本当に善良な心の人です。そうした性格だから、安心してその下で働ける。人になつかないぼくが12年間、心地良く働くことができたのは、彼女のそうした美質のおかげだと思います。
 改めて、感謝。
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