2011年9月18日 双子池→双子山→蓼科山→プール平
双子池にて朝を迎えました。
雨はやんでいました。
まだ周囲の山は雲がかかっているものの、
朝焼けの後に青空ものぞかせ、昨日よりは天気は良いほうに移っていると感じられます。
お湯を沸かし、まずコーヒー、そしてトマトスープパスタとビスケットで
八ヶ岳山中最後の朝食を済ませます。淡々と濡れたテントをたたみ出発の支度を進める。
双子池ヒュッテ前に戻ると、小屋に泊まった人たちが歯磨きをしたり、
軒下につるした雨具、スパッツを取り込んだりと準備中。
ヒュッテの横から双子山の登りにかかります。登山道脇に密生する笹の葉は夕べの雨でびしょびしょ。
雨具のズボンだけはいて登り始めました。
日がさしたり曇ったり、不安定でこの後本当に天気が良くなるのかどうか確信が持てません。
双子山山頂は夏ならばお花畑広がる気持ちの良い草原、
展望も広がっていて私も大好きな場所ですが、
今日はすっかりガスに囲まれ、風も強くごらんの状況。
天気については、ちと見込み違いだったか・・・
いよいよ深くなる笹をかき分け大河原峠に降りる。
駐車場にはたくさんの車、
昨日から双子池や蓼科に入った人たちも多いのでしょう。
ここから軽装で蓼科日帰りの人も多いようです。
相変わらずガスがかかってますが、
なんとなく明るい雰囲気に。
やっぱり蓼科まで登りましょう。
前回蓼科に登った時は、プール平からの往復でした。
裏側からの方が標高差も小さく登りは楽なはず。
森の中をひと頑張りするころ、
強い日差しがさしこんできました。
おおっ!先行き期待できる展開。
ここでザックカバーを外し、一眼レフを取り出してコンデジと交代。
高度を上げるにつれ青空が広がってきました。
そして森の中を進んでいくと・・・
真っ青な空の下に蓼科が姿を現す。
気分が高揚してきます!
蓼科山荘前に到着
小屋の前にたたずむ人たちもそろって笑顔が浮かんでいます。
ベンチで一休み、水分と糖分を補給していよいよ蓼科へ
山頂に向かって真っすぐ、ぐいぐいと登っていく道。
山荘の先では登山者も増えてきました。
荷物は重いけれど、心は軽い。
汗をかきながら一歩一歩高度を上げていきます。
森を抜けて岩がゴロゴロする斜面をもうひと頑張り。
背後には浅間山も見えています。
そして山頂ヒュッテが見えてきました。
あとは岩の上を飛ぶように、山頂へ。
前回登った時は曇り空でしたが、
今日は望外の晴天
5日間の山行を締めくくるにふさわしいフィナーレ
まずは縦走路を振り返る。
スタートとなった西岳が右端に、
そこから編み笠、権現、赤岳、横岳、硫黄岳・・・
たどってきた道のり、風景を思い出しながら眺めるのもまた楽し。
そして北横岳から王岳に至る北八の山々
あんなにきつく感じた道もここからは小さく見えます。
岩石が積みあがる広い山頂、
昨日の雨に洗い流されて澄み切った空気、
展望の素晴らしさは何とも言えません。
もう見慣れた北アルプスも
いっそうくっきりと見えます。
五竜から、鹿島槍、爺ヶ岳、剱、立山・・・
鹿島槍から白馬に至る後立山
槍・穂高
今日は山肌の細かいニュアンスまで写りこんでいます。
浅間山から奥は菅平方面でしょうか
北横岳の向こうに奥秩父
この山行の無事のお礼に山頂の神社にお参り
連休の中日とあって次々と人が登ってきます。
名残はつきねど、山頂を後にします。
眼下に広がる蓼科の裾野に、ゴールとなる蓼科温泉があります。
山頂から南西に下る
一本調子の急斜面が続く。
登ってくる登山者も多く
ほとんど50mおきにすれ違うといった感覚。
女神茶屋も間近くなる登山道は、雨の後に多くの人に踏みかき回され
どろどろの道になってました。
ビーナスラインのアスファルトの道を横切り
信玄棒道と呼ばれる、戦国時代の軍事道路を下っていきます。
沢を横切るところで、水辺に降りて泥だらけになった山靴を洗う。
これで公共交通機関に乗っても大丈夫か。
ここで木の橋を渡ったのですが・・・
手すりもない木の板が張ってあるだけの橋、
濡れてぬるぬるになった表面はあたかも氷の上のように滑ります。
ずるっといって手をついたのですが、
そこには何の摩擦も生まれず、
つーーと滑って橋の下に落ちてしまった
幸いたいした高さもなかったのでけがもなかったのですが、
思わず周りを見回し誰にも見られなかったことを確認。
やれやれ
あとは森の中の緩やかに下る道をすいすい歩いていくだけ。
コナラなど広葉樹の森から、唐松の森へと様相は変わり、
明るく乾いた道を進んでいく。
名残の蝉が鳴き、
足を踏み出すたびに、草むらから虫たちが飛び立つ。
最後は谷を渡って新湯の温泉へ。
ここで5日間の汗を流しました。
ここのホテルの浴場は、脱衣所も風呂場も畳が敷いてあります。
ちょっとびっくりしましたが滑らず、足触りも良くなかなか快適。
そもそも昼前とあって、ほかに客もなく広々とした温泉にゆったりつかることができました。
さっぱりした体で、プール平のバス停へ。
バス停脇の売店で牛乳をひと瓶一気飲み。
体中に栄養がいきわたる感じ。
バスを待つ間にカミサンへ下山の連絡メール
送信前にちょっと考え、頭に浮かんだことを書き添えました。
「夕食に生野菜をどっさり食べたい!」
おしまい