toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「明日の食卓」 椰月美智子

2016年09月03日 | 読書日記
発売前にモニタープレゼントに当選して見本版で読みました。
8月31日が発売予定なので、ようやく解禁。
完成版とは若干内容が違うかも・・・・

同じ歳で同姓同名の子供を持つ三軒の家庭の物語。
同じ名前と言うところがミソなのに振り仮名が無いので、仕掛けが分かるまでの間それぞれ「ゆう」「いさむ」と読んでいた。もう一人は読み方が分からないまま・・・。

三軒の物語が細切れになって少しずつ語られていくが、それが一つにまとまることなく最後までバラバラのまま。それぞれの物語は独立していて関連はなけれど、対比の対象になっている。
幸せに暮らしていた三軒だけど、それぞれの理由で徐々に壊れていく。私の勘違いで言うと「ゆう」の家は子どもの問題。「いさむ」の家は母の解雇。読めなかった名前の家は小さなイライラが溜まっていった結果。そこに親が子供を殺す事件が発生するが、その子供が同じ歳で同姓同名。読者を混乱させる場面なんだろうけど、逆にここで読み方を間違えていたことに気付く始末。気持ちよく騙されたかったのに。。
最後はそれぞれまた幸せに向かって歩みだすという、こういう小説ではありがちな終わり方。

裏表紙に作者の言葉が有るけれど、それほど感動する話では無かった。



角川書店



追伸
発売された単行本を見たら、各少年達には振り仮名がついていました。
コメント
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