ゆっくりと山登り

登山、写真、その他日々のことなど

八ヶ岳縦走 2011年9月 その3

2011-09-23 10:38:53 | 八ヶ岳

2011年9月15日の続きです  赤岳→横岳→硫黄岳→オーレン小屋






赤岳頂上で登ってきた人たちと写真を撮りあい、
またあちこちの山を指さしては山座同定。
目を凝らして、かつて登った山を見つけていくのが
山頂での大きな楽しみ。










今まで赤岳の影に隠れていた北の方の山も見えています。
浅間山とそれを取り囲む山々






左に目を転じて北アルプス








阿弥陀岳越しの乗鞍岳、御嶽






乗鞍の左側には、薄く小さく白山も見えています。







さらに左手、阿弥陀岳南稜越しに中央アルプス







南側は権現岳の向こうの南アルプス







そして富士山
手前は茅ヶ岳

日が高くなるにつれて雲がポコポコと湧いてきました。
これもまた景色のアクセントになっています。






真教寺尾根と県界尾根が延びていく先に奥秩父の山々
金峰山、瑞牆山、国師、甲武信と続いていく






北側に目を戻すと、この山行のゴールと決めた蓼科山
まだまだ先は長い。






赤岳で長居してしまいました。
そろそろ先に進みましょう。
ごつごつと岩を突き出して並べた横岳の稜線に向かって
下り始めます。










赤岳展望荘の建物の間をすり抜けて縦走路をたどります。
赤っぽい砂礫地を抜けて岩場に取り付きます。






こちらは赤岳を振り返ったところ
とんがってます。








いくつかの鎖、ハシゴを伝い、
細かいアップダウンを繰り返しながら南北に長い横岳の稜線をたどっていく。
日も高く上がってきたので、岩の照り返しで暑いのなんの。
ひとつ岩を超えるごとに手拭いで汗を拭く。
たまに日陰に入るとホッとします。






やがて杣添尾根を分ける三叉峰にたどり着くと
横岳最高点の奥の院はもう間近です。








横岳到着






梅干を口に入れ水で流し込む。
しょっぱさ酸っぱさが、暑さでダレた頭を
シャキッとさせてくれます。

少しずつ周辺の雲も高く上がってきました。
蓼科も雲の流れに見え隠れしています。






奥の院から下ると、岩場はおしまい。
台座の頭をこえ、本日最後のピーク硫黄岳に向かって、
砂礫の積もる緩やかな道を歩いていく。







このころになると頭の中はアレがほしくて、いっぱいになってきます。
自然と硫黄岳山荘に向かう足取りが早くなってきます。

山荘到着、さっそく小屋に入ってアレを仕入れます。
ザックに入れてそそくさと出発。
硫黄岳山頂までちょっと我慢。






頂上までは20分程度
しかしここでもザクザクと速いペースで登っていきます。
欲が絡むと人間思わぬ力を出すものです。




山頂到着。







硫黄岳山荘で仕入れたビールは、急いだかいあってまだまだ冷たかった!
以下、東海林さだお風に表現すると、
パキッとプルトップを持ち上げて
噴き出す泡が静まるのももどかしく唇を当てて流し込む。
乾いてネバっとした口の中に、一気に流し込まれた冷たくさらりとした液体で洗われ、
そこから沸き立つ炭酸が粘膜をチクチクと刺激する。
ゴクゴクと三度ばかり喉を大きく鳴らし
「ふぁーー」っと息を吐き出すと、ほどよい苦みの余韻が広がり
頭の中が期待通りの快感にボーっとしてきます。

(こりゃ完全にアル中だな・・・)


後は落ち着いてお気に入りのおつまみ(アーモンド&小魚)をほおばりながら
ビールを味わう。




何度見てもここの爆裂火口には圧倒されます。





さあ、あとは本日のキャンプ地、オーレン小屋前まで下っていくだけです。
まずは赤岩の頭の方角へと下る。




ここの分岐のあたりは真っ白な砂
硫黄のせいでしょうか・・・






尾根を離れて北西側の斜面を下る。
最初はハイマツの中の道






次にダケカンバの広葉樹林を抜けて
やがて苔むす針葉樹の森へ






沢の音が聞こえてくると目の前が開けオーレン小屋が見えました。
キャンプ地にはすでに4~5張りの先客がいらっしゃいましたが、
まだまだ余裕です。
ここは板張りの床があるので、そのうちの一つを確保しテントを張りました。

水場も強清水と小屋の前の蛇口の水、手軽に手に入ります。
トイレも小屋の中のものを使わせていただけるので
なかなか快適。







流れる雲に隠れる峰の松目のピーク






太陽も低くなり、木々を照らす光もオレンジがかってきました。






カレーライスの刺激が残る口に、ウィスキーの水割りを含みながら
夕暮れ時を過ごします。

明日も天気は良さそう





続く