トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

**わがよ更けゆく月影のかたぶく見るこそあわれなれ

2023-08-11 | 温故痴新

          さ夜中と夜は更けぬらし御不浄の仰ぐ空には渡る月あり

           さ夜中と夜は更けぬらし雁が音の聞こゆる空に月渡る見ゆ      柿本人麻呂

 

          蒸すし夜寝返るままにカネタタキつれづれに鳴く夜の明けるまで

           夏の夜の臥すかとすればほととぎす鳴く一声に明くるしののめ    紀貫之

 

          浮きことを思いつらねて借りた金鳴き言鳴き寝秋のなよなよ

           憂きことを思いつらねてかりがねの鳴きこそ渡れ秋のよなよな    凡河内躬恒

 

          起きもせず寝もせで夜を明かす身は呆けし身ゆえに事はわからず

           起きもせず寝もせで夜を明かしては春のものとて眺め暮しつ    在原業平