トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

イースターエッグの試作 2

2023-08-23 | 何よりの楽しみ

 午後になって作業場所が日陰になったとはいえ気温は相変わらず33℃程度のままだ。電気式と線香式の蚊遣りを左右に従えての作業だから扇風機を使う訳にもいかず切削の粉塵を浴びつつ終わる頃は全身がきな粉餅状態である。まあ、喰うのはやぶ蚊程度だけど・・・。

 一通り削り出しを終えたのだが1個分だけの材料が余った。桐材でコストを掛けているから捨てるには惜しい気がして1個だけ削り出してみたのだがここで大事なことに気が付いた。「1個ずつの削り出しの方が仕事が早い!」のである。「段取り回数を減らせるかと」2個取りにしてみたのだが現実はそうでは無かった。作業の安全を考えた時も1個取りの方が作業リスクは少なくなる。ヤナギ材や桐材は柔らかく強度も弱い。チャックの保持力にしても中央部の細い接続部にしても負荷に耐えられる力は弱いはずなのだ。

 材質の違いによる肌目の相違は左の写真通りであるけれど仕上げ工程で「胡粉」を塗付して卵殻に似せるのであるから木目の美しさは今回は無用なのだが小生的には木目肌が好みである。写真上の二つが古材のヤナギ材で下の二つは桐材で接合線が見える。計量はしなかったけれど重さとしては似た様な感じだ。

 削り出し切り離した卵形の臍の始末は面倒だった。サンダーや切り出しナイフで大まかに削りサンドペーパーで表面を滑らかにする。しかし、この工程は回転中に行わないので綺麗な曲面に仕上げるのは面倒だ。ここで気が付いた「1個づつ削り出した方がこの工程は不要なのである。最終的に主軸側の面は回転させながら切り離すので上手に削れば臍は出来ない。早くこの事に気が付くべきだったのだが「忘れた頃の作業」となると操作も段取りの可否も目こぼしがある。陽が西に傾いてからの三日間でようやく13個が揃った。ゲージを使わない加工だったから「卵型」としての精度は雑多になったがイースターエッグに使う分には差し支えないだろう。

 ここでまたまた気が付いた。いわゆる「卵型」で作ってみたが恐竜の卵の様に「俵型」もある。拠点道具小屋に使えそうな軟らかい端材があるから試作する価値はあるだろう。しかしながら手に取るお客様の立場になると「俵型かあ…」となる可能性もあるかぁ…。でもまあ、そこで躊躇していては姥捨て山のお爺が廃る。そう思いたいけれど既に廃れの途中なのだ低年金高齢者は・・・。